「人は心理学で永遠に幸せになれる」
著者は臨床心理士の松村奈美さん。この本が処女作のようです。ためになる箇所が多かったのでまたまた備忘録として、書き出しました。現代まで生き残ってきた人間は“ちゃんと不安を感じられる能力を持っている種族だけ”ウツの感情とは“今までのやり方では、もううまくいかない”と気づいた時に生まれる「感情」です。不安や悲しみなどのネガティブ感情があるからこそ、相対的に嬉しさや楽しさの尊い価値を知ることができるのです。中略つまり、私たちのあらゆる行動の目的は最終的には「感情」のためにやっていることで、「感情」はまさに、私たちの全てのやる気(モチベーション)の源なのです。行動⇒感情⇒思考⇒行動・・・とサイクルしているので「行動」を起こすことによってさらに新しい「感情」や「思考」を手に入れられる・・・「行動しない」ということは成長できない、進歩できないというだけでなく、精神的にも悪影響を与えるのです。カーネマンによると私たちは自分の目の前にあること(または、その時に頭で考えていること)が、実際より大きなことのように見えてしまう傾向があるそうです。自尊感情が低い人は、新しい行動を起こすことがとても苦手です。中略新しいことに挑戦するより現状を維持していたほうがよほど安全だからです。中略一方、自尊感情の高い人は「最初はだれでもできなくて当然だろう」「失敗から学べばいい」と気楽に考えることができます。慣性の法則が働くので一度「行動」を起こしてしまえばそのままの勢いで次の新たな「行動」にも移せてしまい、むしろ止めるほうが難しくなってしまうのです。中略わざと最初だけは大きな力(プレッシャー)を加えることが、「行動」の力を引き出す最大のカギです。「どうせ自分はダメな人間なんだ」「無理に決まっている」と決めつけて何もしないで、マイナスモードに浸っているほうが人間にとっては「ラク」なのです。中略では、どうやって良循環を作ればいいのでしょうか?それは、「感情」ではなく、「思考」か「行動」に働きかけることなのです。自分の得意なことをすると「自分には能力がある」という自信がつくので、自尊感情も上がり、全体的な心の安定につながります。誰かに「自分のことをいつまでも大切にして、欲求を満たしてほしい」と求めるのではなく、自分で自分を大切にしてあげるほうが確実なのです。自分を大切にしてくれる人と過ごすこともポイント。その人を通して、間接的に「自分を大切にしている」ということにつながるからです。何となく朝から気分が晴れず、できれば1日家でゴロゴロしていたくなるような日もありますよね。でも、そんな日に思い切って外に出てみるとそれだけで急に気分がよくなって「行動してみてよかった!」と思えることもあるのです。行動を選べない人へのメッセージ「選んでも、選ばなくても、どちらにしろ選んでいるのだ」と思うと、行動を選ぶことへの緊張が、多少やわらいできまでんか?よく「他人と過去は変えられない」という表現がありますが、正確に言うとそれは違います。過去は変えられるのです。なぜなら、過去というのは単なるイメージに過ぎず、そのイメージを変えることは可能だからです。「べき思考」を止めて「上司の期待どおりに仕事ができるといいな」「家族に手作りの料理を食べさせてあげたいけど、できなくてもまあいいか」こだわりが強いと行動を制限してしまうので「たまにはいいか」というくらいの気持ちでいると、大きなストレスがかからずに済みます。 劇的に変化を求めてはうまくいきませんなぜなら、悪循環は悪循環で、つじつまが合っており完成されているからです。「べき思考をやめる」「自分への悪口を言わないようにする」「完璧主義に気づく」といった方法で少しずつ・・・。自尊感情=「自分が好きか」+「自分に能力があると思えるか」自分を好きになるには自分をほめてあげられるような自分を誇りに思えるような行動を積み重ねていけば、そんな自分を少しずつ好きになっていけるのです。中略つまり、自分を好きになる上での最も大切なポイントは「人にどう思われるか」よりも「自分にどう思われるか」ということです。過去に支配されないでください。現在に圧倒されないでください。未来を恐れないでください。あなたはそれらすべてをコントロールできる力を持っています。とういう言葉で閉められています。いい本でした。それでは・・・・・。人は心理学で永遠に幸せになれる [ 村松奈美 ]価格:1,188円(税込、送料込)