テーマ:DVD映画鑑賞(13595)
カテゴリ:ファンタジー
パペットを使ったストップアニメーションとブラック・ユーモアを合わせた世界観が楽しい ティム・バートン監督のファンタジー。 いつも感心させられるが、これほど繊細な動きや表情をパペットに持たせるなんて! ストップ・モーションという古典的な手法と 最新のコンピューター技術とメカトロニクスが見事に融合している。 総CG映像には無い質感と、独特の動きがその良さを持つ作品。 劇場版では観られない、製作の苦労や、撮影技術などが観られるDVDはオススメ。 しかし、ここまで見事になめらかな動きと表情を造られてしまうと、CG映像に見えなくもない。 目を見張る技術と製作者の情熱の結晶なのですが、CGに近づきすぎた感じ。 パペットでここまでやれるのかというのは驚きであるが、 パペットの持つ独特の粗さを強調してもいいかも。 以下はネタバレの内容になっていますので、ご注意を。 ティム・バートン監督作品では、個性的で魅力あるキャラクターの造りも絶妙。 特に本作では不気味さと美しさをもつコープスブライドの存在感は凄い。 切ない哀しみの表情から、凄味をきかせた表情まで本当に演技力がある。 ヘレナ・ボナム=カーターさんが声の出演をしているが、イメージがぴったりなんですけど。 彼女の出演作品「フランケンシュタイン」を思い出します。 骸骨のダンサーや、神父さんとか、耳に住んでるうじ虫とか、 スクラップスなどサブキャラクターまで魅力的。 相変わらずのブラックユーモアも満載。 かなり意識的に生者と死者の対比が強調されており、 しんきくさい生者達と、はじけまくりの死者達が対照的。 そして本作は思いの他、ストーリーが良く出来ていると感じましたね。 生者の若者が死者の花嫁にプロポーズ。 こんな突拍子の無い設定から、こんな切なくハートフルなラブ・ストーリーになるとは。 短い作品なせいで強引な展開はあれども、バランス良い展開。 最後も納得の終わり方で、観終わった感も上々でした。 【ストーリー】 19世紀のヨーロッパの村。ビクター(ジョニー・デップ)は突然死者の世界へ連れ去られ、 そこでコープスブライド“死体の花嫁”(ヘレナ・ボナム=カーター)に結婚の誓いを立ててしまう。 一方、村ではビクターの婚約者・ビクトリア(エミリー・ワトソン)が彼の帰りを待っていた。 ビクターはビクトリアのことを思いつつ、堅苦しい生者の上流社会よりも、死者の世界の魅力に引き込まれていた。 しかしやがてビクターは気づくのだった。 この世であってもあの世であっても、真実の愛より魅力的なものは何一つないと…。 2005年/イギリス/本編約77分/原題:TIM BURTON'S CORPSE BRIDE 監督:ティム・バートン、マイク・ジョンソン 脚本:ジョン・オーガスト、キャロライン・トンプソン、パメラ・ペトラー 製作:アリソン・アベイト、ティム・バートン 製作総指揮:ジェフリー・オーバック 音楽:ダニー・エルフマン 撮影:ピート・コザチク 声の出演:ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、エミリー・ワトソン、トレイシー・ウルマン、クリストファー・リー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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