*ゲームの進行
ゲームの進行について
コールの仕方を含めて開始から終了までの流れを説明します。
試合のコールがあったら、指定されたコートに速やかに集合します。(タイムテーブルにより自分達の順番を把握しておき、1つ前になったらコート近くに待機してましょう。
1.トス
主審はスコアシート(以下、シート)に記入されている選手であるか確認し、ダブルスであればファーストがどちらかを聞きシートの両者に『0』、『0』と記入。「トス」を行います。
*「トス'toss':放り出す」=国際大会ではコイントスですが、国内大会では通常「じゃんけん」をします。トスに勝った方(のサイド)が次の(1)か(2)のいずれかを選びます。
(1)最初にサービスをするか、レシーブをするか。
ラリーポイント制になってから、有利といわれるレシーブを選ぶプレーヤーもいます。
(2)マッチ(試合)開始のとき、そのコートのどちらのエンドを選ぶか。
トスに負けたサイドは、残りを選ぶ。
主審はスコアシートにサーバーの「S」、レシーバーの「R」、そして上部プレーヤー名横のエンドの枠に主審から見て右側の「R」、左側の「L」を記入します。
2.ラリーポイント制
以前は、サービス権があるサイドが打ち合いに勝ったときだけ1点を得たのですが、2006年10月の改訂で、サービス権にかかわらず「打ち合いに勝ったサイドが1点を得る」ことになりました。これをラリーポイント制と言います。「フォルト」があった場合もフォルトをしなかったサイドが1点を得ることになります。
3.シングルス・ダブルス
(1)シングルスのスコアとサービスコートの位置関係
サービスで始まったラリーは両サイドのプレーヤーによって交互に打ち合います。そのサーバーがラリーに勝ったときは1点を得て再びサービスをしす。レシーバーがラリーに勝ったときは1点を得ると同時にサービス権も得ます。サービスはスコアが0または偶数であれば、ネットに向かって右側のサービスコートから、奇数であれば、左側のサービスコートからサービスをします。レシーバーは対角線側に入ります。
(2)ダブルスのスコアとサービスコートの位置関係
サービスについてはシングルスと同様、サービスで始まったラリーは両サイドのプレーヤーによって交互に打ち合います。サービングサイドがラリーに勝ったときは1点を得て、サーバーがもう一方のサービスコートから再びサービスをします。レシービングサイドがラリーに勝ったときは1点を得て新しいサービングサイドになります。サーバーは0または偶数であればネットに向かって右側のサービスコートから、奇数であれば左側のサービスコートからサービスをします。問題はレシーバーの位置ですね。サービングサイドが得点している間は、同じサーバーが続けてサービスコートの左右交互からサービスをします。レシービングサイドの2人のプレーヤーはそれぞれのサービスコートで動かないで交互にレシーブします。
問題はサービスオーバーになったとき、誰がサービスをし誰がレシーブをするのか分からなくなることです。これはスコアシートを付けることによって解決できます。スコアシートには4人のプレーヤーごとに得点を記入する段があり、次のサーバーやレシーバーが確認できます。(サーバーの順序はA⇒D⇒B⇒C ABペアvsCDペアの場合)
4.スコアリングシステム
(1)マッチ(試合)は、特に定めなければ2ゲーム先取の3ゲームで行う。
(2)ゲームで21点を先取したサイドがそのゲームの勝者となる。ただし、スコアが20点オールになった場合には、その後最初に2点リードしたサイドがそのゲームでの勝者となる。(延長ゲーム)
*延長ゲーム’extended game':卓球やテニスの「デュース’deuce'」に似ていますが、バドミントンでは「延長ゲーム」と言います。なお、「セティング」は今回の改訂でなくなりました。
*よく、「ゲーム」のことを「セット」と言う方がいますが、バドミントンでは「セット」と言う用語はありません。
(3)延長ゲームでスコアが29点オールになった場合には、30点目を得点したサイドがそのゲームでの勝者となる。
5.エンドの交替
プレーヤーは、次の場合にエンドを替える。
(1)第1ゲーム(ファーストゲーム)を終了したとき。
(2)第2ゲーム(セカンドゲーム)を終了したとき(第3ゲームを行う場合)。
(3)第3ゲーム(ファイナルゲーム)で、どちらかのサイドが最初に11点に達したとき。
*うっかり、「チェンジエンズ」を忘れてしまっても、気が付いた時点で行ってください。
*各大会の規定でゲームポイントが本規則と違う場合、第3ゲームのエンドの交替はその大会での規定に従ってください。
ルール知っ得? vol.7
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*因みに、ダブルスのとき、各ゲームごとの最初のサーバーやレシーバーの順序を、どちらのプレーヤーからでも自分達で決めていいことはご存知でしたか?つまり、1ゲーム目の最初にサーバー(またはレシーバー)だったAさんを、2ゲーム目のスタート時、パートナーのBさんに替える事も自分達で決めていいんです。但し、その順序は一旦決めたなら、そのゲームが終わるまで変えてはいけません。
*第11条第6項
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*エンドの交替は「チェンジエンズ'Change ends'」と複数形で言います。よく、「チェンジコート」という方がいますが間違いです。・・・コートは全体を、エンドはネットを境としたどちらかの区域をいいます。
6.インターバル
(1)全てのゲーム中に、一方のサイドのスコアが11点になったとき、60秒を超えないインターバルを認める。
*実際にはこのインターバルを省いて(プレーヤーが必要とせず。)進行する事が多い。
(2)各ゲームとゲームの間に120秒を超えないインターバルを認める。
*注意:あくまでも、ゲームとゲームの間が120秒です。(1ゲームが終わり、主審が「ゲーム。」と言った時点で、すでにストップウォッチのスイッチは押されてます。そして、120秒のインターバルが終了する前にはコートに入ってなければなりません。)
7.審判用語とゲームの進行
シングルス
(個人戦) (団体戦)
| ダブルス
(個人戦)(団体戦)
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備 考
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1.アナウンスメントと紹介
(個人戦)
「オンマイライト、Xさん、A(チーム名)、オンマイレフト、Yさん、
B(チーム名)」
(言いながら右、左を指し、Xさんがサーバーの場合)
「Xさん、トゥサーブ、ラブオール、プレー」
(団体戦)
「オンマイライト、A(チーム名)、レプリゼンティッド バイ Xさん、
オンマイレフト、B(チーム名)、レプリゼンティッド
バイ Yさん」
(言いながら右、左を指し、Aがサービングサイドの場合)
「A トゥサーブ、ラブオール、プレー」
| (個人戦)
「オンマイライト、Wさん、A(チーム名)、Xさん、
B(チーム名)、オンマイレフト、Yさん、C(チーム名)、Zさん、
D(チーム名)」
(言いながら右、左を指し、Wさんがサーバーで、
Yさんがレシーバーの場合)
「Wさん トゥサーブトゥ Yさん、
ラブオール、プレー」
(団体戦)
「オンマイライト、A(チーム名)、レプリゼンティッド バイ
Wさん、Xさん、オンマイレフト、B(チーム名)、
レプリゼンティッド
バイ Yさん、Zさん」
(言いながら右、左を指し、Aがサービング
サイドで、Xさんがサーバー、Yさんがレシーバーの場合)
「A トゥサーブ、Xさん、トゥー Yさん、
ラブオール、プレー」
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*市内大会レベルでは、省略して
サーバーとレシーバーの紹介からスタートする
場合がありますが、サイドや選手の確認をする
意味でも、正しく紹介するよう
心がけましょう。
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2.マッチ(試合)を始めるときとスコアをコールするとき
各ゲームのスタート:「ラブオールプレー」
*この時、セカンドゲームとファイナルゲームは各ゲームごとに、「セカンドゲーム」、「ファイナルゲーム」と先に言ってから言います。
スコアのコール:ラリーの後、スコアを記入してから、コールします。
(常にサーバーのスコアを先にコールします。)
例えば、2対3のスコアからサービスサイドが得点したら「スリー オール」、
レシーブサイドが得点したら「サービスオーバー、フォー ツー」
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*必ずスコアを記録してから
コールしましょう。コールをしたことにより、
次のプレーがスタートしますので、記
入しながらコールするとあせりに繋がります。
*「ポイント トゥー ワン」とは言いません。
ポイントは不要。
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3.マッチ中
「インターバル」:どちらかのポイントが11点に達したとき、
例えば、「イレブン テン インターバル」
・ファイナルゲームでエンドを替える場合
「(スコア)インターバル チェンジエンズ」
*どちらかのサイドが20点になったときは、それぞれのゲームで最初の機会に、「ゲームポイント」または「マッチポイント」と適切にコールする。
例えば「トゥウェンティ ゲームポイント エィティーン」
「トゥウエンティ マッチポイント フィフティーン」
・「フォルト」:フォルトが生じたとき
*フォルトのページ参照。
・「レット」:レットが生じたとき。
*隣のコートからシャトルが飛び込み、プレーの妨げになる場合等。
レットのページ参照
・「プレー」:マッチ、ゲーム開始のとき。
インターバルの後、あるいはエンドを替えた後ゲームを続けるとき。
プレー中断後、再び始めるとき。
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*11点の時のインターバルは60秒を
超えない範囲で認められています。
(プレーヤー同士が必要としなければ
飛ばしても構いません。)
*うっかりして、エンドを替えるのを忘れた
時は、気が付き次第、速やかにエンドを交替し
、スコアはそのままとします。
第3ゲームの途中のチェンジエンズは、よく忘れることがありますので、要注意ですよ。
*サービスのフォルトについては
コチラ
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4.延長ゲーム
スコアが20点オールになったときは延長ゲームになります。
そして、その後最初に2点リードしたサイドがそのゲームでの勝者となります。2点リードがなかなか決まらないで、延々と続く場合、最終的に「29点オールになった場合は、30点目を得点したサイドが勝者となります。」
「トゥウエンティ オール」とコールし、ゲームを続けます。
最終的に29点オールになった場合、「トゥウエンティナイン ゲーム(またはマッチ)ポイント オール」とコールします。
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*20点オールのときは「トゥウエンティ ゲーム(またはマッチ)
ポイント オール」とは言いません。
*29点オールのときは「トゥウエンティナイン ゲーム(またはマッチ)
ポイント オール」とコールします。20点オールのときとは違いますので
ご注意!!
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5.ゲーム、マッチの終了
ゲームの終了
・第1ゲームの後
「ゲーム。ファーストゲーム ワンバイ[プレーヤー名(チーム名)または団体戦の場合はチーム名のみ][スコア]」
・第2ゲームで終了する場合・または第3ゲームで終了する場合
「マッチ ワンバイ[プレーヤー名(チーム名)または団体戦の場合は(チーム名のみ)][全スコア]」
・第2ゲームの後第3ゲームがある場合
「セカンドゲーム ワンバイ[プレーヤー名(チーム名)または団体戦の場合は(チーム名のみ)][スコア][ワンゲームオール]」
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*ゲームとゲームの間のインターバルは
120秒を超えない範囲で認められています。
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6.マッチ終了後
試合が終了し、すべてのコールが終わってからスコアシートにスコアを記入し、勝者名を○で囲みます。そして、勝者にサインをもらいます。
その後、速やかに競技役員長(レフェリー)にスコアシートを提出し、確認してもらい主審の仕事は終了です。
お疲れ様でした。
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*国際試合ではサインをもらうこと
は行われてません。
サインをもらう大会では、
サインする
プレーヤーにスコアの記入の誤りがな
いかどうかも確認してもらいましょう。
勝者と敗者のスコアが逆になっていると
大変です。
*競技役員長(レフェリー)
市内大会では本部に審判部長として
待機してます。スコアシートのチェック
だけではなく、マナー違反やトラブル等
にも対処します。
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