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2012.03.27
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カテゴリ:古生物学、進化

kawanobu日記/海のTレックス=巨大ザメ「メガロドン」が生き残れなかったわけ(前);ジャンル=古生物学 画像1

 

kawanobu日記/海のTレックス=巨大ザメ「メガロドン」が生き残れなかったわけ(前);ジャンル=古生物学 画像2

 

kawanobu日記/海のTレックス=巨大ザメ「メガロドン」が生き残れなかったわけ(前);ジャンル=古生物学 画像3

 

 だいぶ前の日記で取り上げたシュモクザメも肉食だが、サメというと誰しも肉食と思うだろう。それで誰もが思い浮かぶのは、映画『ジョーズ(Jaws)』だ。あれは、現生のサメで最も獰猛とされるホホジロザメである。体長5メートル、体重1トンにも達し、変温動物で冷たい海は苦手のはずなのに、体内に「熱交換機」を備えているから、冷たい海にもやってきて、何でも襲って喰う。
 「人食い鮫」と恐れられているのは、たいていこのホホジロザメ(写真上)である

◎大きめのお握り大のノコギリ状の歯
 しかし太古には、もっと獰猛なサメがいた。しかも現生ホホジロザメよりもずっと大きく、最大個体は体長15メートルを越したろうと想像される。「メガロドン」という絶滅したホホジロザメの仲間のサメで、彼らは150万年前頃には絶滅したという。
 前の日記にも述べたが、サメは軟骨魚綱だ(12年2月11日付日記:「自然の失敗作か成功作か、奇天烈頭のシュモクザメの謎(前)」参照)。その名のとおり骨は軟骨で出来ているので、体骨が保存されることは、まずない。メガロドンも、手のひらに乗るほどの巨大な1枚の歯(写真中央)を基に、現生のホホジロザメなどを参考に最大個体の体長を推定している。
 当時は埼玉県立自然史博物館と言っていたが、現「埼玉県立自然の博物館」でメガロドンの歯の化石(模型だったかもしれない)を見たことがある。大きめのお握りのようなサイズ・形をしていて、底辺の上の両辺にはノコギリのようなギザギザがある

◎顎を開ければ2メートルも
 これらの歯が埋まっていた顎は、口を開ければ2メートルくらいになった(写真下)。それでクジラをも襲っていた。実際、あるクジラの脚化石(四足獣と異なり、当然、体内に納まっていて外には出ていなかったはず)に深い。大きな傷跡のついた例があり、メガロドンに襲われて腹を食いちぎられて脚に傷が残されたと推定されている。
 クジラを襲うという「海のギャング」シャチ(これもクジラ目であるが)の体長は最大10メートルとされているので、おそらくは現生のシャチより大きかった。メガロドンに襲われれば、クジラもあっという間に骨になっただろう。ホホジロザメの仲間だとすれば嗅覚が発達しているから、仲間がワーっと集まってきただろうから。
 まさに海のTレックスである。

◎海の王者がなぜ滅んだ?
 おそらく出現した1500万年前頃から海の王者だったはずなのに、メガロドンはなぜ絶滅したのだろうか。
 メガロドンの絶滅時期にアフリカとジャワ、グルジアにホモ・エレクトスが出現しているが、彼らはまだ海棲資源を漁っていない。現生のホホジロザメが、中華料理のフカヒレスープの原料として乱獲され、絶滅危惧種となっているのとは、明らかに事情は異なる(それにしても中国人の貪欲さは、人食い鮫をも食うほどと、あらためて恐れ入る)。
 肉食であったことが致命傷となった、とリブパブリは推定する。
 なぜなら現生のサメでも、ジンベイザメ(体長は最大個体で約14メートル)、ウバザメ(体長は最大個体で約10メートル)と、魚類第1位と第2位のサイズを誇る両種とも、プランクトンを食べる温和しいサメで、肉食ではないからだ。
 なぜなのか。それは次回に。
(この項、続く)

昨年の今日の日記:「福島第1原発事故の教訓として、送電網分離して別会社化し第2東電を設立すべし」





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Last updated  2012.03.27 05:28:49



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