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2012.03.28
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カテゴリ:古生物学、進化
 

kawanobu日記/海のTレックス=巨大ザメ「メガロドン」が生き残れなかったわけ(後);ジャンル=古生物学 画像1

kawanobu日記/海のTレックス=巨大ザメ「メガロドン」が生き残れなかったわけ(後);ジャンル=古生物学 画像2


 肉食は、獲物をとれさえすれば、高栄養の肉を食物にできるので効率はいい。
 しかしメガロドン級のサイズの体を養うためには、大洋をあてもなく泳ぎ続けなければ、大物は見つけられない(写真上=メガロドンの顎)。

◎肉食は実は非効率
 それはめったになかったことだろう。見つからなければ、巨体を養えない。
 それに対して魚類最大のジンベイザメもナンバー2のウバザメも、大きな口を開けてゆっくりと泳ぎながら動物プランクトンを濾し取って暮らしている。動物プランクトンの大量発生する海域は、世界中のどこにもある。むしろこちらの方は、餌に困ることはない。
 結局は、大型肉食獣は、採食という点で非効率であることが分かる。博奕と同じで、当てればでかいが、常に当たるわけではない。思うにメガロドンは、いつも空腹だったのではないか。
 だから早晩、滅びざるを得ない。地球史で見ても、これほどの大型の肉食獣は、Tレックス以外、存在しない。海棲のシャチ、陸棲では現生最大の肉食獣ライオンが、おそらくマックスである。

◎草食獣は巨大化が得
 それに対して餌がすぐそばに無限にある草食獣は、捕食を免れる意味もあってサイズが大きくなる傾向が強い。「食料」という制約を受けにくいだけに、いくらでも大きくできる。大きなゾウやバッファローは、ライオンすら追い散らす。
 ただ陸上では、あまり大きくなると、自重で押し潰されるので、その限界はある。浮力のおかげで重力という制約をうけない海棲では、シロナガスクジラのように究極の大きさになれる。ちなみに彼らは、草食でなく動物プランクトン・イーターだが、草食獣的な「堅実採食家」と言ってよい。
 ただし海棲のクジラも、陸に打ち上げれば、一巻の終わりだ。自重で圧死するしかない。

◎産子数の少なさも命取りに
 もう1つの要因があったとすれば、産子数の少なさもあっただろう。絶滅危惧種である現生のホホジロザメ(写真下)も、卵胎生で、子宮の中で卵から孵化させ、出産する。
 しかも子宮の中では、最大の胎仔が未受精卵や発生したての仔を食べてしまう。そのため産子数は数匹だ。十分に育って母親の胎内から出てくるので、ホホジロザメの仔は、体長が1.5メートル弱もある。
 それだけ生存確率は高いが、それゆえに産子数は少なくなる。だから1度、個体数が減るとなかなか回復しない。ホホジロザメが絶滅危惧種になっているのも、減った個体数を容易に回復できないからだ。
 メガロドンも卵胎生であった可能性が高く、だとすれば、餌不足で個体数を減らしても個体数を回復できず、そのうち雌雄の出合いが難しくなって絶滅したのではないか。
 これもまた地球史で数ある絶滅物語の1つであった。

昨年の今日の日記:「1歩前進、2歩後退の福島第1原発事故安定化への道、扇情報道に流されずに賢明に過ごそう」





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Last updated  2012.03.28 04:42:44



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