カテゴリ:本・CD・DVD など
初読から2年半近く経ち、やっと書く機会がやってきました。
久しぶりに読み返し、この記事を書いています。 私の記事の流れから行けば、本来なら京極夏彦の「陰摩羅鬼の瑕」を書くべきなのでしょう。 でも、まだ読んでいません。 もったいないから。 だってその次の「邪魅の雫」はいつ文庫になるかわからないのだから、その間待たないとならないじゃないですか。 そんなわけで、京極夏彦はしばらくは読み直しの復習期間に入ろうと思っています。 さて。 あれはあかりの出産後仕事に復帰して半年、2005年9月の中旬頃だったと思います。 何か本が読みたくなって仕事帰りに途中の古本屋へ寄り道しました。 横溝正史があったらいいなぁと思いながら順に棚を見ていましたが、1冊もなくて少しがっかりしたのを覚えています。 とにかく何か読みたい。 SFかミステリーか・・・と考えながら改めて棚を見ていたとき、ある作家の2冊並んだ本が目にとまりました。 それらは似たようなタイトルになっており、シリーズ物になっているようでした。 どれどれと手にとって見ると、それはやはりシリーズ物で、3作目と6作目であることがわかりました。 どうせ読むなら1作目から読みたいと思いましたが、その店にはこの2冊しかなく、さんざん考えた末に先にくる3作目だけ買うことにしました。 早速読み始めたところ、好みに合っていて大変面白く、すぐに残っていた6作目も購入。 その後、あちこち渡り歩いて当時文庫化されていた1~6作目と、このシリーズのものではない1冊を買い揃えたのでした。 それがこの綾辻行人の「館」シリーズです。 購入した日にちの問題で順番に読んだわけではなく、この度の「十角館の殺人」は私が読んだ順でいえば、3作目「迷路館の殺人」、6作目「黒猫館の殺人」に続いて3冊目でした。 大学の推理小説研究会のメンバーが合宿と称して訪れた孤島「角島」 半年ほど前、島に建てられていた「青屋敷」という風変わりな館が全焼し、その焼け跡には複数の遺体が発見されるという凄惨な事件のあった島だ。 島には離れに当たる「十角館」が残っており、彼らはそこへやってきたのだ。 それが罠であるとも知らずに・・・ ストーリーは島での出来事と本土での話が日を追って交互に書かれています。 本土では半年前に起きた事件の捜査と謎解きが行われ、島では新しい事件が起こるのです。 その日にそれぞれの場所で何があったのかが大変わかりやすく、悩みながら読むことはありませんでした。 この話のポイントは、登場人物の名前です。 島にいるメンバーはお互いを愛称で呼び合い、本土にいる面々は本名で呼ぶのです。 仲間内だけのときは愛称で、そうでないときは本名でというのは普通にしていてもよくあることなので、設定的にもそれほど違和感はありません。 でも、そコがミソだったのです。 名前には巧妙なトリックが仕掛けられていて、それに見事に引っかかってしまった私はそのせいで犯人がわかった瞬間「えぇ~!?」とか「なるほど~」とかの驚きや納得ではなく、「ひどい~」や「詐欺だぁ~」といった印象を受けることになってしまったのです。 たしかに勝手に思い込んだ私が悪いのでしょうけれど。 推理小説を読んでいても推理はしない、あまり考えずにストーリーを中心に追っていく私のようなタイプの読み手は、必ず一度はこの罠に落ちるでしょうね^^; でも、話自体は読みやすくわかりやすいし、オチもある。 私は好きです。 「十角館の殺人」はこの先「館」シリーズとなっていく一連の作品の1作目となるわけですが、「十角館 まぁ、探偵役のほうは面白い設定になっているので、なんとも言えませんけど。 十角館の殺人 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年03月10日 14時10分11秒
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