精神世界の叡智

[心が身体を動かす-合氣道-] カテゴリの記事

全27件 (27件中 1-27件目)

1

• 黒帯への道

  先週末は1泊2日で、合氣道の昇段審査を栃木の本部道場まで受けにいってきました。結果としては、合格！　でした。(^o^)丿合氣道を始めて約4年で、ようやく有段者になることができました。これもひとえに、管長先生をはじめ、有段者の皆様が懇切丁寧に夜遅くまで指導していただいたお陰です。ありがとうございました。でも、初段といっても、合氣道の世界ではまだまだひよっこです。これからの精進が肝心です。この一ヶ月は、頭の中は合氣道で一杯でした。（その間、Blogも更新しませんでした）憶える技の数が多く、ちょっとでも時間があれば、イメージトレーニングをやってました。先週は風邪をひいてたようですが、意識は合氣道の方にいってたので、熱はあってもそれを熱と認識せず！扁桃腺が腫れても、それは風邪のせいでなく、剣技や杖技で声を出しずぎて、声がかれたと思い込んでいました。自分の思い込みも激しいものですが、そのお陰で寝込むことはありませんでした。でも、目標があり、それに向かって邁進していると、そっちの方にエネルギーがフォーカスされ、余慶なことには関心がいかないのでしょうね。こころの遣い方次第で、人間の身体はなんとかなるものです・・・ね？！とても充実した一ヶ月でした。ありがとうございました。

  2007.03.26

• 氣の呼吸法　2

  瞑想・呼吸法は数千種類あると言われていますが、その中でも「氣の呼吸法」は簡単に誰にでもすぐに実践ができます。「氣の呼吸法」は、心身統一して姿勢を正し（これが肝心）、全身呼吸を行い、さらに、氣をイメージして行うので、心身に良いだけでなく、氣の修練、すなわちかなりの集中力をつけることができます。姿勢はとても大切です。結跏趺坐や静座にも正しいやりかたがあります。無理な姿勢は、血流を阻害したり、体を痛める原因となります。天地自然の理にかなった最も自然な姿勢をとる必要があります。そのため、心身統一の四大原則はとても参考になります。全身呼吸により、身体のすみずみまで酸素を運ぶことにより、つねに心身はリフレッシュ状態を保つことができます。ちょっとした疲れは、呼吸法をやることで、すぐに回復してしまいます。また、この呼吸法をやって、癌が治ったとか、難病にもとても効果があります。瞑想・呼吸法には、集中するために「数息観」とかマントラと唱えたり、様々な方法があります。氣の呼吸法では、天地自然の氣と交流している感覚をイメージして集中していきます。すなわち「我が天地か天地が我か　即ち　天地と一体となる至妙境に至る」呼吸法。結構簡単なイメージ方法なので、かなり深く集中することができます。氣の修練の上で、とても大きな効果があります。すでに瞑想を実践されている方も、これから始めようとされる方も、「氣の呼吸法」を参考にされてはいかがでしょうか。（財）氣の研究会/心身統一合氣道会のオフィシャルサイトメルマガ「精神世界の叡智」の登録はコチラです。バックナンバー「精神世界の叡智アーカイブ」はコチラです。

  2005.04.22

• 心身統一の四大原則

  久し振りに合氣道関係の日記をアップをします。(このところ忙しくて楽天日記はサボり気味です。)天地・宇宙と一体となる「心身統一」により、人間の最大限の力を引き出すことができるといいます。そもそも心身統一とは、生まれつきの天才、もしくは、血のにじむような鍛錬を通しでなければ到達できなかった境地です。しかし、心身統一合氣道の藤平光一師　は、心身統一を誰でもできるように「心身統一の四大原則」としてまとめました。「心身統一の四大原則」１．臍下の一点に心をしずめ統一する。２．全身の力を完全に抜く。３．身体の総ての部分の重みを、その最下部におく。４．氣を出す。心身統一は、あらゆる立振舞い、座り方、立ち姿、礼の仕方、歩き方、果ては箸の上げ下げまでに及びます。正座しているときに統一体であれば、テストして押されても、後にひっくり返ったり、前につんのめることは決してありません。また立っているときでも、お辞儀しているときでも、自然体であれば、押されても体のバランスを崩すことはありません。天地・宇宙と一体なので、心だけでなく、体も不動心の状態だからです。かつて、ある禅の大家の高弟が修行のレベルをはかるために道場にみえたそうです。座禅を組み、定（じょう）に入った段階で合図をして、統一体のテストをします。その高弟が深い瞑想状態に入り、「よろしい」という合図だったので、テストする人がその高弟の結跏趺坐をしている足を持ち上げたところ、後にひっくり返ってしまったということです。長年修行をしても、心身統一の仕方を知らなかったのです。「心身統一の四大原則」をもとにトレーニングを行えば、誰でもを統一体を身に付けることができます。この四大原則は単に合氣道の稽古だけでなく、日常生活やビジネス、他のスポーツにおいても、自分の力を遺憾なく発揮することができます。心身統一については、こちらの本に詳しくでています。「気の呼吸法　全身に酸素を送り治癒力を高める」（藤平光一/著、幻冬舎） 「氣」の威力 （藤平光一 著、講談社＋α文庫）

  2005.04.07

• 心身統一で自由自在

  合氣道日誌。今日の稽古は「後手首取り」の各種技の練習。まず稽古では「心身統一」を行い、自分が氣がでている状態かどうかを確認します。心身統一とは、心をしずめ、身体の力を完全に抜いてリラックスした状態です。氣が出た状態を作り出し、肉体的な力を使わず、心の力によって相手を自在に動かすことができるのです。合氣道では、力を抜くことを教わります。力を抜いて、臍下の一点（丹田の中心）に心を集中すれば、天地・宇宙と一体となり、人間の最大のパワーを引き出すことができます。しかし、逆に力を入れると氣が切れしまい、力争いとなってしまいます。心身統一は、合氣道だけでなく、他の武道や芸術に通じるもので、各分野で達人とか一流と呼ばれる人たちは、意識せずとも心身統一を会得しているものです。まず、立ち姿の心身統一を行います。心身統一の状態で立つと、前から押されていても、後から押されても、体は微動だにしません。また、2人が体を持ち上げようとしても、持ち上げることはできません。ここまでできたら、今日課題の「後手首取り」の技に入ります。この技は、自分が立っているときに、相手が後から両手首をつかまれて、動けない状態から始まります。その不利な状況でも、力を抜いてしっかり氣をだして、統一体を保持します。さらに相手がつかんでいる手首から、相手の氣をもらうことをイメージします。そして、自分の指先の先端から氣が出ていると意識して手を上げると、いくら力一杯手首をつかまれていても、手を頭まで簡単に上げることができるのです。頭を何気なく掻く感じで、相手につかまれていても、ひょいっと手を上げることができます。自分の手を頭まで上げられれば形成逆転で、相手は釣り足状態になるので、ここから各種技で相手を自在に投げることができます。力を抜いてリラックスすること。氣が出ていること。相手の氣と一体となること。さらに臍下の一点（丹田の中心）を意識すること。この教えは、合氣道だけでなく、普段の生活や仕事でも活用でき、さらに、失われつつある日本人の身体感覚をも復活できるとても重要なものであると思うのです。

  2004.12.13

• 氣を磨きあげる

  久し振りに合氣道日誌。先ずは、合氣道の基本運動である「合氣体操」を行う。合氣体操は、合氣道の基本中の基本で、地味な体操ですが、これをしっかりやるかやらないかで、合氣道の上達がかなり違ってきます。体さばきや足運び、そして一番大切というべき氣の使い方など、合氣道の技が凝縮されているようなものです。その中の「一教運動」は、（おおまかな説明ですが）立ち姿で両手を脇にたらした状態から、顔の位置まで手を振り上げ、また下げるという体操です。手の上下運動という至って単純な体操ですが、実は「氣」を重視した体操です。手を振り上げたときに、「氣」がはるか上方に上がっていくことをイメージして行います。臍下の一点（丹田の中心）から小指の線をしっかり意識して、指の先から「氣」がほとばっしっているのをイメージします。その氣が、天井を突き抜け、はるか宇宙まで飛んでいく。人によって色々なイメージがありますが、例えば、卵と同じような大きさの「氣のボール」を手に感じます。手を上に上げるときに、その氣のボールを天に向け放ち、そして手を降ろすときにその氣のボールをキャッチする。これを繰り返す。正面打ちという各種技では、この一教運動が生かされてきます。この技は、相手が手刀でこちらの頭めがけて振り下ろして攻撃するところから始まります。通常だと、相手の攻撃を避けるため、手を出して防御しますが、相手の手刀をもろにうけます。（痛いですね）合氣道の場合は、あくまでも「氣」を使って相手の氣を導いていくのです。「心が体を動かす」つまり相手が打ってくる場合、その動作の前には必ず心（氣）が先に動きます。相手が動くか否か、、、、その相手の氣を察してすぐに自分の手を上げると同時に氣も上にあげ、相手の氣を上方に上げてしまうのです。相手の氣をうまく上げることができれば、相手の上体は浮いてしまうのです。そして、上げた自分の手を降ろすときに、相手の体を反転させて、押さえ込みます。この一教運動は手の上下運動ですが、上にあげる意識だけでなく、手を降ろすときの軌道もとても大切です。「小手おろし」という技は、相手の腕をもち、自分の手を降ろすことで相手を倒す技です。相手の手を持って、倒そうと思うと、グイグイと力比べになり相手を押し倒すのは無理です。しかし、一教運動の要領で手を降ろすと、自分より体の大きい人でもキレイに倒れてくれます。また、この一教運動が上達すると、例えば相手の肩を乗っけただけで、相手を倒すことができるのです。おそるべし、一教運動。

  2004.11.22

• 氣を制する

  月来れば 月映じ、鳥来れば鳥映ず。波静まった水面の如く、万物明らかに映ずる心の状態を、 落ち着きという。- 心身統一合氣道「誦句集」七.落ち着きより -心の状態を湖面に例えることができます。感情が高ぶったり、注意力散漫だと、心身を統一できません。湖面は波打って荒れているので、何も映すことはできません。つまり、まわりの状況、相手の様子を把握できのです。心をしずめて統一すると、波のない湖面のように、外の様子をそのまま映しだします。相手の心の状況や次の動作をつぶさに感じることができるのです。武士は座禅することで、心身脱落の境地を得ようとしました。一瞬の動きで生死が決まる世界では、表面意識ではとうてい対応しきれません。敵が斬りつけてきてから動いては、よけることはできず、ただ斬られてしまうだけです。ではどう対応するのでしょうか。心を統一した無心の状態で、相手の氣を察するのです。すぐさま無意識に任せて攻防に移る。身体を動かそうとするときに、心が先に動きます。心が動くと氣が発するので、その氣を逃さず感じるのです。つまり、相手が動く前に、すでに攻撃に移るのです。殺気という言葉がありますが、人間には気配を感じる能力があります。よく時代劇で、不意に背後から襲われたとき、とっさによけて逆に斬り捨ててしまうシーンがあると思います。これと同じように、心を統一していれば、後からでも氣を察することができるのです。今日の合氣道の稽古では、氣を察することをテーマに行いました。相手がこちらを攻撃しようと動作に移る前に、心が動いた瞬間をとらえる練習。相手の氣が動いたときに、すぐさまその氣を導いて、相手を投げます。「心をしずめ統一する」常にこうありたいものです。

  2004.09.10

• 臍下丹田は宇宙を体現す

  「大いなる存在」とつながっていれば、この実体は、躍動する「うちなる生命」「インナーボディ」として感じられます。意識を解放するのに効果的な方法は、思考活動を止め、インナーボディに意識を向けることです。インナーボディは、肉体に生命を与える、見えざるエネルギー場であり、「大いなる存在」が感じられる場所なのです。メルマガで紹介している『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』）（エックハルト・トール著）では、「インナーボディ」を常に感じることを強調しています。なぜなら、インナーボディは、「大いなる存在」が感じられる場所だからです。仕事や会話、何かほかのことをしているときでも、常にインナーボディを意識する必要があるということです。インナーボディの感じ方は人それぞれだと思いますが､私は「インナーボディ」は「臍下丹田」のことではないかと思うのです。かつての日本の文化や武道は、臍下丹田が重視されました。万物一体というように、人間は天地・宇宙と一体である。身体の中心である丹田こそが小宇宙の中心。丹田の力は、呼吸が重要な役割を担う。日本の芸術・武道は、丹田を動作の基点とします。鼓を打つときは、丹田で打つ。剣を振るときは、丹田で振る。合氣道でも技を繰り出すときは、手足が先に動くのではなく、臍下の一点（丹田の中心）から動くのです。さらに、丹田に氣を充実させるなら、自らが宇宙と一体ということを自覚することができるといいます。この本を読んで、日常の生活においても、臍下丹田に意識を持っていくことが大切だと、再認識した次第です。

  2004.09.03

• 心が体を動かす - リラックスをする

  一般的にスポーツでは腕力や筋力が求められますが、合氣道はこれとは全く逆で、筋トレは必要とされません。合氣道では、徹底的に体の力を抜き、「氣」をだすことの重要性を教わります。なぜなら、体の力を抜いてリラックスすることで「氣」というエネルギーが自然にでて、最強の「心身統一」を作ることができるからです。例えば、「折れない腕」のテストでは、自分の片腕を前にだして、自分の腕から氣が天地の果てまで出ているとイメージします。相手が自分の腕を力で折ろうとしても、リラックスして氣が出ている腕を曲げることはできません。逆に、力を入れると氣が切れてしまし、腕を曲げられてしまいます。今日の稽古は、片手取り四方投げの練習でした。技の練習の前に、力を抜くことを実習。力を抜くと氣がでるだけでなく、さらに、相手の力の影響を受けなくなります。相手に手首をもたれます。当たり前のことですが、相手の手を振りほどこうとしても、相手の力が強ければ自分の手を動かすことはできません。次に、力を完全に抜いて、リラックスをします。そうすると、不思議なことに、手首をもたれていても、自分の腕を自由に動かすことができるのです。相手がまだ腕つかんでいたら、腕を回すことで相手を簡単に倒すことができます。このとき『完全』に力を抜くことがポイントです。少しでも力が入っていると、力くらべになってしまい、相手の力の影響を受けてしまいます。もう一度、相手に手首をもたれます。状態としては、自分の腕と相手の腕が一直線になります。そのときに自分の氣が、自分の腕から相手の腕を通り、さらに相手の肩口からはるか天地の果てまででているとイメージします。つまり、氣によるイメージで、自分の腕が相手と一体となり、さらに地の果てまで伸びているというイメージです。このとき自分の腕は「折れない腕」になっているので、相手が押そうが引こうが、びくともしません。氣の準備運動ができてから、片手取り四方投げの練習に入ります。相手に腕を持たれていますが、自分の手の先から激しく氣が出ているとイメージします。そして、もう一方の空いている自分の手を、相手に手首に上に軽く添えます。このことで、相手の氣と合わさる（相手の氣をもらう）ことができ、自分の氣が倍増するのです。そして、氣が出ている自分の手からアクションを起こし、相手の脇を入り、回転していくと、相手は自然に倒れてくれます。氣が導く方向にそのまま素直に動くことで、スムーズに技を決めることができます。力を入れて相手を投げようとする必要はありません。相手を投げてやろうと思うと、氣が乱れて技が掛からなくなります。投げるというより、「舞う」という言葉の方が的確かもしれません。相手は投げられたという感覚ではなく、違和感なく気持ちよく「舞ってしまう」という不思議な感覚です。ここでの重要なポイントは、常に臍下の一点（丹田の中心）と同時に動くことも大切です。日本の武道では丹田を基点に動くということが重要視されます。このことは、合氣道だけでなく、アイデアをだすときでも同じです。緊張して力んでいると良いアイデアは出てきません。リラックスすることによりアイデアは湧き出てくるものです。大勢の前で話すときも同様です。緊張すると言葉がつまり、しどろもどろになってしまいます。リラックスすることで天地・宇宙と交感することができ、原稿がなくとも、場の雰囲気に合わせて話をすることができるのです。また、自分でも驚くような言葉がついてくることがあるのです。徹底的に力を抜いて「氣」がでている状態、すなわち「統一体」のときが、人間は最強の姿なのです。

  2004.08.27

• 心が体を動かす - 氣を出す

  心身統一合氣道の四大原則の四番目は、『氣を出す』をうたっています。人間は肉体をまとっていますが、本来はエネルギー体であるので、氣は常に出ている---放射しているのが当たり前のようです。しかし、この三次元世界で生きていると、その当たり前のことを忘れがちです。「氣を出す」ことは、合氣道にとってとても重要なことです。氣を出さずしては技は掛からないからです。しかし、氣を出していれば、小柄な女性でも自分より数倍大きい人を投げることができるのです。合氣道の技で、「天地投げ」という豪快な投げ技があります。相手に両腕を捕まれて不利な状況から一転して、相手の脳天を勝ち割るようにして、相手を地面に叩きつける技です。この技を掛けるときも、氣が出ていることが前提となります。両腕を捕まれている場合、相手の力が自分より強ければ、身動きすることはできません。しかし、力を抜いてリラックスして氣を出していれば、不思議なことに自分の腕を自由に動かすことはできるのです。「天地投げ」では、一方の腕で相手の丹田の氣を顔面までせり上げ、いっきに氣を下にたたきつけます。もう一方の腕は、はるか地球の裏側まで氣が出ているとイメージし、その氣が出ている腕で一歩前へ進みます。どちらかの一方の腕で、充分相手を倒すことができますが、両手をそれぞれ天と地に氣を放出することで、豪快な技となります。氣を出すということは、日常生活でも非常に大切なことです。氣が出ていること、つまり積極的なエネルギーを出すことは、仕事でも家庭でもプラスでいるかいないかで、人生が全く違うものとなるはずです。氣持ちがポジティブでいると、プラスがプラスを自然と呼び込み、良い話が舞い込んでくることも多々あります。また、明るい氣持ちでいると、当たり前のことですが人間関係は良好で、家庭も円満になります。私は合氣道の稽古が性に合っているようです。仕事柄パソコンを使うことが多く、長時間パソコンに集中していると、眼性疲労と肩凝りで、偏頭痛に苦しんだりします。そんなときは、どんなに疲れていても道場に行って汗を流してきます。稽古後は、偏頭痛が嘘のように解消されます。また、あまり氣分の優れないときでも、稽古に行くとたちまち晴れやか氣持ちになります。稽古では統一体ができてないと、「氣をもっと前に出すように」「身体の力を抜くように」と何度も何度も言われます。リラックスして氣を積極的に出すように努めながら、技をかけたり掛けられたりします。そうこうしているうちに、自然と氣のめぐりがよくなり、心身ともにリフレッショできるようです。氣を出すことはとても大事なことのようです。

  2004.08.17

• 心が身体を動かす - 小指は命 -

  普段意識していませんが、小指というのは重要な役割を担っています。料理で包丁を使うとき、小指の感覚が大切です。スポーツでは、ゴルフやテニスラケットを握るとき、小指から握ると力を入れることができ、微妙なコントロールができます。剣道では竹刀を握るときには左手の小指が「命」と教わるそうです。合氣道でも「小指」が重要視されています。なぜなら、小指の経絡は臍下の一点(丹田の中心）につながっているからです。つまり、小指の外側の線からそのまま沿って腕の外側、そして臍下の一点までのラインはとても強いのです。合氣道の技によっては、数メートル前方へ投げ飛ばされることもあります。受身を知らない初心者だと、頭から突っ込んで頭を打ったり、肩を打ったりして怪我をしてしまう場合があります。また、受身をした後は、相手に反撃されないように、すぐに体勢を整えなくてはいけません。合氣道の前受身は、まず手から着地しますが、その時の自分の腕は「折れない腕」でしっかり氣が出ている状態にしておきます。それから（同時に）小指の外側の線からそのまま腕へ、そして肩への順へと一回転して立ち上がれば、どこも体を打たずに流れるように受身を取ることができます。たとえ受身であれ、合氣道の稽古では常に氣をしっかり出していなければなりません。ときどき、肩を脱臼したり、指を骨折したりする人がいますが、これは氣が抜けている証拠です。また、合氣道の技を繰り出すときでも、技によっては小指のラインの意識が大切となってきます。正面打ち呼吸投げなどの技のフィニッシュでは、腕をまわして相手を投げます。小指のラインから腕を振るようにするようにすれば、力むことなく、氣で相手を投げることができるのです。合氣道のみならず古武術では、現代人が忘れた身体感覚を教えてくれます。身体の各部位は、それぞれ特徴があり、うまく機能しているようです。

  2004.08.03

• 心が体を動かす - 氣はでている

  稽古の初めに誦句集の五「臍下の一点」を唱和。　『天地は無限の半径で画いた無限の円周である。　　これを集約したものが我れであり、　　更に集約したものが臍下の一点である。 　　我れは、天地の中心の一点を、　　下腹に包蔵しているのである。 　　この一点に心をしずめて統一し、　　天地に向かって無限の氣を発しよう。 』氣は常にでています。しかし、体に力を入れたり、氣はないと思ってしまうと、氣は出なくなってしまうのです。人間である限り、氣が出ているのが当たり前なのです。光の速度は秒速約30万ｋｍ。氣は光よりはるかに速いスピードで天地を駈け巡ります。氣は一瞬にして150億光年先の宇宙の果てまで達するのです。臍下の一点(丹田の中心）から氣は常に出ていて、150億光年先の宇宙の果てまで届いているのです。たとえ相手に腕をつかまれていても、自分の氣がはるか地の果てまで出ていると意識すれば、相手がいくら力を入れても関係なく、腕を自由に動かすことができるのです。女の子でも大人を振り回すことは可能です。「折れない腕」の検証。自分の腕を前に出します。力を入れると、相手の力が強ければ、腕を曲げられてしまいます。しかし、リラックスして、手から氣がはるかかなたにまで出ているとイメージすると、相手がいくら力を入れても腕を曲げることはできないのです。次に、自分が手を前にだします。相手が自分の手をつかみ、押し返します。力較べになると、相手の力が勝っていれば、自分の体が後ずさりしてしまいます。今度は、力を完全に抜き、氣が地の果てまででていると意識すると、小指一本でも押し返すことができます。また、相手が何人も束になってきても、氣がでていれば指一本で相手を押し返すことは可能なのです。心身統一合氣道ではまず、「氣」がでていることが前提となります。力でなく、「氣」で技を繰り出していくのです。

  2004.07.29

• 心が身体を動かす - 落ちつき -

  どんなときでも、心をしずまっている状態、落ちついていることが大切ではないでしょうか。緊張したり、感情的になると自分を見失い、充分に力を発揮できなくなってしまいます。また、まわりを見回す余裕がなくなり、状況を把握することができなくなってしまいます。心が落ち着いている状態とはどういう状況でしょうか？心身統一合氣道の「誦句集」の「7.落ちつき」によると波静まった水面の如く万物明らかに映ずる心の状態を落ち着きという人間は本来落ち着いているのが当り前であるこの理を悟ってこそ真の落ち着きを得るのである今日の合氣道の稽古では、「落ちつき」について実習。「落ちつき」を「持ち上がらない体」で検証。相手が自分の体を持ち上げようとします。このとき、身体をリラックスし、自分の心を臍下の一点（丹田の中心）に集中していると、二人掛かりでも自分の体を持ち上げることはできません。しかし、「持ち上がらないだろうか」と不安になったり、心が乱れると、簡単に持ち上げられてしまいます。相手を意識せず、自分の心を穏やかに、統一していれば「落ちつき」の状態を維持できるのです。心が身体を動かし、現象を作りだす。心のあり方によって、人生が形成される。常に心を制御し、感情に流されず、「落ちつき」の状態を作り出すことはとても大切だと思います。

  2004.07.25

• 心身統一とは

  人間の力は無限の可能性があると言われていますが、今使っている能力はほんの氷山の一角だといわれています。心身を統一すること、すわなち天地・宇宙と一体になることで、無限の力を発揮できるといわれています。では、どうすれば心身を統一することができるのか。古来より多くの求道者たちが心身統一を求め、座禅を組み、滝に打たれ難行苦行を行ってきました。しかし、方法論がないためその境地を得ることが非常に難しいものでした。心身統一合氣道の藤平光一氏は、「心身統一の四大原則」を編み出し、これを修すれば誰でも自己の能力を最大限に発揮すことができると説いたのです。その心身統一の四大原則とは1.　臍下の一点に心をしずめ統一する2.　全身の力を完全に抜く3.　体のすべての部分の重みをその最下部におく4.　「氣」を出す■　臍下の一点に心をしずめ統一する臍下の一点は丹田のさらなる中心というべきところで、古来より臍下丹田の力は認められているところです。なぜなら、臍下の一点は、天地・宇宙の中心だからです。また、古武道における「人間小宇宙論」では、身体は小宇宙であり、その中心が丹田と説いております。臍下の一点に心を集中して呼吸法を行うことで、不動心を作り出すことができます。深く長い呼吸により、脳波もアルファ波からさらにシータ波になり潜在能意識の扉が開くといわれています。さらに、修練により、臍下の一点で相手の力や邪気を吸い込むことも可能になります。臍下の一点は宇宙を包含しているのです。■　リラックスするスポーツでは力強さ、筋力が求められますが、合氣道ではこれとは全く正反対で、徹底的に体の力を抜くことを教わります。人間は肉体をまとっていますが、本質は魂の存在であり、エネルギーなのです。体の力を抜いてリラックスすることで初めて氣というエネルギーが放出され、さらに天地・宇宙と交流することができるということなのです。「折れない腕」の実習では、自分の片腕を前にだして、消防ホースのように自分の腕から氣が遥かかなたまで出ているとイメージします。どんな屈強の人が頑張っても、氣が出ているその腕を曲げることはできないのです。逆に、力を入れた場合、相手の力が強ければ、簡単に腕を曲げることができます。アイデアを出すときでも、緊張していては良いアイデアは出てきません。リラックスすることによりアイデアは湧き出てくるものです。力を入れて頑張るより、徹底的に力を抜いたリラックスの状態が最強なのです。■　体の全ての部分の重みをその最下部におく重みは下、つまり重力の法則のことです。重みは下にくるということは、地球上では引力が働いているので当たり前のことです。しかし、重みを意識しないと、余分な力を入れたりして肩こりの原因になったり、体調不良の原因になります。重みは下なので、肩こりの人は、例えばキーボードを打つとき肩の力を抜いて、「重みは下」と意識するだけで、肩こりを解消することができるのです。また、重力はもの凄い力を持っています。「持ち上がらない体」の実習では、体の力を抜いて重みを意識すると、大の大人でも小さな女の子を持ち上げることはできないのです。また、重みを利用して、腕一本のみで相手を倒すことも可能です。■　氣を出す氣を出していることは合氣道では重要視されています。天地に向かって氣を出していれば、無敵です。相手につかまれていても、そんなことは関係なく自由に動くことができます。例え首をしめられていても、苦しいことはありません。しかし、逆に氣が引っ込んでいると、有利な状態でも相手に付け入るすきを与えてしまいます。これは普段の生活でも、氣が引っ込んでいると相手の邪気を受けたりするので、氣をだすことはとても大切なことです。この四大原則を修練することにより、心身を統一できるということです。

  2004.07.21

• 息心の行 - 限界を超えてあるもの

  毎月恒例の「息心の行」が合氣道の道場でありました。息心の行は、神道のみそぎ行からきた「息」の行で、かの山岡鉄舟の高弟・小倉鉄樹の道場「一九会」から始まりました。「トホカミエミタメ」という古神道の三種祓詞を、一時間ぶっとおしてあらん限りの声を出し、先達の方々が一人一人まわって背中を叩く荒行です。当時は一日10回を3日間行っていたそうで、喉が破れて血を吐き、また背中の皮がむけても行ったということです。「生死脱得の修行なれば、喪身失命を避けず」垂示のとおり、命懸けの修行のため、逃げ出さないように私物は取り上げられたそうです。かつて、あるオリンピック代表チームが参加したのですが、一日もしない内に全員耐え切れず、荷物はそのままにして逃げ出したほどのものでした。当道場の息心の行は、1時間しかやりませんが、それでも正座をし、あらん限りの声をだして行うので、終わった後は足がしびれ、喉の弱い私は1週間は喉が潰れてしまいます。特に今月は暑かったため、汗がしぶきになって飛び散り、厚い道衣は汗まみれになりました。私がこの息心の行に参加して1年になります。当初は肩に力が入っていたため、先達の方から背中をバシバシたかれたものでした。最近では力を抜いて、臍下の一点（丹田の中心）に向け声を出していくことを憶えたため、途中でバテず、1時間大声を出しつづけることができるようになりました。また、肚から声をだすため、喉をからしても2～3日で戻るようになりました。行を終えて、自分を反省して泣いたりする人や、神秘体験をするものもいるようです。かつて館長先生も宇宙との一体を体験したそうです。最近では非科学的な根性一辺倒のスポーツやしごきというのはなくなりつつあります。しかし、限界を超えることで、凝り固まった自己の殻を破り、新たな境地を得ることができるものだと思います。体力の限界を超えたところで氣力を振るいおこすと、眠っていた潜在意識が起きるのだと思います。

  2004.07.10

• 心が体を動かす - 氣に合するの道

  館長先生より、「合氣道」とは何かについて改めてお話がありました。心身統一合氣道は、「合氣道」の頭に「心身統一」がついています。すなわち心身統一がベースになって、合氣道の技があるのです。天地と自分が一体となり、氣をつかいこなすことが基本になるのです。ただ合氣道の技だけ憶えても、それは意味がないのです。また、合氣道という文字を見ても判ると思います。その名の通り、「氣に合するの道」、すなわち、天地（宇宙）に合する道なのです。人に合する道ではないのです。天地と一体となることができてはじめて、合氣道の技が生きてくるのです。初心にもどり、心身統一の意義を再認識する必要があるとのことでした。---------------------------------館長先生に稽古をつけてもらいに、何人かの力士が当道場にきています。館長先生はもうじき60歳になりますが、20代でしかも150ｋｇ以上のお相撲さんを投げ飛ばしてしまいます。今までまだ負けたことがないそうです。もちろん、力士に力で対抗することはできません。その秘密は、「臍下の一点（丹田の中心）」にあるようです。よく稽古で言われていることは、心身統一をするためには、臍下の一点に心をしずめて、集中するということです。この一点に集中すると、天地（宇宙）と一体となり、心身統一をすることができます。また、臍下の一点はブラックホールみたいのもので、ここにすべてを放り込むと様々な力を発揮することができるということなのです。相手の力（腕力）を臍下の一点に吸収してしまえば、相手の力を受けることがないとのことです。その極意を体得した館長先生は、お相撲さんの突進をものともせず、その力を臍下の一点に吸収して、投げ飛ばしてしまうことができるのです。さらに、例えば相手と話をするとき、臍下の一点に相手を放り込むようにして話をすると、相手が言ったことを憶えているだけでなく、相手の嫌な氣も受けることがないそうです。相手から嫌なことを言われても、それを受けないそうです。古来から臍下丹田の妙力は説かれていますが、この力はまさに万能というべきところでしょうか。

  2004.06.20

• 息心の行 - 動的瞑想法

  毎月恒例の息心の行が合氣道の道場でありました。（関連日記：3/13、4/17）息心の行は、神道のみそぎ行からきた「息」の行です。　「トホカミエミタメ」という古神道の祓詞（はらいことば）を、一時間の間、一声一声有らん限りの大声にのせて息を吐く荒行です。先達の方々が一人一人まわって、氣でもって背中をバンバン叩くのです。私が初めて参加したときは、背中にみみず腫れができるほどでした。館長先生の訓示では、垂示の「生死脱得の修行なれば、喪身失命を避けず」の通り、命懸けで心して行うようにとのことでした。息心の行は、かの山岡鉄舟の高弟・小倉鉄樹の道場「一九会」で始まり、当時は3日間ぶっ通しで行われていたそうです。当時はリラックスということは教わらず、無理に力を入れてやったため脱腸で脱落する人もいたり、あまりのつらさに逃げ出した人も多くいたそうです。「古神道の行法と科学」（山田雅晴著）によると、この行は古神道で「言霊祓い行」と言うそうです。通常の瞑想だと雑念が湧きやすいのですが、この言霊祓い行は大声を出していくと息も出かねる状態になるので、ある臨界点を超えると雑念が吹き飛び、雑念が湧かなくなるという動的な瞑想法だと説明がありました。また、これは言霊の行であると同時に丹田呼吸法のトレーニングにもなるということです。腹式呼吸でないと、大きい声を続けて出すことはできないからです。さらに、下丹田（スワディスターナ・チャクラ）と喉の甲状腺に位置するヴィシュダ・チャクラを活性化させる行法ともいうことなのです。首は前世や先祖のカルマがたまりやすい部位なので、そのカルマを昇華するのに有効ということなのです。私は今までこの行の後半になると、正座の足がしびれ、息切れしてバテテしまっていました。今回は力を抜いてリラックスし、臍下の一点（丹田の中心）に集中して声を出したところ、後半コツがつかめたようで、不思議と疲れることなく、下腹から太くて良い声を出すことができたので、一歩前進というところでしょうか。

  2004.05.15

• 心が体を動かす - 天地のリズム

  合氣道稽古日誌腕を水平にして、それを下に降ろす。問題なく、腕を下に降ろせます。今度は相手が自分の腕の下に手を入れて邪魔をする。相手の力が自分より強ければ、腕を下げることはできません。これは当たり前の話です。「天地のリズム」重力が働いているため、物は下に落ちます。この落ちる速度が、自然の速さであり、「天地のリズム」ということなのです。腕を下ろすとき、例えばハンカチが落ちる速さに合わせて腕を下ろす。スピードを上げるときは、その1/2、さらに1/2、1/2と速度を上げていく。歌舞伎役者が見得をきるときに激しく打つ拍子木は、重力で落ちる速度に合わせ、さらに1/2、1/2、1/2とスピードアップしていくから見事決まるということなのです。今度は、その「天地のリズム」に合わせ、水平にした自分の腕を下げる。相手が邪魔しようとしても、相手の手とともに、自分の腕を下げることができるのです。相手は関係ないということなのです。「天地のリズム」で動くと、相対的世界を越え、宇宙と一体とした動きとなるということです。もっとも、これは氣が出ている統一体であることが前提になりますが。統一体について

  2004.05.13

• 心が体を動かす - 護身術

  合氣道の稽古で、護身術について後から抱きつかれた場合（後から腕でガッチリ締め付けられた場合）相手が自分より力が強い場合は、力でいくらもがいても逃げることはできない。そこで、力を抜いて、相手と一体となったと確信する。すると、相手がいくら自分の体を締め付けようとしても、全くできない。相手は真っ赤にして力を入れているが、自分は全然痛くもないし、平然としていられる。そして、そのまま力を抜き、臍下の一点（丹田の中心）から歩くと、相手を連れて歩くことができる。さらに、そのまま力を抜いたまま、腰をしずめ体を反転すると、相手の腕からスポッと抜けることができる。羽交い絞めにされたときこれも相手の力が強いと、逃げることができない。同様に力を抜いたままで、自分の腕を少しあげ、脇に隙間を作る。そして、自分の顔を上げ、肘を素早くおろすと、相手の腕を振り切ることができる。腕力でなく、リラックスした状態で自分の身を守ることができるのです。もちろん、氣をだしているのが前提になりますが、リラックスした状態は最強の状態のようです。次に、持ち上がらない体の実験相手の力が強い場合、簡単に自分の体を持ち上げられてしまいます。そこで、「重みは下」と思う。2人掛かりで持ち上げようとしても、びくともしないのです。これは男2人が小柄な女性を持ち上げようとしても同じで、全く持ち上げることはできないのです。重みは下にくるのが自然の法則なので、この重みを利用して相手を倒したり、自分の身を護ったり、色々応用を利かすことができるようです。

  2004.05.02

• 心が体を動かす - 相手の心を導く

  普段の生活やビジネスにおいても、相手を受け入れるとコミュニケーションがうまくいくと言われています。合氣道では、「争わざるの理」を説き、心・技・体でこれを体現していきます。争う心をおこさせず、相手の心を導いていくのです。今日の稽古では、先ず力でなく、氣で相手を投げる練習。二人組みになって、相手の腕を持って、氣で相手を連れていく練習。力ずくで相手を引っ張ると相手は拒否反応を示します。自分の心を、臍下の一点にしずめ、相手と一体となったと確信すれば、強引に引っ張らなくとも、相手は思わずついてくるのです。私は小柄な女性と組んでやってみましたが、無理に引っ張っていこうとすると、「まだまだ一緒になっていません！」「心に迷いがありますね」と言われ、そのときはもちろんうまくいかないのです。次に、相手の肩に、手刀で切り付け、相手を倒す練習。力で思いっきり叩いて倒すのではなく、氣で倒す。よくあるのは、切れたところを先にイメージするとうまくいくと言われますが、そうではなく今回は相手と一体となったとイメージをして投げる練習。再度、小柄な女性と一緒に組んだやりました。二人で試行錯誤してやっているとき、その女性が見事に私を投げたのです。その感覚は何とも言いがたい素晴らしい感覚で、二人で感激しました。そのとき私が受けた感覚は、彼女の手刀を肩で受けるその瞬間、肩から斜めに切れるイメージがパッときて、イメージが先行し、私の体がそれに付いていって倒れたという感じです。嬉しいことに、私も彼女の触発を受け、うまくできました。二人とも最高のできはこの一回だけでしたが、この妙感は格別なものでした。面白いことに、氣で倒されると、気持ちがいいのです。笑い話ですが、体が凝ってい入る人は、投げられると凝りが治るというのです。相手を受け入れ、氣で相手を導いていく。合氣道の稽古だけでなく、人間関係で充分応用できるようです。

  2004.04.25

• 息心の行 - 宇宙意識との融合

  今日は、合氣道の道場で毎月恒例の「息心の行」がありました。これは、3月13日の日記でも紹介した神道を由来とするみそぎ修行です。　「トホカミエミタメ」という古神道の三種祓詞を、一時間ぶっとおしてあらん限りの声を出して行う荒行です。終わった後2～3日は喉が潰れているほどです。「息心の行」は、山岡鉄舟の高弟・小倉鉄樹の道場「一九会」で始まり、当時は3日間ぶっ通しで行われていたそうです。「生死脱得の修行なれば、喪身失命を避けず」と命懸けの修行のため、途中でのりタイヤは許されず、逃げ出さないように私物は取り上げられたそうです。ある時、オリンピック代表のさるチームが、精神修養ということで参加したそうです。しかし、一日もしない内に全員修行に耐え切れず、荷物をうっちゃり、便所の下駄で逃げ出し、最後の人は裸足で逃げたそうです。当日は73名が参加しました。初参加の人は、終わった後に感想を述べるのですが、その中の一人が非常に興味深い話をしてくれました。「最初はわけがわからなく、一生懸命大きな声を出していました。そのうちに、自分の意識が細かい粒子となり、宇宙と一体となった感じを受けました。その至福感にひたり、思わず涙が流れ出てきました。」何ともうらやましい話です。初めての参加で、そのような体験ができるなんて。今回私は途中でへばってしまいましたが、心の底から感謝の念がわき、とてもありがたい気持ちを体感できたことが収穫でした。

  2004.04.17

• 心が体を動かす　

  久し振りに合氣道の稽古日誌多人数掛けの練習襲い掛かってくる相手に対し、体をさばいて相手を投げる技http://homepage3.nifty.com/tokushinkan/taninzu.htm (多人数掛け動画：5.1M) この動画面白いです。■　先ずは氣の原理の勉強心が体を動かす先ず、自分の手のひらを畳の上に乗っけて、相手が両手で思いっきり抑えつける。自分の手を抜けるかどうかをやってみる。通常は、力で相手の手をどうにかしようと思う。相手に「抑えられている」と思うと、絶対に抜けない。しかし、力を抜いて、「相手に押させているのだ」と心を転換し、手を抜いてみると、あ～ら不思議！簡単に手を抜くことができるのです。力は入らなくとも、心の使い方だけで、手を抜くことができるのです。■　多人数掛けについての氣の原理臍下の一点（丹田の中心）は宇宙・天地の中心中心は回転する例えば、回転している茶筒に包丁を突いても、包丁は突くことはできず、脇にそれます。ましてや臍下の一点。宇宙の中心が回転すれば、相手はその回転に従うしかないのです。自分の軸をぶらさず、相手がこちらにまさに向かってくる氣を感じたときに体をかわす。ビビッって氣を引いたり、余分な力を入れると、相手に捕まれてしまう。あくまでも、氣は前に向けるのが原則。相手が襲い掛かってくるとき、相手が実際に動いたときでは遅く、相手に捕まれてしまう。相手が始動するその瞬間に、自分が体をかわして、相手が向かう方向に氣を向け、すぐに下に氣を降ろすと、相手は吹っ飛ぶように投げられる。相手を意識すると、心がそこに囚われ、自由に体を動かすことができないのです。しかし、相手を氣にしないでイメージ通りにやると、心や体を自由に動かすことができるのです。この原理は、合氣道だけでなく、普段の生活や仕事に役立つようです。

  2004.04.08

• 極意！一点にすべてを放り込む

  館長先生は気圧療法をやっているので、様々な問題を抱えた患者さんがみえます。患者さんの相談ごとはとても重く、普通の人がまともに相談を受けると、時には邪気を受けてしまうことがあるらしいのです。しかし、館長先生は相手の全てを受けとめ、すべて臍下の一点に吸収してしまうとのことなのです。そうすれば、相手の悪い氣を受けることがないということなのです。また、人の話を臍下の一点で聞くことで、コミュニケーションが円滑にいくだけでなく、相手の話もしっかり憶えていて忘れないということなのです。合氣道の実際の稽古で、相手に腕をつかまれても、臍下の一点に相手の力を放り込むと思ってリラックスすると、相手に潰されることはなありません。この状態でも自由に自分の手を振ることもできるし、自由に前に歩くこともできるのです。このとき相手はむしろ気持ちよい感じで、自分の動きについてきてくれるのです。臍下の一点に全てを放り込む。ビジネスでも色々応用できそうです。

  2004.03.21

• 心が体を動かす－天地と一体

  今日の稽古は、他の道場からN先生が指導してくれました。誦句集「争わざるの理」を唱和先生のお話では、私たちは相対的世界に生きているが、同時に絶対的天地に生かされている。絶対的天地に争いはないのである。自分は宇宙の中心にあり、臍下の一点に全てを内包してしまうのである。相手を引っ張ってやろうとか、投げてやろうとすると、うまく投げられない。強引に力で投げると、相手は面白くない。不快どころか憎しみを持つ場合もある。相手の氣を尊重して一体になれば、引っ張るともなく相手は自然についてくる。投げてやれば、力を入れなくとも相手は転がってくれるのである。投げられた人も、気持ちよい気分になるのである。不思議なことに、相手を投げてやろうと思うと、本当に技がかからないのです。相手を受け入れ、天地と一体となったような気持ちで技をかける。そうすると、相手を力で投げるという感じではなく、いつのまにか相手が転がっているのです。誦句集（藤平光一）「争わざるの理」『絶対的天地に争いはなく、相対的世界にのみ争いは生ず。我れ、心身を統一して天地と一体となり、天地の理を実行するならば、人自ずから我れに従う。生存競争、弱肉強食という勿れ。真の成功の道は、争わざるの理、即ち、平和への道と全く同一の道である。』

  2004.03.17

• 心が体を動かす－美しい姿とは

  今日の合氣道の稽古は、正面打ちでした。正面打ちは、相手が手刀で、自分の額に向けて打ってくるので、その手刀をかわすことからはじまります。先ず基本練習として、相手が打ってくる手刀に対し、自分の手から氣が天井を突き抜けるよう上に出ているとイメージします。相手が振りかぶってくる手刀に対して打ち返すと、手はぶつからず、相手の手は自分の脇にそれるというのです。なるほど・・・　実際に自分が氣をださないと相手の手とガチンコしてしまうのですが、氣を出すと、相手の手が脇へそれていくのです。うーーーむ、すごい！次に、相手を倒した後、相手の片腕を、身動きさせないように押さえ込むにはどうするか。相手の手を、力で押さえ込もうとすると、相手が自分より体力に勝っていれば、ひっくり返されてしまいます。力を入れると氣が切れてしまうということなのです。しかし、自分の手から氣がずーっと下に出ているとイメージすると、相手が自分より何倍の力があっても、相手はびくともしないのです。おそるべき氣の力。その際に、座ったときの姿勢はどういうのがベストなのか？自分の背中が丸まってしまうと、氣が切れてしまいます。実際にテストで、横から押されると、自分の身がコロンといとも簡単に倒れてしまうのです。同じく、後から押されても、前につんのめって倒れてしまいます。重要なポイントとして、常に仙骨を立てているということです。仙骨は尾てい骨の上にあるので、いわゆる腰を立てるということになります。そして、力を抜き、臍下の一点に心を集中する。その姿は、しっかリ氣がでて統一体のかたちなので、横から押されても、後から押されても、倒れることはないのです。座った時の姿勢だけでなく、立ち姿、礼をするとき、何かを取るときでも、常に正しい姿勢であれば氣が充実しています。日常の生活や仕事においても、自分の力を充分に発揮できるのではないでしょうか。はたから見ても、その姿は美しいものです。

  2004.03.14

• 息心の行 - 自己超越の先にあるもの

  今日は息心の行がありました。息心（息吹・みそぎ祓）の行は、幕末から明治にかけ活躍した剣豪山岡鉄舟の弟子・小倉鉄樹の道場「一九会」のみそぎ修行を1時間をワンセット行うものです。ちなみに、一九会では、これを3日間60セットをやっていたということです。そもそも息心の行とは、『神道の禊教に端を発した息の行で、一声一声有らん限りの大声にのせて息を吐く。』というもので、さらに、垂示には『この修行は、生死脱得の修行なれば、喪身失命を避けず、一声一声、正に吐血の思いをなして喝破すべし』と命を懸けて行う荒行です。行の間に唱える言葉は「ト・ホ・カ・ミ・エ・ミ・タ・メ」で、言葉の意味は『古来日本に伝えられる三種の神器、即ち勾玉・鏡・矛（剣）をほめたたえるもの』であり、『邪氣悪氣を祓うもの』であります。1時間ずっと、一声一声あらん限りの大声をだし、声が小さくなったり、リズムがあわなくなると、集いの人（先達）から背中を否応無く叩かれます。終わった頃には、足がしびれ、声が完全に潰れ、しばし頭がボーとして意識が朦朧とします。私は、昨年の７月に初めて参加したのですが、その頃は姿勢が悪く、声が大きくでてないので、執拗に背中を叩かれました。行の後は、背中一面が真っ赤になり、叩かれた個所はミミズばれができるほどで、１週間ほどはハレが引きませんでした。館長先生は、かつて息心の行を30時間ぶっ通しでやられたということです。喉は破れ、血の塊を吐き出したこともあったということです。その苦しい修行の中、自我を超え、天地との一体になることができ、その時は、いかに叩かれようとも、苦しくはなかったとのことです。古より、行者が死を賭してでも荒行に挑むのは、天地・宇宙との一体、つまり悟りである至福の境地に至らんためということがよくわかる氣がします。館長先生のお言葉を踏まえ、１時間自分なりに必死にやりましたが、それでもときどき集中がとぎれて、別なことを考えたり、一人リズムを乱したりしていました。まだまだ未熟なり。ですが、声を天地の果てに向かって吐くという意味がなんとなくわかったような氣がし、呼吸法の呼気のやり方のヒントになったような氣がします。私は今回で8回目になりますが、徐々に集中力もついてきたと思います。次回こそは、集中を切らさず、限界に挑んでいきたいと思うのです。

  2004.03.13

• 呼吸法でバージョンアップ！

  合氣道、柔道、剣道、茶道、書道など、日本の伝統芸能や武道で「道」がつくものには、呼吸法が重視されます。呼吸法には、健康増進や自己治癒力のアップ、右能開発、潜在能力の開発、自己超越など様々な効用があると言われています。私自身は、集中力の強化、合氣道の上達、宇宙の一体感を求めて呼吸法をやっていますが、あまり効果を期待すると続かないので、ただひたすら座って、毎日やるように心がけています。私は呼吸法をやってから便秘知らずです。複式呼吸をやると腸が動きだし、呼吸法を中断してトイレに直行することがしばしばです。また、仕事でパソコンを長時間やって根をつめてしまうと、偏頭痛や眼が疲れて、体調が悪くなるときがあります。鍼灸院にいかなきゃまずいかなと思うのですが、移動中に1時間でも呼吸法をやるだけで、たちまち全快してしまいます。私が通っている合氣道の道場の館長先生は、合氣道と呼吸法が40年以上のキャリアを持っています。先生は、気圧療法もやっていて、癌の患者さんに呼吸法を教えたところ、その人は毎日3時間ひたすら実行し、今ではすっかり腫瘍が消えてしまったということです。余談ですが、私が捻挫をしたとき、稽古どころか正座もできないほどの重傷でしたが、わずか数分の先生の気圧療法でほぼ治ってしまい、その場ですぐに稽古を始めることができました。また、先生は講演するときには台本は必要ないと言うことです。呼吸法をやっているお陰で、"無線LAN”をたとえとして、電波のように自分でもはっとするような良い言葉が降り注いでくるというのです。先生の秘話は枚挙にいとまがないのですが、随意日記でご披露披露していきたいと思います。最後に、藤平光一先生の「誦句集」と「健康の秘訣は氣にあり」（東洋経済新報社）から呼吸法について引用させていただきます。---------------------------------------------『出づる息は天地よろず世に及び、入る息は腹内の寸分のうちにおさまる。氣の呼吸法は、心身統一の秘法である。夜来、天地静まり寂として声なき時、独りこれを行えば、我れが天地か天地が我れか、即ち、天地と一体となる至妙境に至る。この時、人間本来の生命力が、最高に活動するのである。』---------------------------------------------『呼吸法というのは「根の修行」である。大木は見る者があっても、その根を見る者はいないという。たしかに、雄々しく枝をのばし、そびえるように立つ巨木には、誰もが目を奪われる存在感がある。しかし、その大木も、肝心なのは根の部分、すなわち基本がしっかりしていなければ、大木になど成長しようがない。もしも根の未発達な大木があったとしても必ずひっくり返ってしまうだろう。　同じように呼吸法というのは、毎日見違えるようにできるようになったり、あるいは効果が目に見えて現れてくるようなものではない。しかし、続けてさえいればいつのまにか根が大きく張っていくものなのだ。その積み重ねによって、自分でも知らないうちに大木になる。それが氣の呼吸法なのである。』

  2004.03.12

• 離見の見

  （この日記は3月15日における回想です）今日で大寒呼吸法3日目です。朝5：30に起きるので寝不足が続き、何となくマイナスモードになってしまいました。私は朝早く起きるのが苦手で、体力のない私にとって寝不足は体調を崩す原因になる・・・とこれまで思っていました。午後、客先から帰るバスの中、異様に眠くなり、寝不足はやはり身体にこたえる、体調を崩して寝込んでしまうかなと、気分がブルーになってきました。今日は早引きしようかと思っていたとき、ふっとこのマイナスな想いは本当の自分の想いなのだろうかと思ったのです。確かに自分の身体は重い。だけど、マイナスに囚われる心は、本当の自分の心だろうかと、自分を一歩引いて客観的に見ることができたのです。寝不足イコール体調がおかしくなるという方程式は、今までの自分の心の習氣で心癖だということに氣がついたのです。そうすると、どういうわけか自分の身体が急に軽くなり、忽ち元気になったのです。いかに自分の心にはとらわれが強いのか。習い癖がいかに自分の行動や可能性を縛っているかということを考えさせられました。

  2004.01.21

全27件 (27件中 1-27件目)

1