1196175 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

お気楽日記

お気楽日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

るー555@ Re[1]:ラストダンスは私に / 寺尾聰(02/20) うさぴょんさんへ そうなのです、寺尾さ…
うさぴょん@ Re:ラストダンスは私に / 寺尾聰(02/20) やっぱり寺尾さんの声なのですね! あれ?…
るー555@ Re[1]:家で目覚める朝(09/21) まみぃ@大阪さん お気遣いありがとうご…
まみぃ@大阪@ Re:家で目覚める朝(09/21) おかえりなさい。筋肉痛とかもあるかもで…
るー555@ Re[1]:千里如面 (せんりじょめん)(06/21) こりこりさん 3年近く前の日記にコメン…

Category

Freepage List

Headline News

2014.07.23
XML
カテゴリ:好きなコト・モノ
現在上映中の映画『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』の原作。

円卓 西加奈子.jpeg

これは映画用の表紙、というか本来の表紙の上からさらにかけてあるカバー。
というか本来の表紙よりもわずかにタテが短いから、
ものすごく幅の広い帯という考え方もできるな。
映画の公開が終わったら、外側のカバーを外すだけでよいという、出版社の新手の作戦か。

映画の予告編を見ただけでは、あまり惹かれなかったけれど
西加奈子さんの本は読んでみたいと思っていた。
貸してくれたIさんが、「電車で読んだらあかんで」とアドバイスしてくれた。
思わず吹き出すから、だそうだ。

ただし関西弁、特に大阪弁を身近に感じない人が読んでも、ちっとも面白くないかもしれない。
文字を頭の中で『音声変換』しながら読まないと、面白さ半減だから。

主人公の『こっこ』こと渦原琴子
同じ団地の幼馴染み・吃音気味の『ぽっさん』
優等生の在日4世『朴(パク)くん』
両親がボートピープルのベトナム人『ゴックん』
みんなのあこがれ『香田めぐみさん』
ロシア人ハーフの『横山セルゲイ』
琴子たち3年2組の担任『ジビキ』
レズビアンとウワサの保健の『沢先生』
など学校の面々の他には、祖父母・両親・三つ子の姉というにぎやかな家族
ぽっさんの『五つ上の兄さん』
登北西中(ノボセイ)手芸部の『玉坂部長』
変質者『鼠人間』

こうやって書くだけでも、なんだかちょっとアウトローなにおいがプンプン。
世間の王道から少し外れた、というか、マイノリティーを描いている。
いまどき8人家族はかなり珍しい、しかも三つ子を含んでいるなんてまずない。

ちなみに『 』内の呼称は、その人たちに対する評価を反映している。
恐らく『こっこ』の。
フルネームに『さん』付けは、憧れの対象だ。
逆に漢字のフルネームは、距離を置きたい感じ。
家族以外で一番『こっこ』に近しいはずの『ぽっさん』は苗字すら出てこない。
確かに仲良しな子は名前(漢字)で呼んだりしなかった。
アダ名っぽく、仮に名前で呼んだとしてもイメージはひらがなだ。

日常の何気ないことが、こっこのフィルターを通すと『とてつもなく面白い出来事』に思えてくる。
たぶん事件らしい事件は、鼠人間のくだりと母親の妊娠くらいだろう。
だけど、小3の世界の中では、同級生の眼帯(ものもらい)は大事件だし、
自分がかわいそうな境遇にいる妄想をしたりもする。
この辺は私も通った道だから、ものすごく感情移入できた。

薄い本だし、あっという間に読めるけど、
時々『オヤッ?』と思わせられる一文が出てくる。
登場人物の中で一番の常識人である祖父の言葉であったり、
『ぽっさん』がつっかえながら話す何気ない一言だったり。
人生の真理のような、格言のような。


実はもう一度読み返そうと思って、Iさんにはまだ返していない。
ちなみに、映画にはあまり惹かれない、それは読後も変わらず。
キャスティングが私の頭の中とあまりにも違いすぎるから。
でも『このシーンをどう映像化するのか?』という興味はある。
もしも見るなら、まったくの別物と思って見た方がよさそうだな。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2014.07.24 00:01:23
コメント(0) | コメントを書く
[好きなコト・モノ] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.