テーマ:中国&台湾(3293)
カテゴリ:中国文化
中国での果物の食べかたはシンプル、かつ豪快だ。
ある会社を訪問したときのこと。会議室に新鮮な桃がどっさり入った籠が置いてあった。中国では新鮮な果物が安価で売られている。使っている農薬は知らないが、他のものに比べ、ニセモノを心配しなくていい分だけありがたい。 さて、会議に入る前に、まあ、桃でもということになったが、ナイフも何も無いと、どうやって食べていいかわからない。隣の中国人を見ると、すでに一個目の桃をほおばっている。みずみずしい桃だけに、当然のことながら果汁がぼとぼとと床に落ちる。しかも生来のおしゃべり好きの中国人、話しながら食べつづけ、こぼし続けるものだから、会議室の床に、もう水たまりのようになっている。 私もそれにならって、ぼとぼとと汁を落としながら桃を食べることにした。不思議なことに、果物というものは、お上品に食べるよりも、少々お行儀悪く食べるほうがおいしい。特に桃は、切り刻まれると本来のシャリシャリした食感を無くしてしまうようだ。 さて、日本人としては、床にこぼれた果汁がどうしても気になる。このまま会議に入るんだろうか?すると、ある一人がどこからかモップを持ってきて、あたりまえのように床を一拭きして行ってしまった。 微かに残る桃のさわやかな香りを除けば、何事も無かったかのように会議は始まった。 上海夜会 ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年07月14日 14時28分03秒
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