生命力の可能性
バイタルやデーターの正常値って何だろうって考えてしまうことがあります生命力のなせる業なのか・・・否か・・・うちの病棟には、ターミナルの患者様が多く、Bさんもターミナル期の一人1,2週間ぐらい血圧が60~70台を低空飛行して数日は50台倦怠感が著明にもかかわらず自力でトイレに行こうとされます付き添う家族も本人の意思を尊重したいとのこと…そうなれば介助をして行ってもらおうって事になったりします負荷のせいでどうなるか、ハッキリ言って「怖いですぅ」(汗)でも、これは本人も家族も希望されること今日、部屋持ちの後輩から聞いた話では一時期、血圧は30台を示し、手首では脈は触れませんそれでも会話をされ「トイレに行きたい」言ったそうです私が知っている中で、血圧30台でレベルがあるのは初めてのような気がします傾眠がちで、意味不明な言動もありますが意思疎通は可能ですおしっこだって出ているそうです(血圧70台以下だと出なくなる事が多い)個室のトイレにこだわるBさん離床には、かなりの疲労が伴って足元は不安定になる一方後輩は、バルーンを拒否されるBさんと話しをしてポータブル便器では「お尻が冷たすぎるからイヤだ」ということが判りベットから移る間に、ポータブル便器の便座を温タオルで暖める工夫をしたそうですその工夫を看護計画に書いて、しばらく状態を見ながら試してみることに…Bさんは身の回りを几帳面にキチンとされていた方飲水制限に際して、自発的に自分のノートに量と時間、合計量に至るまで記していました『患者さんの安全も守りたい、安楽も守りたい、したいこともして頂きたい・・・』個室のトイレにこだわる理由は他にもある気がしますが少しでも安全安楽に希望が叶うよう接した後輩に、暖かいものを感じます常識では秤しきれないこと・・・"秘めた生命力の無限の可能性"が成せる業なのでしょうかね