カテゴリ:虫歯の電気化学説
虫歯は削らないでも治るものがある。 治らないまでも進行は防げる。 削って埋める処置をしても、接着ハガレは起こるので、 また虫歯になる。 歯は溶ける(脱灰)だけではなく、 再結晶(再石灰化)する。 要するに、自己修復能力がある。 これを利用しない手はない。 歯はpH5.5以下で溶けるとされるが、 実際にはpH4(細菌が出す酸の下限)でも溶けない。 溶けるには別のメカニズムがあることを示唆している。 歯は削る治療を繰り返して、 最後は抜歯となることが多い。 削らなければ、その寿命は長い。 通常、20歳まで削る治療をしなければ、 歯周病になり歯根が露出しない限り 生涯、虫歯にならない。 pH0の塩酸を薄めて歯を溶かす実験をしてみると判るが、 歯が溶けるpHは0~1の強酸だ。 細菌が出すpH4以上の弱酸では歯は溶けない。 しかし、pH4でも電流を流せば溶ける。 電流を流す前。 電流を流して3時間経過後。 これを存知でしょうか? レモン電池。 鉄釘と銅釘(違う種類の金属ならなんでも可)をレモンに挿すと、 電気が流れる。 電子が出て行く方(この場合鉄)が溶ける。 イオン化傾向の違いによる現象だ。 歯と歯科用金属の間にも、 エナメル質と象牙質の間にも、 電流は流れる。 もう一つ、酸素濃度に違いがあると、 酸素が少ないところから、 酸素が多いところに電子が奪われ、 奪われたところが溶ける現象がある。 通気差腐食という。 バイオフィルムの底は、酸素が少ない=溶ける。 虫歯というものは、 鉄の腐食、赤さびと同じものだ。 イオン化傾向の違い+通気差腐食によって起こる。 「絵をクリックして、別ウインドウに飛んだら、再度クリック! アニメが始まります。」 では、どうやって腐食(虫歯)を防ぐか? すでに確立している金属防食の技術を使う。 この図は縦軸が電位差、横軸がpH。 縦軸:腐食させたくないものにマイナス電位を与える(電子を供給する)と、 腐食しない。 横軸:pHがある程度高い(アルカリ性だ)と腐食しない。 要するに、pHコントロールだ。 アルカリ性にするには、重曹が入手しやすく、毒性もない。 水に溶かして、プラークが酸性になった時(飲食直後)、うがいするとよい。 瞬時にpHは上がる=電気が流れない=歯が溶けるのが止まる=再石灰化が始まる。 重曹水の作り方は500mlのペットボトルに小さじ一杯3g。 作り置き可。 「重曹うがい」で、この程度の虫歯は治る。 2年後 概ねこの程度の虫歯は心配ない。 飲食後の「重曹うがい」で進行しない。 でも、食生活の改善が一番重要。 いちばんいけない食生活は 最後のパターンだ。 「ちょこっと食い」 「だらだら食い」 「寝る前の飲食」 寝ると唾液が出なくなるので、 元々唾液中に含まれている重曹成分(重炭酸イオン)による緩衝作用(酸の中和)を期待できない。 「重曹うがい」も間に合わない。 #参考画像は「日本ヘルスケア歯科研究会」、熊谷崇先生御著書他より引用。多謝。 #詳しくは、カテゴリーの「虫歯の電気化学説」、「削らない虫歯治療」参照。 世の中には、常識は真実とは違うことがたくさんある。 虫歯に関しての知見にしてもそうだ、 なんか、やばくない? だまされているってことですよ。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/04/28 07:35:11 PM
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