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テーマ:映画館で観た映画(8349)
カテゴリ:映画・ミュージカル、音楽題材映画
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【この映画について】 この作品はミュージカル作品を過去に多く配してきた、MGMがそのミュージカルに多くの曲を提供してきた名作曲家のコール・ポーターの生涯を描いたものである。 コール・ポーターを演じるのはケヴィン・クラインで、その吹き替え無しのピアノ演奏や歌は見事である。ポーターの妻のリンダ役には、最近では『ツイステッド』での婦警役を演じたアシュレー・ジャッド。この夫婦の衣装の数々を手がけたのは、ジョルジオ・アルマーニだ。 そして最大の見所は、ミュージカルのシーンでポーターの曲を歌う現役の大物アーティストだ。エルヴィス・コステロ、ダイアナ・クラール(コステロ夫人)、アラニス・モリセット、ロビー・ウイリマムス、ミッキー・ハックネル(シンプリー・レッド)、シェリル・クロウ、ナタリー・コールなど。ジャンルを超えた歌手達たちがポーターの曲を歌うのは圧巻だ。 【ストーリー(ネタバレなし)】 数々の名曲をミュージカルや映画に提供してきた名作曲家コール・ポーター。 この作品ではそのポーターの生涯を、ポーターとその妻リンダとの出会いから別れまでを描いている。更に、ポーターは同性愛者であったが、リンダはそのことを承知で結婚した。 リンダと結婚したことでポーターの才能も一気に開花した。 名声とお金を手にしたポーターは、徐々にハングリーさをなくしてパーティーにのめりこむ。そんな生活はリンダが望んでいたものではなかった。そしてリンダは一度彼の元を去って、ポーターと出会ったパリへ行った。 リンダが去ったポーターは相変わらず自宅で、パートナーの男性と享楽にふけっていた。そんなある日、ポーターは乗馬中に落馬して大怪我を負った。落馬した後に動揺した馬がポーターの足の上にかぶさり、その影響でポーターは足に致命傷を負った。事故を知ったリンダは直ぐに帰国して、医師の両足切断の宣告を受け入れなかった。足を切断するとポーターはだめになり、魂を失うと判断した結果だ。 度重なる手術で下半身の弱ったポーターは車椅子中心の生活になった。 そしてポーターの名声も徐々に衰えが見え、評論家にも酷評された中で「Kiss Me,Kate」を世に出した。これで再びポーターは名声を取り戻したが、その影でリンダ夫人は体調を崩していた。そしてリンダ夫人はポーターより先に亡くなってしまう。 ポーター最大の理解者でマネージャーでもあった、リンダ夫人の死はポーターにもショックだった。果してポーターはこの後どういう人生を歩んだのかは、映画館で観てください。 ただしこの映画は、東京では日比谷一箇所での単館公開だけど、興味のある方は観にいって損しません。 【鑑賞後の感想】 この作品の構成がとてもよかった。冒頭から妻を亡くし年老いたポーターの生涯を、演出家のゲイブが本人を前にリハーサルを見せるという趣向だ。そのリハを見ながらポーターが、過去を思い出したり注文を付けたりするのだ。ただ単に映画全体をミュージカルにするのではなくて、観客が気が付いたらミュージカルを観ていた雰囲気にさせてくれるそんな映画だった。 冒頭に書いたが、やはり最大の見所は大物歌手が唄うポーターの名曲である。今度CDショップに行ったらサントラ盤を買おうと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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