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カテゴリ:アメリカ映画
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【この映画について】 本作品は2月に発表されたアカデミー賞の脚色賞とゴールデングローヴ賞の脚本賞のW授賞を果たしている。その脚本は監督のアレクサンダー・ペインとジム・テイラーが共同で執筆した。 どちらかと言えばインディー系の作品ながら米国での評価も高かった。出演陣は小説家志望の英語教師マイルス役にビリー・ジョエル似のポール・ジアマッティ、そのマイルスと一緒に旅する1週間後に結婚する俳優ジャック役にミック・ジャガー似のトーマス・へイデン・チャーチが扮する。女優陣はステファニー役で監督アレクサンダー・ペイン夫人のサンドラ・オー、マイルスが思いを寄せるマヤ役にヴァージニア・マドセンが扮する。 【ストーリー(ネタバレなし)】 プレイボーイとして散々遊びまくってきたジャックの結婚式を1週間後に控えて、親友のマイルスはそんな彼をドライヴ旅行に誘う。サンディエゴに住むマイルスがマイカーで、ロスに住むジャックを迎えに行く。マイルスは妻と離婚した痛手が未だに拭えずに、今回の旅行では大好きなワイナリー巡りを描いての旅行だ。一方のジャックは、結婚式を前にここで遊んでおこうと密かに考えている。 最初に立ち寄ったのはジャックの母親の家。母の誕生日が近いので立ち寄り、そのついでに母のへそくりをくすねて旅行資金にしようという魂胆だった。思わず1泊することになった二人だったが、まんまとへそくりをくすねることに成功して翌朝母がソファーで寝ている隙に出かけた。 さてここからは男二人の珍道中が始まる。マイルスのお得意の店によって地元のワインを彼のウンチクとともに楽しむが、ジャックはワインには詳しくないので彼のウンチクには全く理解を示さない。 ワイナリーをノンビリと巡る二人の珍道中には、やはり一筋縄では行かない問題にも直面する。ジャックが道中で知り合った美女を口説いて亭主に見つかってたたき出されたり、思いを寄せる女性に告白できないマイルスをけしかけるジャック。そんな二人の旅行中の行動も正反対で、何となく気まずい雰囲気になることもしばしば。 ジャックは道中知り合ったステファニーとの間はこじれて終わったが、マイルスが前から心を寄せていたマヤには何時までも告白できない。そうしている間にも、二人の旅行日程は徐々に終わりを迎える。色々あった二人の旅行もロスに戻り、後はジャックの結婚式を迎えることになる。一方、マイルスは旅行中に原稿を出版社に送っていた小説が採用されずに失意の生活を送ることに。更に、ジャックの結婚式で前妻と出会い再婚したことを告げられて益々落ち込んだ。 ジャックの披露宴にも出ないで自宅に戻ったマイルスの元に1通の手紙が舞い込んでいた。それはマヤからの手紙であった。そこにはマイルスへの密かな思いが綴られていた。それを読んだマイルスが取った行動とは...。 【鑑賞後の感想】 本作のタイトルの「SIDEWAYS」とは「脇道」とか「寄り道」と言ったような意味がある。本作を観て感じるのは、二人がワイナリー巡りとワインを飲むときに語る様々なウンチクである。ワインの熟成や製造方法と人生をダブらせて何かと考えている。 そして本来は気の置けない二人の旅行も、日を重ねるごとにどんどん「脇道」へとそれるのがこの映画のテーマかな?その「脇道」のそれる程度を見るのも面白いし、また、カリフォルニアワインが好きな方にも楽しめる。 郊外をドライヴしている時の、カリフォルニアの乾いた景色や度々出てくる料理とワインの組み合わせも堪能してもらいたい。 【自己採点】(10点満点) 9.4点。ロケ映像中心の映像も素晴らしかったし、内容も俳優の演技も文句なしです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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