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テーマ:AOR(111)
カテゴリ:音楽・AOR
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アルバム名/『WHO'S FOOLIN' WHO?』 発表年/1982年 プロデューサー/ジョー・シャーメイ、ダフナ・D・エドワーズ 【ジャケット変更が成功?】 AORサウンドが大好きな私は、大学生時代にAORがブームであったが少ないバイト代ではレコード(当時はLP)が買えずこのアルバムの存在は全く知らなかった。 昨今のAOR再発ブームでこのアルバムを知る事になった。AORと言えば日本盤と本国盤のジャケットが違うケースは珍しくない。あのエア・サプライも日本盤の美しい海のジャケットが日本での成功の一端を担っていたに違いない。このアルバムも本国盤では薄暗い青色をバックに如何にもスタジオ撮影したかのように本人が腕組みをしている冴えないジャケットだ。 だがここの写真のジャケットは日本盤であり、とても夕景の美しいAORらしい雰囲気の写真で購買意欲も湧きそうな綺麗な写真だ。 AORの本国盤は何故か冴えない風貌のアーティストが、何の工夫もなく映っているのが多いので日本盤のは秀逸の出来だ。 更に、アルバムの邦題も冴えている。「潮風(かぜ)のバラード」という邦題も素敵ではないですか? 【このアルバムについて】 AORというと優しいサウンドを連想する方々も多いだろうが、このアルバムの1曲目のBaby Don't Stopはいきなりそうした期待をいい意味で裏切ってくれるご機嫌なナンバーで1曲目に相応しい軽快なナンバーでロック調のサウンドが特長である。2曲目のWho's Foolin' Who?(邦題:白い影)はこのアルバムのタイトル曲でもあり、前曲同様明るい曲調ながらブルーのヴォーカルはどこか憂いを感じさせるパートがある。3曲目のJust For You(Suzanne's Song)(邦題:シンプルに愛したい)は女性のスザンヌに宛てた曲との副題がつく、如何にもAORらしさが漂うドライヴ・ミュージックに相応しいアルバムを代表する1曲だ。4曲目のWhere Would I Be Now(邦題:君の帰らない部屋)はブルーの優しさを全面に出したかのようなヴォーカルとアレンジがはまった癒される曲。1曲目から少しずつテンポを落としていくかのような憎い選曲だ。5曲目のGet AwayはLPではここまでがA面に相当する。再び1、2曲めの様な明るさとロック調のサウンドが前面に、演奏面ではシンセが目立つ曲だ。 LPではB面に相当するのが6曲目のI'm Waiting For Your Loveでアルバム中唯一、プロデューサーの一人であるダフナ・D・エドワーズと共作しているナンバーだ。LPではB面の1曲目になるのでここでも1曲目と似たような曲調で、中間部でのサックス・ソロが彩りを加えている。米国ではシングル・カットされた。7曲目のTake Your Time(Vanessa's Song)(邦題:潮風(かぜ)のバラード)は3曲目と並んでこのアルバムのハイライトと言えるナンバーで、AOR界全体でも最も印象に残る曲と言っても過言ではない。3曲目同様に副題にヴァネッサに宛てた曲との副題がついているが、二人の女性の名前とブルーの関係は?夏の夕暮れに是非好きな女性を浮かべながら?聴いてみては?8曲目のYou Never Ever Call Me Baby(邦題:美しすぎる罪)は3,7曲目にも引けを取らない美しい曲だ。ミディアム・スローなラインにブルーのどこか悲しげなヴォーカルとコーラスは見事だ。最後の曲であるBaby We're Alive(邦題:時が流れても)は再びご機嫌なポップス調のナンバーで締めくくる。1曲目を少しポップス調にしたかの様なナンバーだ。 【夏にピッタリの一枚】 夏=AORのイメージって結構あると思いますが、このアルバムもそんなイメージに合致した素晴らしい出来の一枚です。 まず第一にジャケットが見事にこのアルバムのイメージを伝えてくれています。全体的にはロック調、ポップス調+憂いのあるナンバーの組み合わせです。特にお勧めなのが2,3,4,7,8曲目あたりだろうが、AORの魅力がぎっしりと詰った一枚ですよ。海辺を夕焼けをバックにこのアルバムを車内で聴いていたら最高かな?私はまだ試していませんがね...。 【バック・ナンバー】 1.リー・リトナー「RIT」(1981) 2.ボズ・スキャッグス「MIDDLE MAN」(1980) 3.ジェイ.P.モーガン「JAYE.P.MORGAN」(1976) 4.クインシー・ジョーンズ「THE DUDE」(愛のコリーダ)(1980) 5.サントラ盤「FOOTLOOSE」(1984) 6.ヒューイ・ルイス「SPORTS」(1983) 7.ジョン・レノン「IMAGINE」(1971) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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