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2006.02.08
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カテゴリ:ヨーロッパ映画
原題:Hotel Rwanda(南アフリカ・イギリス・イタリア) 公式HP
上映時間:122分
監督:テリー・ジョージ
出演:ドン・チードル(ポール・ルセサバギナ)、ソフィー・オコネドー(タチアナ・ルセサバギナ)、ホアキン・フェニックス(ジャック・ダグリリッシュ)、ニック・ノルティ(オリバー大佐)、ファナ・モコエナ(ビジムング将軍)

【この映画について】
この作品は実話に基づいた作品であり、1994年のアフリカのルワンダでの大虐殺が話題である。
ルワンダは旧ベルギー領でフツ族、ツチ族の二つの部族が国民の大部分を占める国家である。元々は平和に暮らしていた両部族だが、両者の対立が徐々に表面化し政治問題化するようになるに連れて対立も激化してきた。
今から11~12年前の話であり、日本でもニュースや新聞で盛んに取り上げていたので覚えている方も多いだろう。
昨年のアカデミー賞候補にもなった作品だが、何故か日本では公開予定が無かった。私もこの作品の公開を待っていたが、ネットからそうした声が組織されて遂に小規模映画館(ミニシアター)ながら公開へと繋がった。
「オーシャンズ12」「クラッシュ」などのドン・チードルがホテル支配人を熱演している。是非、無理をしてでも観ていただきたい作品だ。
【ストーリー(ネタバレなし)】
1994年ルワンダの首都キガリにあるベルギー資本の高級ホテル、ミル・コリンでポール・ルセサバギナは支配人として働き部下からの信頼も厚かった。裕福な欧米人が宿泊する為、ポールはあらゆる人脈を利用して高級ワインやタバコや食材を調達していた。
ルワンダでは多数派のフツ族と少数派のツチ族の対立が先鋭化しはじめて来た。フツ族の民兵が街中を練り歩き、ラジオではツチ族を抹殺せよとの不穏な放送が続く。フツ族のポールはツチ族の妻タチアナと暮らす。
ミル・コリン・ホテルには政府軍のビジムング将軍も頻繁に訪れ、その都度ポールは手厚く将軍をもてなす。そして必ず「贈答品」を贈り良好な関係を築いていくのだった。更に、このホテルには国連駐留軍も滞在している。
ポールがホテルから自宅に帰る車中からは、街の中の不穏な動きに目がいった。自宅に着くと早速近所の家々を民兵が徘徊し、ツチ族狩りを始めていた。ポールの妻はツチ族であるために、知人のツチ族家族らがフツ族のポールの家に避難し保護を求めてきた。タチアナの兄夫婦が昨夜ホテルに来て、近いうちにツチ族大虐殺が始まるので今のうちに出国させてくれと懇願してきたことが現実となってきた。
「フツ族大統領がツチ族に殺害された」とのラジオ放送を聴いて信じられないポール。この放送を聴いたフツ族たちの中で何かが弾けた。民兵を中心に暴徒化したフツ族が待ちに出て、片っ端からツチ族を抹殺し始めた。そしてその魔の手はポールの家にまで押し寄せてきた。押し寄せてきた兵士から逃れるように家に隠れていた人たちをかばうポール。兵士達はポールのかつての職場だったホテルの鍵を要求し、そこに本部を設営すると言い出し賄賂を私その場を抑えた。
ポールらは即座にミル・コリン・ホテルへと急いだ。ホテルは外国資本なので民兵等も好き勝手なことは出来ないのと、国連平和維持軍が駐留しているので容易に手出しが出来ない事情もあった。平和維持軍を指揮するオリバー大佐と、取材に来ているカメラマンのダグリッシュはお互いの考えに温度差があった。ダグリッシュが取材してきたテープには街中で始まった大虐殺の様子が生々しく映っていた。この映像を欧州のTVで放送すれば世界が動くとの確信があったが、オリバー大佐は「平和維持」が目的であり仲裁は出来ないと言い放つ。
ミル・コリン・ホテルには混乱を逃れて逃げ込んでくる市民たちが続々と集まり、まるで難民キャンプの予想を呈してきた。その数は1200人を超えており、ポールの家族や従業員の家族も含まれていた。
ホテルの支配人であるポールはそうした人たちへの部屋提供や国連関係者や政府関係者への接待でクタクタだ。だが聖域とも思われていたこのホテルにも民兵たちが近付き始める。政府軍の統率が弱まるに連れて、そして国連平和維持軍が騒乱に介入できないのを見て避難民等にも失望感と動揺が広がり始める。ベルギーから待望の救援機がキガリに到着したが、救援機にはルワンダ滞在の外国人を退去させる目的であり介入はなく今度は「絶望感」が広がる。
ポールの発案でこの事態の打開を目指し、避難中の人たちに呼びかけて欧州の有力者に電話や手紙を書いてこの惨状を知ってもらおうと始めた。その成果が表れたのか、避難民たちを受け入れる国が現れ査証発行を許可される。ポールもホテルの本社があるベルギーにも電話し、その惨状を伝えてフランスに連絡して欲しいと依頼する。
本社も早速動き始め外国での関心も高まり始めてきた。避難民等は何れ民兵が突入して来るときに備えて、ホテルの部屋番号札を外したりして対抗する。
そして民兵のリーダーであるジョルジュ・ルタガンダが兵士を引き連れてホテルにやってくる。ルタガンダはポール相手にも容赦しない。
そして遂にポールの身にも危険が徐々に及んで来たのだった。
果たしてポールや避難民は無事に安全にホテルから脱出できるか?行方不明の妻タチアナの兄夫婦はどうなった?国際社会が取った行動とは?政府軍の高官とポールの関係は?などに注目してこの先を観てください。
【鑑賞後の感想】
一体何時になったらこの作品が公開されるのかと思いながら、待ちに待っただけの甲斐はあった。
まず何よりホテル支配人ポールを演じたドン・チードルが素晴らしい。アカデミー賞では「主演男優賞」「助演女優賞」「脚本賞」の3部門でノミネートされ、授賞こそ逸したがドン・チードルの演技は素晴らしかった。
この作品が元々は支配人ポールの証言や体験を元に制作されただけに、単なる作り物ではない歴史的大虐殺を生き延びただけにこの作品を通じて後世に人類の愚かさと恐ろしさなどを伝えていければと思ったのだろう。
ルワンダ大虐殺は同じ民族が暮らす隣国ブルンジにも実際には飛び火していた。当時のニュースを食い入るように見ていた自分の経験から、今回の作品の映像は実際にルワンダでのロケ映像が使用されている点も見逃せない。
ルワンダでは二つの部族が平和裏に暮らしていたのに、植民地支配時に両部族を完全に「区別」する政策を持ち込んでから歯車が狂い始めた。ベルギーは植民地支配時に少数派のツチ族を登用してから、多数派のフツ族の不満が高まった。
フツ族の大統領が暗殺されたのを気に緊張が高まったのだが、そのきっかけを作ったのがラジオ局から流れる呪文のような「ツチ族を殺せ」という不気味な放送だ。
和平が達成されたときにこのラジオ局を取材していたのをニュースで見たが、小さな放送局だ。この時のアナウンサーらは後に裁判にかけられたと記憶している。
このラジオ局が呪文の様に虐殺を唱えたことで、これを聴いたフツ族がまるで洗脳されたかのように虐殺に走った。その様子は映画でも描かれているが、それにしても20世紀では「ホロコースト」と並ぶ大虐殺はこうして始まり3ヶ月も終り無く続いた。
反政府勢力が隣国から進行し民兵等を追い出したことでやっと終息を向かえた。だがこの記憶は消えることなく人々の間で語り継がれるのだろう。
この大虐殺に対して国際社会や国連が積極的に介入していれば、犠牲者の数はもっと減っていただろう...。
【自己採点】(10点満点)
10点満点はドン・チードルの演技に対してと、この映画の持つメッセージなど全ての要素から判断して満点が妥当と判断した。

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Last updated  2006.06.13 21:57:43
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