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テーマ:映画レビュー(889)
カテゴリ:アメリカ映画
16 Blocks(アメリカ)公式HP
上映時間:101分 鑑賞日:10月14日 新宿ミラノ(歌舞伎町) 監督:リチャード・ドナー 出演:ブルース・ウィリス(ジャック・モーズリー)、モス・デフ(エディ・バンカー)、デヴィッド・モース(フランク・ニュージェント)、ジェナ・スターン(ダイアン・モーズリー) 【この映画について】 脂肪で突き出た腹、どこか見苦しい口ひげ、ずるずると引きずる足、アル中……。主人公ジャック・モーズリーを演じるブルース・ウィリスには、かつて「ダイ・ハード」シリーズで見せたような精悍さやワイルドさはかけらもない。 そんな彼が警察の汚職にまつわる事件に巻き込まれていく姿を描いたのがこの作品。老いたかつての敏腕刑事が1人の囚人を護る様子を、ときに激しい銃撃戦、ときに絶妙な間の会話を用いて映し出していく。 かつては20年以上もコンビを組み仲間だったフランクとの息詰まる対決、NY市内各地で繰り広げられる。このフランクとその部下との対決もこの映画の見どころだ。 【ストーリー(ネタバレなし)】 夜勤明けで署に戻った刑事ジャック・モーズリーは、上司に簡単な任務を課せられた。仮釈放中に悪事を働いた囚人エディ・バンカーをわずか16ブロック先の裁判所まで護送するというもの。 当初は渋っていたものの任務終了後の明日は遅出で良いと約束を取り付け嫌々任務を引き受けた。ジャックはエディを車に乗せて護送を始めたものの、NYの渋滞やうるさいエディに嫌気がさし、エディを車に残したまま酒を買いに行ってしまう。だがジャックが車に戻ってくると、そこにはエディに向けて銃を構える男がいて……。 本能的に銃を抜いて男を射殺したジャック目掛けてトラックからも発砲があった。急いでエディを連れて近くの馴染みの酒場に身を隠し応援を要請する。 そして派遣されたのはかつての相棒フランクだった。しかしフランクはエディを指し「そのガキはまずい現場を見ている」と言い出し、刑事が捜査名目で暴行した現場を目撃し裁判所で証言されると警察としても困ると言い出す。そしてフランクは移送中に刑事を買収してエディを消そうと躍起になっていたが、予定されていた刑事がジャックに交代し「貧乏くじを引いた」とジャックに告げた。 この窮地をジャックは咄嗟の判断で脱し、エディを連れて近くのアパートに逃げ込むがフランクの追手も追跡してくる。ジャックは何とかエディを裁判が始まる10:00までに届けないといけないが、今は08:25を過ぎたところ。 逃げまくる二人はチャイナタウンの食堂の地下厨房にまで来たがフランクらの追手も執拗に追いかける。 逃げても逃げても追いかけてくるのはジャックが持つ携帯電話の位置が逆探知されていることに気が付き、途中で上着を着替えて再び逃走を図る。裁判所まで数ブロック先まで来た所で、今度はバスに飛び乗るがフランクの追手に見つかってしまう。追跡劇の末、バスは工場現場に突入し停止。周囲を囲まれてしまいやむを得ず乗客と共に篭城する羽目になってしまう二人。そこに、交渉役としてかつてのコンビが現れるが時間は刻々と過ぎていく。 さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。 1.ジャックはフランクらの追跡を振り切ってエディを裁判所に送り届けられるか? 2.フランクとジャックの知られざる過去の「闇のつながり」とは? 3.フランクは何故そこまで執拗にエディを追いかけなければならないのか? 4.エディがジャックに語った家庭環境と彼の将来の夢とは? 5.突入直前にジャックが乗客等に伝授した秘策とは? 6.ジャックはバスの車中で妻に伝言を残したがその内容とは? などを中心にダイ・ハードみたいなこの映画を是非映画観でご覧下さい。 【鑑賞後の感想】 まるでダイ・ハード・シリーズかのようなストーリー展開を見せる作品だったというか、第一ブルース・ウィリス出演作ってどうしてもそう見えてしまうのは何故だろう? 本作においても夜勤明けで本来は上がりのはずだった彼が、急遽上司から「16ブロック」先の裁判所まで囚人を送り届けるという仕事を請け負ってしまうことから始まる。ところがこの囚人は警察に取っては厄介な男であり、かつての仲間等が「消そう」と画策していた矢先だった。 こうして見てもこの作品でも彼の魅力である、イキナリ事件に巻き込まれながらも見事に?解決するといった展開で見ている方はスキッとする主人公像を演じている点ではサービス精神満点だ! この作品ではこのアル中刑事ジャックと護送中の囚人エディとの間に、「一対一」の人間関係が生じる所が良い点だ。不遇な少年時代を送ったエディは誰からも信頼されず肉親の愛情を受けずに育ったに違いない。しかしジャックはそんなエディを一人の人間として扱い、彼が収監中に覚えたあることを追求することで故郷のシアトルに戻った時に更生すると約束するまでに至った。 囚人とアル中刑事の心温まる交流?が早い展開のなかの一つのオアシスみたいな役割を果たしていた点は評価したい。 ストーリー的にはNY警察の腐敗がジャックとフランクの確執に摩り替わっている感じもしたが、この辺をもう少し描いても良かった。まあ、それでもやはりこの手の映画は次から次へと襲ってくる苦難を乗り越えるのが主なのでこれで良かったとも思える。 【自己採点】(10点満点) 7.9点。NY市内でロケしたと見えて、余り派手なアクションは無かったのが不満? 人気blogランキングへ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【写真館】 東北温泉巡り1 東北温泉巡り2 [今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1.Bryan Adams/Into The Fire お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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