|
テーマ:最近観た映画。(38808)
カテゴリ:映画/ホラー・サスペンス・スリラー
58.消えた天使
■原題:The Flock ■製作年・国:2007年、アメリカ ■上映時間:105分 ■鑑賞日:8月4日、新宿グランドオデヲン座(歌舞伎町) ■公式HP:ここをクリックして下さい □監督・製作:アンドリュー・ラウ □製作:フィリップ・マルチネス、エリー・サマハ、ジェネット・カーン、アダム・リッチマン □脚本:クレイグ・ミッチェル、ハンス・バウアー □撮影監督:エンリケ・チェディアック □美術:レスター・コーエン □衣装デザイン:デボラ・エヴァートン □音楽:ガイ・ファーレイ □編集:マーティン・ハンター、トレイシー・アダムズ ◆リチャード・ギア(エロル・バベッジ)公共安全局に勤務し性犯罪者を監視しているが、上司から退職を迫られている ◆クレア・デインズ(アリスン・ラウリー)エロルの後任として赴任してきた監察官 ◆ケイディー・ストリックランド(ヴィオラ・フライ)美容師として働くが性的暴行未遂での逮捕歴が ◆ラッセル・サムズ(エドマンド・グルームス)強姦罪で逮捕された過去があり暴力的な性格の持ち主。エロルが監視する一人。 ◆アヴリル・ラヴィーン(ベアトリス・ベル)エドマンドの彼女で彼から暴力を振るわれている ◆レイ・ワイズ(ボビー・スタイルズ)エロルの上司でバベッジに退職勧告を突きつけた ◆マット・シュルツェ(グレン・カスティス)エロルが担当する性犯罪者である児童ポルノのカメラマン ◆クリスティーナ・シスコ(ハリエット・ウェルズ)テニスの帰りに謎の失踪をした少女 【この映画について】 『インファナル・アフェア』三部作で一躍全世界の注目を集めた香港出身のアンドリュー・ラウ監督が、本格的にハリウッドでメガホンを握った初めての作品。 最近では日本でも感心が高まっている性犯罪登録者は全米で50万人以上とも言われる。その処遇にまつわる社会問題をベースにしながら、組織の上司と監察官の関係、人の闇や残虐性に切り込んでいく繊細で鮮烈なサスペンスを作り上げた。 退任目前の監察官を演じるのは「シカゴ」「シャル・ウィ・ダンス?」のリチャード・ギア。監察官という仕事に誇りを持ちながらも、ある事件をきっかけに彼はこの仕事への取り組みが変わってしまった。彼とペアを組むクレア・デインズは観客が共感しやすいキャラクターをナチュラルに表現。さらに、今では超人気歌手で来日中のカナダ出身のアヴリル・ラヴィーンが性犯罪者の前歴を持つ男と付き合う女を演じている点にも注目。 【ストーリー】(ネタばれなし) 長年性犯罪登録者の観察を続けてきた公共安全局のエロル・バベッジは、上司のスタイルズから退職を迫られていて退任まであと18日間となっていた。 そんな彼の元に後任のアリスン・ラウリーがやってくる。バベッジはアリスンを連れ彼の後任として指導をすることになり、実地訓練とばかりに担当登録者の元を訪れる。 強姦を犯したエドモンドはガールフレンドのベアトリスと一緒に面会に応じた。面会中は不審な点も感じられなかったが、バベッジはベアトリスの欠けた前歯を発見し彼が暴力を振るっていると確信するが彼女は嫌がっているとは思えない。 次はバラバラ殺人をで死刑になった夫を持ち自らも3件の罪に問われたヴィオラらの家や勤務先の美容室を回る。バベッジは登録者のウソを見抜こうと執拗に同じ質問を繰り返すことにうんざりの様子のヴィオラだ。アリスンはそんなバベッジのやりかたに疑問を感じ始める。さらに車で移動する中、2人の元にハリエットという名の少女誘拐事件の報が入る。 バベッジはその犯人が登録者の中にいると確信し独自に捜査をするが、アリスンはそんな彼の強引な手法に付いていけなくなりバベッジと激しく口論する。 彼は自分の登録者たち(The Flock)の中から児童ポルノのカメラマンであるグレン・カスティスに目をつけるが彼は逃走してしまう。二人はカスティスのラボで未現像のフィルムを発見し、そこから一人の少女の行方を掴み貴重な証言を得た。 少女はカスティスとヴィオラは知り合いで、ヴィオラの美容室に来る少女を勧誘しハリエットもその中の一人だったと言う。今度は二人はヴィオラの自室を捜査するが、既に彼女は行方をくらましていた...。 さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。 1.優秀な監察官であったバベッジの転機となった事件とは? 2.二人がヴィオラの自室捜査で得たハリエット失踪事件手がかりとは? 3.二人が向かった線路際の無人の小屋で発見した恐るべき光景とは? 4.ハリエット失踪事件と行方をくらましたヴィオラとの関係は一体? などを中心に是非映画館でご覧ください。 【鑑賞後の感想】 性犯罪者を監視する監察官がアメリカにいるのをこの映画で初めて知った。その監察官バベッジを、従来はカッコイイ中年男性役を演じてきたリチャード・ギアが演じていた。 ギアはここではある事件をきっかけに捜査手法や性格まで変わってしまい、今ではすっかり職場の厄介者扱いされて上司からは退職を迫られる役どころ。彼のもつスマートな役柄とはイメージがかなり異なるが、彼は事前にこの仕事に対するリサーチも充分にしていたそうだ。彼の相手役であるアリスン役のクレア・デインズも、彼の強引な手法に手を焼きながらも自身の過去もあるので彼から仕事を引き継ぐ立場から仕事を覚えようとの気概を感じた。 ストーリー的には良く練られていた。アリスンやバベッジの暗い過去や彼の担当する性犯罪者たちの現在の置かれた立場や地位もしっかりと描き、そうして点とニューメキシコロケでの映像が見事にマッチしていた。ただし、バベッジが変装してエドモンドを襲うシーンや暗い地下室でのSMまがいのシーンには展開上多少疑問を感じた。 【自己採点】(100点満点) 79点。香港出身のラウ監督がハリウッド進出作品として選んだ作品だが、アメリカの暗部を見事に捉えていた。 ←映画「消えた天使」の話題も探せる! ←西武ライオンズやプロ野球のことならここ ←プロ野球、メジャーリーグの情報満載 人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画/ホラー・サスペンス・スリラー] カテゴリの最新記事
|