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カテゴリ:胆振(いぶり)地域
胆振総合振興局食と観光推進室です。
「いぶりの小旅行」シリーズ、第5回目の今回は登別温泉に行ってまいりました。(旅行日は8月4日(土)) 登別温泉は、既に江戸時代にはその存在が知られており、2008年には開湯150周年を迎えました。 一日1万トンといわれる温泉湧出量、「温泉のデパート」とも呼ばれる9種類もの泉質と、道内はもとより国内でも有数の温泉地として知られています。 登別温泉の奥には地獄谷が広がっていますが、地獄谷周辺にちょっとした遊歩道が整備されていることをご存じない方も多いかと思います。今回はこうした遊歩道を歩いてみようと思っています。 当日はあいにくの霧雨模様でしたので、写真が明るくありませんが、ご容赦ください。 登別温泉のバス停は、温泉街の入口にあります。 バスを降りると、坂の上の方に向かって「極楽通り商店街」が続いています。 今ではこの商店街の西側にバイパスがあるので、車通りはさほど多くはありませんが、昔はこの商店街しか道路がなかったので、特に朝夕は、狭い道路を大きな観光バスがひっきりなしに行き違っていたことが記憶に残っています。 極楽通り商店街を上っていくと、左手に「泉源公園」というちょっとした公園があり、中には間欠泉があります。 この間欠泉は、約3時間ごとに噴出し、おおむね50分間活動するとのこと。湯温は約80度だそうです。お湯がかかるくらいの側には寄れませんが、大きな音を立てて噴き出す温泉を間近で見ることができます。 噴出している泉源公園の間欠泉 静かなときの泉源公園の間欠泉 泉源公園からさらに坂を上っていくと、やがて「地獄谷」にたどり着きます。 地獄谷は昔の火口の跡です。 強い硫黄臭が立ちこめ、岩や硫黄がむき出しになっている様子が、「鬼の棲む地獄」を思い起こさせることが「地獄谷」の由来に。登別温泉のキャラクターが「鬼」であるのも、この地獄谷から来ているとのこと。 地獄谷のあちらこちらから湯気が上がり、谷の中には川(もちろん温泉)が流れています。地獄谷は登別温泉の貴重な泉源でもあるのです。 特にこの日は霧雨模様だったため、普段よりも湯気の上がり具合が多かったようにも感じます。 地獄谷からさらに奥へ行く遊歩道を歩いていくと、遊歩道のすぐ脇にも噴気口があります。地面を触ってみるとほんのり暖かく、しかも最近噴気活動があったとのことで、ロープが張られていました。 そのまま遊歩道を歩いて行くと、道が左右に分かれます。右の木道を下って行くと、間欠泉の「鉄泉池」に向かいます。 この鉄泉池は、お湯が増えていく → 煮えたぎるような泡を噴き出す → お湯の量が徐々に減っていく → お湯が増えていく、という行程を数分間隔で続けていく間欠泉です。 噴出している鉄泉池 静かなときの鉄泉池。水量も少なくなっています。 この温泉も温度は約80度と高温で、活動が活発になると、木道の方までお湯が飛び出すこともあるようですので、ご注意ください。 先ほどの分かれ道まで戻って、もう一つの遊歩道をさらに上っていくと、10分ほどで「大湯沼」に到着します。 大湯沼。後ろの山が日和山 「大湯沼」はその名のとおり温泉の沼でして、表面温度が約50度、最深部では約130度にもなるそうです。昔はもっと大きな沼でしたが、最近は小さくなってきているようです。 またその側には「奥の湯」と呼ばれる池があります。これも温泉でできていまして、表面温度は約75~85度と非常に高くなっています。 大湯沼の後ろには「日和山」があります。今も活動を続けている活火山でして、山腹からは激しい噴気が上がっています。倶多楽湖に向かう道路の途中には、日和山に最も近い展望台がありますが、そこでは、日和山から上がる噴気の音まで聞こえます。 大湯沼から地獄谷へ戻るための車道を上っていくと、右側に遊歩道があります。今度はこの遊歩道を歩いてみようと思います。 少し歩くと、左手に「大正地獄」と呼ばれる池があります。ここも温泉です。その名のとおり、大正時代に起こった爆発によってできた池で、今でも時折活動が活発化するとのこと。昨年には底にたまっている泥が噴き出したこともあるとのことで、このときも池の中から泡が出てきているのが確認できました。(写真だとわかりづらいですが) 遊歩道脇には川が流れています。これが大湯沼川で、水源は先ほどの大湯沼と大正地獄です。もちろん成分は温泉です。 その川のやや下流に、「天然足湯」が設けられています。その名のとおり天然の足湯が楽しめる場所です。入ってみましたが、最初は熱く感じたものの、入っているとこれがまた気持ちいいこと。しばらく足湯に浸かってぼーっとしていました。(写真は若干ぶれています) 川の中は若干足場がよくないので、転ばないように気をつけた方がいいかと思います。あと、当然ですが、足を拭くためのタオルがあった方がいいです。 遊歩道を終点まで歩き、一般道を下っていくと、途中に左に入る遊歩道があります。ここを行くと、地獄谷に抜けられるので、行ってみることにしました。 しかし、これがかなりきつい上り坂でして、さほど暑くもないのに汗が出るくらいの運動量。息を切らしながらようやく上りきったと思ったら、今度は同じくらいきつい下り坂。下りきったところが地獄谷の駐車場でした。 かなりの汗をかいたので、そのまま「夢元さぎり湯」へ向かいます。 ここは温泉を使った銭湯です。ゆっくりお風呂に浸かって汗を流し、休憩室でぼーっとしていると、眠気が襲ってきます。 なお、登別温泉では、6軒の温泉ホテル・旅館で日帰り入浴サービスを行っています。詳しくは登別観光協会にお問い合わせください。 この日は、19時から22時30分までの間、「極楽通り商店街」を会場に、「鬼花火ビアガーデン」が開催されていました。(この写真もぶれ気味です) この日は最終日でしたが、天気があまりよくなく、気温もさほど高くなかったためか、会場の人はまばらでした。しかし、暑かった日はかなりの人出だった模様。 20時を過ぎて、徐々に人通りも多くなってくると、どこからともなく「湯鬼神」がビールサーバーを担いで現れ、お客さんにビールを売り歩く一幕も。 そんなこんなでビールを飲み、かなり酔っ払った状態で、最終のバスに乗り込み、登別温泉を後にしました。 本当は、夜の「鬼火の路」の写真を撮ろうと思っていましたが、実現できませんでした。今度また行ってみたいと思います。 温泉街の遊歩道は、地獄谷から鉄泉池あたりまでであれば、それほどきつくなく、簡単に行くことができますが、そのほかの遊歩道は坂や階段がきついところがあるので、運動靴で行くことをお勧めします。 遊歩道はさほど長くないので、すべて回っても2~3時間で回れると思います。ちょっと変わった温泉散策をしてみたい方は、ぜひ歩いて回ってみてください。 【いぶりの小旅行 バックナンバー】 Vol.1 「TOYAKOマンガ・アニメフェスタ」 Vol.2 「洞爺湖の中島を歩く」 Vol.3 「第1回虎杖浜かに・たらこ・温泉三大まつり」 Vol.4 「室蘭カレーラーメンまつり」 【関連リンク】 登別観光協会ホームページ 登別市ホームページ 「いぶりの観光」ホームページ(胆振総合振興局食と観光推進室) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.11.12 18:01:05
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