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身延町専属ライターの梅津です。皆さんこんにちは!

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今年のカレンダーも残り一枚を数えるばかりとなりました。

一枚目の写真は「タコ」ですが(詳細は文末・・)、来年は辰年です。
今日のパワースポット案内は、2匹の美しい辰(竜)が守る、西嶋の寺院をご紹介します。


曹洞宗冨向山青原院は、天文3(1534)年、小笠原小兼兵衛富清(おがさわらこがねびょうえとみきよ)によって創建されたお寺です。

富清は下総(千葉)の生まれですが、賢く武勇にも優れたため、武田信玄の曾祖父・信昌の招きに応じ文明15(1483)年甲斐へ随行。西嶋の地に居を構えました。

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病に倒れた夫・富清の平癒を祈願し、妻・青原ノ前が建てた庵が青原院の前身です。

妻の愛情のこめられた祈りが通じ、富清の病状は回復。富清は西嶋を永住の地と定め、青原ノ前が深く帰依する十一面観世音菩薩を本尊に、青原院を開基。菩提寺としました。

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お寺はこれまでに5度の火災に遭っています。安政2(1855)年の西嶋の大火では、惣門を残して全焼。本尊を守る2匹の竜の彫刻は、辛うじて難を逃れました。

天保8(1837)年、下山の腕利きの宮大工、石川七郎左衛門重甫68歳時の作品です。

平成4年改築の現在の本堂。入ってすぐの鴨居を見上げると、

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長さ2メートル、高さ3センチの「吻竜(ふんりゅう)」が迎えてくれます。ふくよかな口元が特徴で、躍動感あふれる肢体は今にも鴨居から飛び降りてきそう。

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足には大きな3本の爪。そして、

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この布の向こうで本尊を守っているのが、

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「しふんずりゅう(鴟吻頭竜)だよ♪」と住職・伊藤宗範さんのお孫さん、はる君が案内してくれました。

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長さ1.76メートル、高さ3センチ。尾はトビの形、表面は鱗で覆われ、頭は竜。作者の著書によれば「能く雲霧を起こし、大雨を降らす」竜なのだとか。

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大きな羽を広げ、雨雲を今まさに連れてきた様子。鮮やかな配色に目を奪われます。

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青原院には閻魔さま(木造十王尊坐像)もいらっしゃいます。

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鎌倉時代の作。目元には水晶が使われています。

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閻魔さまの前には9人の“裁判員”と、手前はなんと、三途の川岸で地獄へと導くお婆さん!

本物のお婆さんに会う前に、この場所で罪を悔い改めたいものですね。

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天気が良ければ、本堂から惣門越しに富士山が望めるそう。ここから「冨向山青原院」と名付けられました。16弁の菊花模様があしらわれた惣門も、町の指定文化財。

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お寺を囲むのは芽吹きの時を待つ桜。

新しく訪れる春が、穏やかな日々で包まれますように・・。



そして・・一枚目の写真の「タコ」さんは、改築前の惣門に使われていた瓦の一部で、170年ほど前、地元の瓦屋さんによって作られたもの。職人さんの遊び心が感じられますね。

現在は本堂に保管されています。


■冨向山青原院

山梨県南巨摩郡身延町西嶋551
0556-42-3002

※ご住職様、奥様、そしてはる君、ご協力ありがとうございました。





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最終更新日  2011.12.02 17:13:57
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