加茂農林高校生、飛騨牛の碁盤乗り披露
10月に長崎県で開かれる全国和牛能力共進会に向け、加茂農林高校の生徒9人が22日、美濃加茂市山之上町にある日本昭和村で、牛の伝統的な調教術「碁盤乗り」の事前披露会を行いました。 碁盤乗りは手綱と掛け声で牛を操る高等調教の一つで、同校で飼育の際の生徒への危険を少しでも減らすため、調教する必要があるという考えにより、3年前から学んでいます。また、この調教術を行う高校は全国でも同校と岡山県にある新見高校の2校しかありません。 大会には、同校畜産調教部(3年生の5人)の部員と黒毛和種「はるみ号」(雌・3歳)が出場予定。同校では4頭の繁殖牛を飼育しており、この日の事前披露会では、はるみ号ときよら号(雌・2歳)が登場。同部3年生の鈴木遥香さん、日比野桃世さんがそれぞれ担当する牛を約40センチ四方の碁盤の回りを歩かせ、「マエー」(前進)、「バッ」(停止)と声を掛け誘導。牛が碁盤の上に乗ると、会場から歓声があがりました。 同校3年生畜産調教部部長の加藤未来さんは「必ず成功できるように10月の大会まで、日々の練習を全力で取り組みたいです」と意気込みを話していました。顧問の古関敬先生(45歳)は「思っていた以上にまわりの人に応援していただいている。生徒たちにはそれをありがたいと感じながら頑張ってもらいたい」と話していました。 5年に1度開かれる共進会は別名「和牛のオリンピック」とも呼ばれ、全国の生産者が和牛肥育の優劣を競うもので、同校の碁盤乗りは大会のアトラクションとして披露されます。▲はるみ号(牛の後方から手綱を引き、誘導した碁盤乗り)