テーマ:熱帯魚&水草の話(1118)
カテゴリ:飼育器具・用品
ホウネンエビの仲間(Branchinella spp.)は名前の通りエビの仲間で、ブラインシュリンプ(Artemia salina)とは非常に近い種類です。我が国ではかつては水田などで普通に見られたようですが、最近は農薬の影響なんでしょうか?見かける事が少なくなってきました。昔の人は、このエビが水田に大発生するとその年は稲が大豊作だと言う言い伝えを信じており、そこからホウネンエビ(豊年エビ)と名付けたようです。海外にも何種類か存在するようで、英名はFairy-Shrimpつまり妖精エビと言うかなり名前負けするような(笑)素敵な名前が付けられてます。 ホウネンエビは自然界では初夏の田植えの時期に出現します。これは、休耕田に田植えのために水が引かれた事により、前年度に生みつけられた休眠卵が孵化して来る事によります。孵化したノープリウス幼生はサイズこそ小振りですがブラインシュリンプのそれにそっくりです。幼生は植物プランクトンなどを食べてメキメキと成長し、孵化後2週間もすれば親になります。冒頭の画像は生後10日ほどのホウネンエビですが、ちゃんとこまめに餌を与えていないせいか(苦笑)やや成長が遅いようです。完全に成熟すると全長は2cmを越えるのでブラインシュリンプよりも一回り以上大きなサイズにまで育ちます。画像の個体はまだ未成体なので体色が淡いのですが、成体はボディはうっすらと綺麗なブルーに染まったガラスのような透明、そして尾の部分がかなり鮮やかと言うか結構どぎついショッキングピンクに染まります。 ホウネンエビは自然界では孵化後約1ヶ月くらいの間に、成長し次世代を休眠卵の形で産卵しその一生を終えますが、なぜか飼育下ではもう少し長生きするようです。今回、我が社(笑)で販売しようとたくらんでいるのはこの休眠卵なのですが、通常は1年の極限られた時期に極少量しか採取できない休眠卵を通年安定して大量に採取できるようにした所がポイントでして、その方法は・・・ってここからはノーコメントでお許しくださいね(笑)。まぁ、大学院での研究材料がミジンコだった男ですから、この方面に関してはプロまでは行かないにしてもプロもどき(笑)位の知識はあるはずですからね~。 ところで、全長がブラインよりも大きくて見た目もはるかに綺麗!しかも淡水で飼育できるとあればこれはもうフレッシュウォーター・ブラインシュリンプ自体を愛玩動物としちゃうしかないっ!と言う訳です。実際、ブラインの方はシーモンキーだったりエビ伝説だったりしてすでに販売されている訳ですから、観賞面から考えればあらゆる面でブラインの上を行くと思われるこのエビが商品化出来ない訳がないっ!・・・と言う訳で、こちらの方もすでに国内の某玩具メーカーと商談が進んでおります。 でも、ここまで皆さんに披露しておいてお預けって言うのも酷い話なんで(笑)、愛玩用フレッシュウォーター・ブラインシュリンプを若干ですが皆様にプレゼントしようかな?と企画しています。実は、この企画があったのでブログ30万HITのキリ番プレゼントとかやらずに素通りした訳なんです。詳しくは悪夢のイギリス出張が終わってから考えますが、昨年の世界最大級のオオミジンコ無料頒布会(笑)に続く、キワモノ生物プレゼント企画の第2弾と言う事で、御期待ください! そう言えばどうも、日頃このブログを見てくださっている皆様の間には、私が仕事には余り熱心でない趣味にばかり目を向けているお気楽オヤジだと言う認識が強いみたいですが(笑)、さかなおやじだってやる時はやるんです!!・・・でも、なぜかこの商品を持ち込んだあらゆる会社の担当者に君はいいよね~、好きな事やって暮らしてるんだからって言われるのは何故?ほわぁ~い?? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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