さかなおやじ今月のお気に入り個体=売れ残り確定?(涙) その2
がんばってめげずに、この風評が本当なのか検証を続けてみたいと思います。今日紹介するのは、今回私がバンコクで仕入れたプラカットの中で一押しの個体です。以前はトリカラー・マーブルと言えば「赤・青・白」の所謂フレンチカラーが基本でしたが、最近では「青・白・黄」のマスタードライクな個体が急増しています。もっとも、鑑賞に堪えうるレベルの外見の個体はまだまだ希少で、大部分の個体は「単に薄汚い」だけです(苦笑)。
今日の画像の個体の一番の売りはなんと言っても、頭部に存在するピュアイエローの発色だと思います。ヒレ部分に鮮やかなイエローの発色がある個体は何とか入手できるのですが、ここまでボディ部分が見事に発色している個体はめったにお目にかかれません。
頭部以外のボディにはまだそれほど鮮やかな発色が見られない事から、この個体のピュアイエローの発色は、かつてのブルー&ホワイト・マーブルの頭部に見られた鮮赤色の発色が、「赤の発色を抑える遺伝子」の存在で黄色くなったと考えるのが妥当かもしれません。
ちなみに、この「赤の発色を抑制する遺伝子」は、本来赤く発色すべき部分を黄色やオレンジに発色させると言われており、マスタードガスの作出には不可欠とされています。・・・って、個人的に確認した訳じゃなくて、海外文献の単なる知識の受け売りなんですけどね(苦笑)。ただ、ソリッド・ブルーとソリッド・イエローの交配では通常(共に純系と思われる両親からはと言う意味)マスタードガスは作出できない事を考えると、この遺伝子の存在はかなり信憑性が高いと思われます。
そうそう、話が脇にそれてしまいましたが、ここで問題にしているのは「この個体が売れたのか?」って言う事でした(笑)。それが、なんと!今回仕入れたプラカットの中では、事前予約の個体を除けば一番最初に売れたのがこの個体でしたぁ~っ!!うーん、やっぱり私と価値観を共にする愛好家の方はちゃんと存在したんだねぇ。・・・って喜んでいたら、家族の冷たい一言が・・・「私にゃぁ、その人の今後の人生が心配だねぇ~。変な方向に向かわなければいいけど」・・・
形状による区分 プラカット バランス悪し
最近バンコクのプラカットの中に妙な個体を良く見かけます。今日の画像の様な個体で、どこが変かと言うと尻ビレだけが妙に伸長しちゃってます。最初は「プラカット×ショーベタで生じた、ヒレの伸び具合の今一なショーベタ」って考えていましたが、念のため入手した個体を数ヶ月飼い込んで見ましたが、尻ビレ以外のヒレはいつまでたってもプラカットそのものでした。つまり
尻ビレだけが伸長する系統って事なんでしょう。
どこか特定のヒレだけが通常よりも伸長するのは他の観賞魚でも良く見かけます。セイルフィン・プラティとかね。この尻ビレだけが伸長するプラカットがどの様な経路で出現したのかは判りませんが、かなり頻繁に目にする以上、遺伝形質と考えてよさそうです。でも、セイルフィンとかの場合は、なんだか素敵なフォルムになるのに、なぜか尻ビレだとアンバランスに見えちゃうもんです。少なくとも私は好みません。
サンプル的な購入以外は、意識して仕入れないよう心がけているので、逸品堂でこの系統が出回る事はほとんどありません。・・・ほとんどって書いたのは、若い個体等では通常のプラカットと区別が付きにくい為、稀に仕入れてきちゃうことがあるからです。もちろん、気が付いた際は販売しない様にしていますが、どうもこの「尻ビレ伸長」は、その程度に幅があるようで、通常よりもちょっとだけ長いって言う個体もいるので、判断に苦しみます。まぁ、このフォルムの是非は飼育者個々が判断すればよい事であって、闇雲に否定するべきではないとは思いますけどね・・・
この特徴は
オスだけではなくメス個体でも見られるので、おそらくは常染色体上の遺伝なんでしょうね。さらに驚くべき事に、この特徴は
ショーベタにも出現するようです。最近のショーベタの中には尻ビレだけが通常よりもさらに伸長する個体が結構良く見られます。「ショーベタ=ロングフィン」だから、ヒレが長い方がよいかと言うとどうもそうでもない様で、全体のバランスが悪く美しいフォルムにならないので、あまり好まれない傾向にあるようです。ただ、バンコクのベタブリーダーの多くは、尻ビレだけが特に伸長する事について特に問題視していないようなので、これからもこの系統は増え続ける気がします。