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カテゴリ:コーディネーターとして働く
6日間に渡るテレビ番組の撮影が終了、19日の夜はリポーター役で出演の「坂下千里子さん」ご一行3人を空港に送り、昨日また撮影クルーの皆さん3人を送って、私の任務は終了した。 タレントの出演する番組を担当したのは初めてだが、事前に準備万端整っていたのと、千里子さんのプロに徹したサービス精神にも助けられて、とんとん拍子に撮影が進みNG一切なし、やり直しの利かない本番もすっきりと時間内に終わったのだった。 まだ若い美男のディレクター氏は親しみやすい気さくな人柄で、女性ADさん、ベテランのカメラマン氏との息もぴったり、現地スタッフのカーン、フュセイン・カプタン(運転手)とも和気あいあいで、かつてない朗らかで楽しい1週間だった。 この番組は、関西テレビの 「日本の文化輸出バラエティ ジパングのたからもの」、 放送日 9月22日(土) 14:35~15:50(全国ネット) さあ、美人リポーター、千里ちゃんはイスタンブールに何を輸出しに来たのでしょう。皆様、お楽しみにご覧ください。 ところが好事魔多し、撮影クルーの皆さんを見送り、ホッとしたのも束の間、帰宅するためにフュセイン・カプタンの車に乗り込んで、フロントパネルに置いてあった品物を取ろうとした瞬間、ガッツ~ンと音がして、私は額の右上を天井に設置されたテレビのキャビネットにしたたかにぶつけてしまったのだった。 まったく油断大敵、目から火花が散って一瞬人事不省状態となり、私は尻から崩れ落ちた。数秒間、周囲の人の声は聞こえるが、自分は身動きも出来ず、ようやくフュセイン・カプタンや別の車のカプタン、私の手伝いに来てくれた友人エリフ嬢に腕を支えられながら起き上がり、車の床に座り込んだ。 このマイクロバスのテレビには何度か頭をぶつけたことがあり、そこが危ないのは知っているのに、ついついぶつける。ガイドやお客もよくぶつかるのである。 何度も痛い目に合いながらまたぶつかる私が間抜けなのか、それとも設置位置に欠陥があるのか。とにかくみるみるうちに瘤ができ、家に帰って7匹の子猫に飛びつかれるとイライラしそうなので、私は途中のエリフの家で氷を貰って頭を冷やし、夜までソファーで休ませて貰った。 しばらくすると心配したカプタンから電話がかかってきた。「だいぶよくなったわ」と応えたものの、頭の後ろまで鈍痛がする。 「加瀬ハヌムジュウム、具合が悪かったら何時でもいい、電話すればすぐ迎えに行って病院に連れて行くよ」とカプタンが言った。 幸い少しずつ痛みは薄らぎ、エリフのお母さんの仕度した夕飯をご馳走になり、屋上のマルマラ海を望むテラスでお茶もいただいて、夜半にタクシーで家に戻ってきた。 痛い思いは自業自得だが、周囲のみんなの親切が嬉しい。私はとにかく治ったが、衝撃でカプタンの車のテレビが映らなくなってしまった、なんてことはあるまいな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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