2625550 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

madamkaseのトルコ行進曲

madamkaseのトルコ行進曲

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

madamkase

madamkase

Calendar

Favorite Blog

車検を受けに行って… New! mihri-kilimさん

美術館の筍が気にな… New! marnon1104さん

さくらの中の神戸ハ… 47弦の詩人さん

絨毯屋へようこそ  … mihriさん
Laleのアンカラ徒然 KirmiziLaleさん

Comments

 marnon1104@ お久し振りです (。≧ω≦)ノ!! kaseさんのお誕生日だったのですね。 お元…
 marnon1104@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) kaseさん、こんにちは(*'▽')♪ …
 madamkase@ Re[1]:渡航記念日(03/16) 高見由紀さんへ こんにちわ、イスタンブ…
 madamkase@ Re:渡航記念日(03/16) marnon1104さん、こんにちわ。 3月に書い…
 madamkase@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) ひなのさん、おひさしぶりです。 トルコは…

Freepage List

Headline News

2017年01月09日
XML


【1月9日・月曜日】


 天気予報は各ニュース局で独自の分析をしているのか、多少違っていることがある。しかし、今回の大雪に限ってはどの局の足並みも揃って、降雪は4日から5日くらいの間、たまに止み、また降る、というパターンで続く、となっていた。

 本日は3日目の大雪で、牡丹雪だったり、サラサラの粉雪風だったりときどき変化するが、かなりの勢いで積もり続けている。

 朝、目覚めたとき、ベッドから見える柿の木の太い枝に、今までで最高に雪が積もっているのを見てがっかりした。まる3日半降り続けている。月曜日だが、イスタンブールの学校も休校措置が取られた、

 金曜日の夜、吹雪を避けた場所にキャットフードを置いて来てあるが、果たして食べに来ているだろうか、夕方早めに餌の減少具合を確かめに行き、減っていれば食べにくる子がいるのだから、足してやる必要もあるし、と思っていた。

 夕べのうちに水に漬けておいた小豆を茹で、米と少々残っていたもち米を入れて1.5合の赤飯を炊き、残りは茹で小豆にした。手持ちの食材もかなりあるので、今週いっぱいの籠城に耐えられそうだ、と冷蔵庫の中味を見ながら計算し、猫の方も今週末まで大丈夫そうだ、と胸をなでおろす。

sekihan  
赤飯は、別にめでたい時でなくとも食べたい時に炊きます。


 4時過ぎに台所に行って外猫達の餌を準備しているとき、ふと猫の鳴き声が聞こえたような気がして、窓を開けてみると、保育所の庭を挟んだ向こう側のアパルトマンの窓枠の内側に、1匹の猫が上って来ていて、その隣のアパルトマンの男性と、2軒下の家の女性がなんとか餌をやろうとしているのだった。

mofuo  
モフモフのもふ男が長い毛も濡れそぼって、向こう側の家の窓の枠にいます。


 その猫は絶え間なく降る雪のせいで見えにくかったが、もふ男に違いなかった。普段はほとんど付き合いのない人々なのだが、男性が「腹をすかしているんですよ。餌を投げてやると雪に埋まってしまうから見つからないようです」と言った。

 私も「普段、私がいつもこちらの下の通路で餌は食べさせているのですが、今日は余りに雪が積もって猫も来られないし、私も行ってやれないんです」と答えた。

 2軒下の階の女性は、棒の先にスーパーのビニール袋に入れたキャットフードを猫のいる隣の家の窓枠に背伸びしながら何とか置いてやったが、もふ男は中に餌があるのに気がつかない様子である。

 さらに女性は、自分の家の周りにめぐらされたコンクリートの壁に、タオルケットを掛け、それを猫のいる窓際に押し込もうとしたが入らない。諦めてタオルケットを持って引っ込んでしまった。

 私は上の階の男性に「今試しに餌を持ってこちらの通路に猫が来られるかどうか外に出て、呼んでみますよ」と声をかけ、厚い綿入れのコートを着て、毛糸の帽子、ウールの襟巻、手袋と杖代わりの傘を持ち、靴底がギザギザで滑りにくいスポーツシューズを履いてアパルトマンの外に出た。

 家の後ろの通路に行くのに、ヒマラヤ登山のような覚悟で歩き出すと、何しろ幅1mの通路の両側に、大工のブラック・ウスタが古木材をたくさん立てかけてあるので、身体を横にしないと通れないし、雪が30~40センチも積もっているので、杖があってもずぶずぶと足がめり込んで、立てかけてある古扉に積もった雪がどどど、と落ちて来るのだった。

 いつものように「チョジュックラ~ル、ご飯だよ~、ピスピス、ピスピス!」と呼びながら奥に進んだが、記念に写真を撮ろうとデジカメを構えた途端、隣の2階建ての木造店舗の屋根から滑り落ちた雪の一部が毛糸の帽子と背中に当たった。うわ、大きな塊となって落ちて来た雪に埋まって、命を落としたテイゼ(老女)になったら大変だ。

rakusetsu  
右側にある木造建築の2階建の屋根から落ちてきた雪です。

rakusetsu2
 

 7階のうちのアパルトマンから落ちた雪でなくてよかった。私はようやく32.5センチの高さの階段がもっと高くになっているので、非常に苦労しながら傘を突き立て、短い脚を思い切り伸ばして一段上ると、上の段の雪を傘で払い落しながら全部で5段上った。

koridor  
アパルトマンの脇の通路。以前は、ここに猫の餌皿を置いただけでも怒った
ブラック・ウスタは、自分で山のような古材置き場にしてもう6~7年経つ。

koridor2  
ここは階段を上って猫達の餌場のあるところ。

esaba  
雪に完全にうずもれている通路の餌場。

esaba2  
やっと上ってきました。転んだら大変です。

esaba3  
餌のキャットフードがたっぷり入ったビニール袋の口を大きく
開けて雪や雨に濡れないように、古扉の陰に置いてきました。


 そこでもふ男を呼んだがやってくる気配はなく、立てかけてある古扉の陰に餌の入ったビニール袋の口を大きく開けておいて来た。

 帰りもこわごわ、雪だらけになりながらやっと玄関まで戻ってきたが、玄関には元カプジュの息子の大きなオートバイが後生大事にしまいこんであり、玄関スペースの半分を占領していた。

 人でなしの元カプ一家は、とっくに立ち退き命令を出されて、権利のないところに居座っているくせに、玄関前の雪かきをしようともしないで、自分の息子のオートバイだけは、どっかりと中に入れて濡れないようにしているのだった。

 わが家の下の階の息子シモンが、中学校時代に通学用の自転車を中に入れたところ、元カプが意地悪く絶対に置かせないので、仕方なくいちいち、階段で3階の自宅のベランダまで運んでいたことすらある。

 玄関前で帽子やコートにいっぱいついた雪を払ってから4階に戻ったが、台所の窓から覗いてみると、先ほどの向かいの窓に、まだもふ男は座っていた。私はもふ男に呼びかけながら、すぐ目の前にスーパーの袋に入った餌のあることを教えようとしたが、何度叫んでも彼には通じない。

mofuo yok  
もふ男はいくら教えても目の前の袋にキャットフードがあることを理解せず、
やがていなくなってしまいました。お腹をすかしてどこに行ったのでしょう。


 悲しい鳴き声を立てるだけなので私も諦め、そのうちにもふ男の姿も見えなくなった。もふ男は雪を防げる場所に行ったのだろうか、窓の外で凍死していたらどうしよう、と私は気が気でなくなり、夜中にも何度も懐中電灯で照らしてみたが、やはり窓際にいる様子はなく、雪は相変わらず激しく降り続いて、余り安眠出来ないうちにもう次の朝が来たのだった。つづく







   かに座さそり座いて座
かに座さそり座いて座



madamkaseのトルコ本 「犬と三日月 イスタンブールの7年」(新宿書房)




猫猫「チュクルジュマ猫会」猫猫




海泡石のパイプやアクセサリーと、「宮古島月桃」の買える店

ピンクハート  アントニーナ・アウグスタ  緑ハート黄ハート














お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2017年01月11日 07時18分19秒
コメント(2) | コメントを書く
[チュクルジュマ界隈のこと、または猫ばなし] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
別の画像を表示
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、こちらをご確認ください。


 Re:大雪3日目、もふ男くん救出作戦(01/09)   marnon1104 さん
イスタンブールは大雪だったのですね。
最初のお写真を拝見し、窓際の猫ちゃんと雪の風景が
なんて綺麗なんでしょう~♪
そんなのんきな事を思いながら文を読んで行くにつれ
そんな悠長な状況では無かった事を知りました。

それにしても、皆さん本当にお優しい方が多いのですね。
なんとか猫ちゃん(モフ男ちゃん)の為に食べ物や
タオルをあげようと試みるも、なかなか上手く行かず..。

苦労してkaseさんが置いてきたキャットフードを
ちゃんと見つけて食べてくれると良いですね。
お腹が一杯になれば、雪の中で寒さだって耐えられるでしょうから。

kaseさんもどうか、雪道などでは気を付けて下さいね。 (2017年01月11日 10時38分54秒)

 Re[1]:大雪3日目、もふ男くん救出作戦(01/09)   madamkase さん
marnon1104さん
>イスタンブールは大雪だったのですね。
>最初のお写真を拝見し、窓際の猫ちゃんと雪の風景が
>なんて綺麗なんでしょう~♪
>そんなのんきな事を思いながら文を読んで行くにつれ
>そんな悠長な状況では無かった事を知りました。

>それにしても、皆さん本当にお優しい方が多いのですね。
>なんとか猫ちゃん(モフ男ちゃん)の為に食べ物や
>タオルをあげようと試みるも、なかなか上手く行かず..。

>苦労してkaseさんが置いてきたキャットフードを
>ちゃんと見つけて食べてくれると良いですね。
>お腹が一杯になれば、雪の中で寒さだって耐えられるでしょうから。

>kaseさんもどうか、雪道などでは気を付けて下さいね。
-----
★ありがとうございます。地中海性気候の地域でしかも海に囲まれたイスタンブールでは
温帯の穏やかな気候に属するので、多くても年に2~3度、あるいは全然雪の降らない年も
ある位ですが、この大雪は記録的でした。いま木曜日の朝(日本より6時間遅い)8時に
なろうとしているところです。もふ男は次の日(10日)の昼過ぎに姿を現しました。
一般に、猫好きといわれるトルコ人ですが、猫嫌いもけっこういて、こういう雪の日に、猫好きの人がアパルトマンのかべ際に猫用の箱や段ボール
などを置いてやると、近所中のひとをまきこんで、けんか騒ぎになったりしますよ。笑) (2017年01月12日 14時17分03秒)


© Rakuten Group, Inc.