「チェイサー」

July 7, 2010

カテゴリ：映画

評判が高かったのでずっと観たかった映画を、やっと観ることができました。

ユ・ヨンチョル事件をご存じですか？
　
韓国最大の連続殺人事件として日本でも報道されたので、耳にされた方もいるのではないかと思います。
約１０ヶ月間で２１人を殺害し、バラバラにして埋め、一部を食べたという凄惨な事件。
この映画はこの事件をモデルにしています。

チェイサー１.jpg

デリヘル業を営む元刑事。
最近、２人の女性が失踪し、その失踪した女性の携帯に残っていた着信履歴「4885」。
たった今斡旋した客の番号の末尾が4885だった…
元刑事はその手がかりを頼りに、派遣した女性ミジンを捜そうとする。

一方ミジンは、派遣された先から、自分の居場所を元刑事に知らせようとするが、圏外でつながらない。
外で電話しようとすると、玄関には南京錠。
派遣された先の男に手足を縛られたあげく、金槌とノミで頭を打たれてしまう…

チェイサー２.jpg

全編緊張の連続ですが、この映画の素晴らしいところは、元刑事、ミジン、犯人、捜査官、それぞれの苦悩がきちんと描かれていて、話を進めるための単なるコマではなく、生きた人間であるところ。

猟奇的な事件を面白おかしく語っているのではなく、きちんと血の通った映画です。

なので、不快感がない。

細かいところでツッコミをいれたいところはあるのですが、それをおして余りある魅力のある映画です。

陰惨な話と目をそらさずに、観てほしいと思います。

レオナルド・ディカプリオでのハリウッドリメイクが決定しています。