MAL-ET fractal　　肉とコーヒーとヘヴィメタル

１１月の頭に買ったIRISコーヒーさんの豆のもう片方がようやく解禁。他にもいろいろあるもんで、なかなか開封までが長いんだよね(・・;)
この前まで飲んでたのはゲイシャブレンド（実質的にいわゆるモカブレンドに近かった）。今回は写真右のパプアニューギニア。この国の珈琲を飲むのはけっこう久々だな。

冷凍で売ってたものを冷凍を保ったまま帰ってきてそのまま冷凍庫に入れてあるので劣化は一切心配無し。
勘違いする人が多いが、ちゃんと冷凍しておけば３ヶ月ぐらい経っても香味に全く問題はないぞ。
ペーパーフィルターのリンスなんていうただのファッションよりよほど意味あるから、豆の保存はマヂで冷凍が推奨。欲を言うなら全部１杯ずつ小分けするとベストだが、別にそこまでしなくてもただまるごと冷凍で良い。

ところで、パプアニューギニアの豆といえば、小生の認識としては、基本的に中米系の豆とよく似た、柑橘系の果実感、すっきりとしたキレのある酸が印象的なイメージなんだが、この前まで飲んでいたゲイシャブレンドと比べると明らかに焙煎が深い。パンダコーヒーで言うフルシティローストとフレンチのギリギリ境目ぐらいの感じ。いや、フルシティぐらいかな。焙煎方法が同じではないだろうから一概には言えんけど、飲んだ感じではそう。



いちおう能書きではけっこう深煎りぽいので、CONOドリッパーとペーパーでしっかり出していく。抽出時間はそれなりに長めを意識、水滴で丁寧に淹れていくが、思いの外膨らみの勢いが凄い。ぷくぷく膨らむな。
誤解が多いが、別にコーヒーは膨らむほど美味しいというわけでもない。豆の鮮度の一つの基準にはなるが、豆の種類、繊維の質、焙煎の深さで豆の膨らみ方は多く変わるので、「膨らむ＝美味い」と決めつけてるやつは基本的にただのミーハーだと思って良い。膨らみすぎるとドリップのコントロールが難しくなるし、真ん中に大穴が開いてしまうからけっこう難しいんだわ。
ま、流行りの思考停止メソッドで雑に淹れてる人にとっては関係ないんやろうけど。



それでは、パプアニューギニアと、花の木シュトーレンで一杯。クリスマス終わっとるけど( ﾟдﾟ)

さて、とりあえずパプアニューギニアの香味はというと、さすがに焙煎がそれなりに深いので酸はそれほど強くない、というか、ほぼ無い。ただ、酸味自体は感じないものの、焙煎が浅ければ東ティモール系のソリッドでキレの良い酸味がしそう（総合的に香味の方向性が似ているのでそう感じた）。
どちらかというと香ばしさの中に複雑さがあるタイプの豆に仕上がってるか。グラッシーとまではいかないものの、スパイス的な香り、ややアーシーな感じ（土臭さ）もあり、シングルの割に厚みのある味に感じるかな。

何でこんな頼りない書き方しかできないかというと、思いの外苦味がかなり強かったからなんだよね。
不快な苦さとまではいかないものの、スイートローストと呼ばれる割にはしっかりと苦味の強いコーヒーなので、若干他の味の要素が感じにくかった。抽出温度をもっと下げるかね。
ゲイシャブレンドに比べると、ちょいと工夫しないとイマイチなコーヒーだな。

ただ、そのおかげでシュトーレンの甘さと美味しさが際立つ。全体として強すぎない香味のおかげでシュトーレンを潰すこともないし、なかなかどうして、トータルでは悪くないな。