名古屋大学男女共同参画室 への苦言名古屋大学男女共同参画室 への苦言(第1回、4月6日) 以下はその内容です。( その後、三度、関連することで質問のメールで送り、電話でも男女共同参画室長と話をした。5月末までに回答をくれると聞いている。 ) 先日来、男女共同参画室のホームページを読んで大変憂慮していることがあります。 具体的には、「ジェンダーを科学する」という本が教科書として執筆され使われていることです。 この本で書かれている事がらは、常識的に考えてもはなはだ非常識(異常な)ことであり、国の男女共同参画の趣旨からも大きく逸脱することであると思っています。 以下に、ホームページの文章と、「ジェンダーを科学する」の記述のうち特に異常(非常識)と思われる点を簡単に申し上げます。 ぜひ、ご検討いただき改善いただきますようお願いいたします。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (名古屋大学のホームページ) 男女共同参画とは 学生の皆さんへ 男女共同参画室・法学研究科助教授 田村 哲樹 4.名古屋大学がかんがえていること・やっていること 4)ジェンダー関連授業の開講 男女共同参画社会の実現のためには、皆さん一人一人が男女共同参画やジェンダーについての理解を深め、社会をそのような観点から見る能力を身につけることが大事です。大学の授業は、皆さんがそのような能力を身につけるためのお手伝いをすることができます。 名古屋大学でも、各学部や全学教育で、既にジェンダーに関連する多くの授業が行われています。 参画室では、さらに男女共同参画を進めるために、ジェンダーについての新しい授業の開講を検討してきました。その結果、本年度の全学教養科目として「女と男を科学する」(前期・火曜2限)という授業が開講されることになりました。今年度のこの授業は、金井篤子助教授(教育発達科学研究科)、松本伊瑳子教授(国際言語文化研究科)、谷本千雅子助教授(国際言語文化研究科)、および束村博子助教授(生命農学研究科)の4人がリレー方式で担当し、ジェンダーについての入門的説明、生物学とジェンダー、心理学とジェンダーなどについて講義します。「男女共同参画やジェンダーについて詳しく知りたい」と思っている人は、ぜひ受講してください。たくさんの方々の受講をお待ちしております。 なお、この授業のための教科書として、松本伊瑳子・金井篤子編『ジェンダーを科学する――男女共同参画社会実現のために――』ナカニシヤ出版、も刊行されます。この本は、ジェンダーに関心を持つ、名古屋大学の様々な学問分野の教員が、この授業のために各自の専門分野の視点からジェンダーについて論じたものです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (近藤の意見) 「ジェンダーを科学する」の記述のうち特に非常識(異常)と思われる点 ○第1部 ジェンダー論入門、5.5.クィア・ファミリーの可能性、87ページの記述 では、実践においては、どのようなことが可能なのだろうか?ファミリー・ロマンスの解体という目下のもくろみに限っていえば、まずは家族制度の見直しが考えられるであろう。もちろんそこには戸籍や養子縁組、結婚制度の問題も含まれる。例を挙げれば、同性愛者のカップルの結婚を合法化するかどうか、同性愛者のカップルに子どもを養子縁組することを認めるかどうか、等といったことがらが、近い将来、日本でも問題になってくるだろう。同性愛者の築く家族は、父、母、子という神話化された家族形態をパロディー化し、同時に、家族というものがパフォーマティヴであるという事実を突きつけてくるだろう。父、母、子で成り立つ家庭を築くことは、必ずしも人間の使命ではなく、ましてや本能でもない。父、母、子の関係は、子供が生まれるときの遺伝子的結合を示しているにすぎない。 ○第1部 ジェンダー論入門、5.5.クィア・ファミリーの可能性、88ページの記述 子どもを産まないことや結婚しないことで得られる幸福が世の中に存在するということが社会全体として理解されれば、血縁関係重視のファミリー・ロマンスは自然とその効力を失っていくであろう。このようにして、父、母、子という位置関係に限定されない新たなる家族関係が創造されれば、それは、さしずめクィア・ファミリーということになるのだろうか。 ジャンル別一覧
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