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ポカポカ家族&心理のお仕事 働くママにできること

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Jul 6, 2008
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カテゴリ:仕事について
今日は、 『心理検査(テスト)』についてお話してみたいと思います。

一般に、「心理テスト」というと占いまがいのモノやら、誰かが勝手に作ったようなモノやらが横行していて。
本来の“ちゃんとした心理テスト”のイメージを持っていらっしゃる方はあまりいないのかもしれません。

それもその筈で、本当の心理検査というのは、 「日本心理検査協会倫理要綱」によって守られています。
何が定められているかというと、被験者(テストを受けた人)の個人情報はもちろんのこと、
「専門機関以外には販売、見本配布をしない」、「テスト後もテスト用紙を散逸させない」という取り決めがあるため、臨床心理士や専門機関の人間以外の人が触れることはありません。

入手方法は、心理検査専門の業者が販売しており、ネットなどでも紹介がありますが。
業者はきちんと、購入希望者の所属を調べ、大学や病院、行政の専門機関などでない場合、入手は難しく、該当の部署に電話をかけて購入希望者を調べる為、本当に一般の人の入手は不可能に近いです。
また、心理検査の用紙や問題のコピーや複製は本当に厳しく、コピーがしにくいようになっているものも割とあります。

たまに、ブログやHPなどで目にするのですが
「心理検査を受けた(または受ける予定)ので、結果を調べたくてネットで検索したが、見つからなかった」
仰るとおりで、テストの診断基準や判断方法などはネットなどに掲載することは禁じられているからなんですね。
それに加え、心理検査は高価です。
実施キットが必要なものもあるのですが、6万~12万ぐらいかかるものもあります。
心理士も勉強のために、自分用に購入したいと思う人がいますが
高くてなかなか手が出せません


それでは、本当の心理検査とはどんなものなのか、概要やイメージを知っていただけたらと思います。

[心理検査(テスト)の種類]
発達検査,知能検査 …知的能力や脳機能などの検査に用いる
性格検査 …性格傾向、精神疾患の有無、認知などを調べる為に用いられる事が多い
社会性検査,職業適性検査,進路適性検査 …企業や学校などで用いられる事が多い

↑このうち、精神科病院などの医療機関、児童相談所など行政機関などで用いられる可能性が高いのは、発達検査や性格検査などです。職業適性検査や進路適性検査などは心理士が実施、分析することは少ないと思われます。性格検査の東大式TEGなどは、企業で実施している所も多いようですね。

[どうやって心理検査は作られるのか]
まず、“何を調べたいのか”という目的に沿って、理論と照らし合わせる作業が必要です。
心理検査を作るには統計学に長けている事が重要で、この作業がある意味一番難しく大変な作業であるとも言えます。
心理検査の正しさ」を判定する、という過程が必要不可欠なのです。

信頼性」…同じ人に対し、訓練された検査者の誰が、いつ測ってもあまり結果が違わないかどうか
妥当性」…その検査を実施すれば、測ろうとする目的のものを測れるのかどうか
標準化」…多くのサンプルを取り(1000~5000人が望ましい)、標準の信用性を高める

これらの数値を出す作業は、手計算では難しいため、SPSSなど統計ソフトが必要です。統計ソフトも色々と出ていますが、重回帰分析、クラスター分析、主成分分析など理数系じゃないと頭が痛くなるような数値の解析や分析とにらめっこです。大学や大学院で心理学を専攻してぶつかる最初の壁でした。
「心理統計」は、それだけでジャンルがあるぐらい深い領域で、本もたくさんありますので、興味のある方はご覧になると良いと思います。

これだけの作業を経て、世に出てきているのが本来の心理検査です。
世に出てきていても、信頼性や妥当性の数値が低い心理検査はその時の状況によって結果が変わる可能性がありますので、ある程度信頼できる数値があるものじゃないと使いたくないですね。
しっかりした安定性のある検査というのは、その時の気分や状況であまり変化が出ず、その人本来の状態を的確に把握できるものだと言えるかもしれません。

出所のはっきりしない占いと大差ないような心理テストが、テレビや雑誌、ネットなどで配信されています。これはこれで楽しむ人が多いので私は構わないと思うのです。ぽっ
だけれど、医療機関や行政、司法などで使用されている専門の心理検査(テスト)が、
実際に毎日さまざまな目的に応じて使われ
、役立っているという事をお知らせしたいと思い、
本日ご紹介しました。







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Last updated  Jul 6, 2008 06:55:45 PM
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