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カテゴリ:万年筆
先日、貴重なものを頂きました。
休刊となった雑誌「ラピタ 2005年11月号」に付録として付いていた万年筆「ミニ檸檬」です。 丸善が1999年に創業130周年を記念して販売した万年筆「檸檬」も復刻と言う形ですが、名前の通り「ミニ檸檬」の方がサイズが小さく「檸檬」の85%のサイズになっているそうです。 軸の材質も、「檸檬」はアクリルだったようですが、「ミニ檸檬」は金属軸に変更されていますので、違いはサイズだけではありません。 キャップのリング上には「MARUZEN LAPITA Limited」の刻印がありますね。 あくまでオマケですから、14金をペン先を採用した「檸檬」と異なり、ペン先は、ステンレス製ですが、装飾は、凝っています。 材質の違いのみで「檸檬」と同じ装飾なのかもしれません。 綺麗に洗浄して、使える状態にしたのすが、問題発生。 ヨーロッパ規格のカートリッジインクが我が家にはありません。 正確には、万年筆に付属してきたものがあるのですが、そのカートリッジは、あまりにも長さが短いので、後で取れなくなりそうで怖い。 軸が短いので、コンバーターを使うのは無理です。 モンテベルデから出ていた小さいコンバーターが使えたようですが、今は、販売されていないようなので、どうしてもコンバーターを使いたいならヨーロッパ規格のコンバーターのノブ部分を切って短くするしかなさそうです。 話は変わりますが、既に「趣味の文具箱 Vol.13」をお読みの方も多いでしょうね。 私は、発売日を忘れていました。 ブログで、情報が上がり始めて気づき、香港の本屋さんに買いに行く事にしました。 ところが、売ってません。 で、買ったのが、売れ残ってた「趣味の文具箱 Vol.11」。 実は、このVol.11には、前から気になっていた記事があります。 それが、P102~P105の「すてラボ 万年筆インクの粘度とpH測定」です。 114種類のインクのpHと粘度を測定すると言う素敵な実験ですね。 これを見ると古典的ブルーブラックと言われるモンブラン、ペリカン、ラミーのブルーブラックが、pH1.8~1.9と言う強い酸性を示しています。 古典的ブルーブラックが酸性である事は、良く知られているので驚かなかったのですが、驚いたのがコレ。 水性染料系のプラチナのブルーブラックが、pH1.77とビンテージ物を除く、全サンプル中で最も強い酸性を示した事です。 パイロットとセーラーは比較的、色によるpHの差は小さく、中性からpH9.5前後くらいに収まっています。 極端なアルカリ性を示したものは無かったのですが、プラチナのブラックがpH10.04と高いですね。プラチナ、ある意味、尖がってます。 赤など鮮やかな色は、アルカリ性のものが多いのではないかと思っていましたが、そんな事は無く、全体的にインクは酸性よりのものが多いですね。 アルカリ寄りが好きなのは、なぜか、パイロットとセーラーです。 粘度に関しては、モンブランでは、ブルーブラックより、ブラックの方が高く、ペリカン、ラミーも同じ傾向です。 ウォーターマンのブルーブラックの粘度は、平均的な感じで、粘度が低いのは、ペリカンのバイオレットやレッド辺りです。 サンプル中で圧倒的に粘度が高いのは、プラチナのカーボンインクで、ここでもプラチナ尖がってます。 インクフローに関しては、粘度との関係が言われますが、どうも結果からは、相関関係が見えない。 個人的には、インクフローは、表面張力や密度(比重)に左右されるのではないかと思います。 実際、表面張力や密度は、毛細管現象を左右する要素です。 しかし、インクフローを良くする為に界面活性剤を加える行為と相反します。 界面活性剤を加えると、表面張力が弱くなって、毛細管現象が起き難くなるのでは? そのそも、インクフローの良い状態の定義が間違っているのかも。 誰か、詳しい方教えて下さい。 こうやって、インクの科学するのも結構、楽しいですよ。 最近、pHメーターが欲しいんですよね。勿論、インクのpHを測るためです。 粘度計は、めちゃくちゃ高いんで諦めました。 自分なりにpHメーターの条件を挙げると ・(「趣味の文具箱 Vol.11」の結果を参考にすると)測定可能範囲は、最低pH1.00~12.00。 ・精度が高い。 ・(電極が)インクの測定にも耐える事。 ・消耗品である電極は交換できる事。 ・コンパクトでかっこ良い。 ・測定サンプルが少なくても測れそうなタイプ。 ・値段は安いこと。できれば1万5千円以下。 で、条件に合うものは・・・。 そんな都合の良い物ありません。 妥協してみて、ちょっと不恰好だけど、下の機種は良さそうです。 ハンディータイプで、水道水で洗浄OKというのもあります。 純粋(蒸留水)が要らないので便利かもしれません。 しかも、電極の交換も可能です。 使い潰す気なら、こう言う激安品を選ぶのも良いかもしれません。 「趣味の文具箱 Vol.11」以外の戦利品は、便箋2種類。 香港の$10ショップで買ったので、1冊、HK$10(約143円)と安物ですが。 こう言う便箋は、こちらではあまり見かけないので、とりあえず確保しておきました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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