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今回は、昨年末にオークションで落札した万年筆のうちの1本です。
何を落札したかと言うと、 「パーカー 75 スタリーングシルバー」です。 ![]() 「パーカー 75」は、1964年(63年末?)から1993年の実に30年に渡って販売されたモデルで、その種類も豊富ですが、私が入手したものは、軸とキャップがスターリングシルバー製で、シズレ(クロスハッチ グリッド)と呼ばれる格子模様の軸を持つタイプです。 「パーカー 75」の中でも「パーカー 75 スタリーングシルバー」は、唯一、1964年-1993年の全期間に渡って販売されたモデルで、それだけ市場に沢山の数が出ています。 長寿モデルであることから種類も豊富で、これ専門に集めるコレクターもいるほどですが、販売本数が多いせいもあり、比較的入手し易いのも人気の秘密でしょう。 嵌合式のキャップを開けると、グリップ付きの樹脂製の黒い首軸が現れます。 ![]() 首軸のグリップともう1つの秘密兵器がパーカー75の特徴だったりしますが、秘密兵器は後で・・・。 中古品ですので多少のキズはありますが、予想以上に綺麗な状態でした。 ![]() 実は、到着するまで心配だったんです。 「パーカー 75」の本命は別にあったんですが、こちらは、そのオークションより先に終了し、画像も鮮明では無かったんです。 ところが、本命の落札候補者が、かなり本気のようで、しかも「パーカー 75」ばかり集めている方と判明。 勝負すると怪我をすると思い、終了までに最低限の質問しかできませんでしたが、こちらに乗り換えました。 お陰で一切競り合い無しで7,100円で落札できましたよ。 キャップには、矢羽のデザインのクリップが付いています。 ![]() クリップの羽の枚数は8枚で、クリップが軸側に取り付けられているので、この特徴から1966年-71年頃の製造と推測できますね。 キャップには、「PARKER」の他、「STERLING SILVER」、「MADE IN U.S.A.」と刻印があります。 ![]() この刻印は、1964-73年頃の製造品の特徴です。 天冠は、「フラットトップ」と呼ばれる平らな形状。軸のお尻も同様に平らです。 この「フラットトップ」は、1964-70年頃の初期の製造品で、この特徴があれば、初期型と言うことでオークションでは一気に高値になります。 ![]() 逆に言えば、フラットトップ以外の「パーカー 75 スタリーングシルバー」なら比較的安値で手に入ります。 前にも書きましたが、首軸にグリップがありますが、このグリップは、クセのあるペンの持ち方をする人にとっては、厄介な機能。 ![]() そこで秘密兵器が搭載されています。 首軸の先端に目盛りが見えますが、ペン先を回転させて自分にあった角度に調節できる仕組みになっているのです。 目盛りのデザインは、時代によって変化してゆき、後期モデルでは目盛りは無くなります。 これは、1964-71年頃に製造されたタイプになります。 元々は、ペン先を回すための専用工具も付属して販売されていたのですが、中古で探すと欠品の場合が多いです。 ペン先は、14金で、「PARKER」、「14K」、「U.S.A.」と刻印があります。 ![]() ペン先の刻印、時代によって変化しますが、これは1964-73年頃の刻印のようです。 ペン芯は、外側に溝のないフラットフィーダー。 ![]() 「XF」と刻印されていますが、ペン先はXF(極細)です。 初期のものは、2桁の数字でペン先の種類を表示していましたが、1970年頃からアルファベット表記に変わったようです。 ペン先を横から見ると、こんな感じです。 ![]() ペン芯が薄いせいもあり、全体的に薄く感じますね。 両用式で、何やら重厚な中押し式のコンバーターが付属していましたが、このコンバーターは、保管して置いて、現行のコンバーターを使うことにします。 ![]() ちなみに首軸の螺子部分が樹脂製になっていますが、貴重な最初期型は金属製です。 最初期型は、フラットトップの中でも、別格の高値で取引されていますよ。 推測では、この万年筆は、どうも1970年あたりの製造品のようですね。 つまり、40年くらい昔のものと言うことになります。 最後に、いつもの如く、汚い字で書いてみました。 使用した紙は、ブロックロディア。5mm方眼が入っています。 インクは、パイロットのブラック。 比較は、 ・パーカー バキュマチック たぶんXF(極細) ・パーカー デュオフォールド インターナショナル XF(極細) ・パーカー フロンティア F(細字) です。 ![]() 金属軸なので独特の重量感と言うかバランスですね。 実際の重量は、20gちょっとで、インクとコンバーターを入れても25gにも見たず、それ程、重いわけではありません。 XF(極細)なので、筆記線はかなり細いです。 ペン先は、柔らかくはないですが、全く、撓らないわけではありません。 少し撓るのでガチガチではなく、撓り過ぎず、コシがあるので、確りとした筆記が出来る印象。 インクフローは適度で、素直にインクが出るので扱いやすい万年筆ですね。 中古で使い込まれているせいもあるでしょうが、文字が書き易いですよ。 「パーカー 75」シリーズは、ヴィンテージと呼べるほど古くないものが多いですが、価格も手頃なので入門用としては、手を出しやすいモデルではないかと思います。 ブームで、昔と比べると相場が高騰したそうですが、それでもオークションを利用すれば、5,000円未満での落札も可能です。 パーカー75についての日本語の資料としては「趣味の文具箱 Vol.12」がシズレについて上手くまとめていると思います。 より詳しく知りたい場合は、英語サイトですが「Parker75.com」が情報量も豊富で参考になりますね。 [万年筆]カテゴリの最新記事
わたし中学三年生から使っていた
パーカーの万年筆があったのですが 実は現物を紛失しまして「どんなだったか」 忘れてしまったんです。 多分、格子模様だったので「75」かなあ? と思いつつも実家に帰るたびに探しているのですが なかなか見つかりません。 (2010年01月23日 06時55分26秒)
今日本で人気があるのは、モンブランやペリカンですけど、
以前は、パーカーも3種の神器とまで言われてましたね。 残りはオメガの時計にロンソンのライターですね。 ガッシリとしたスタンダートなデザインは、 今見ても、風格十分です。 スタシルは使い込んでいくと、 すごく良い感じになるんですよね。 (2010年01月23日 12時24分42秒)
レムさん
最近のパーカー、今1つ元気がないですね。 ペリカンなどは、伝統的で普遍的な形の物で成功してますが、パーカーの場合はちょっと。 現行では、デュオフォールドと言う事になるのでしょうが、幾らなんでも高いですからね。 でも、昔のパーカーは良いです。(2010年01月23日 15時23分57秒)
わたしも、初めての銀軸はパーカーでした。
1万以下で落とせたのが、これだけだったからです。 いまでも、たくさん出回っているようなので、 ときどきどきどきしてます。 いろんな種類があると知ってからは余計にそうですね。 我慢してますけど。 (2010年01月23日 16時00分46秒)
白髪猫さん
パーカー 75は、銀軸では破格だと思います。 それだけ、モンブランなどと比較すると人気が無いと言うことでしょうが、寂しい気もしますし、人気が出て相場が高騰するのも嫌なので複雑です。(2010年01月23日 16時31分56秒)
私も75が大好きでオクではいつもチェックしているのですが、スターリングシルバー・フラットトップ・腐っていない首軸の金属リング、ゼロの刻印なんて上物はいつもあっさり振り切られてしまうのでうらやましい限りです。
当方最終品に近い金のリング+樹脂のを所有していますが、価値は低くともインク吸入時にもあまり神経質にならなくて良いかと自分を慰めています。 しかし、75は中古品というのもあるんでしょうが、pelikan_1931様のブログでも大変書き味の良いペンだとの事ですね。当方所有のはMニブですが、撓らない割にはスラスラと書ける書き心地に大満足しています。(2010年01月23日 22時27分27秒)
25年(?)くらい前に購入した「75スターリング」を(時々)愛用してます。「シズレ」の名が冠される以前のもので、「Made in France」モノです。
昨年の秋頃だったか、何故かキャップを無くしてしまい(未だに出て来ず)、余っていたモンブランのスターリングシルバー(クラシック)のキャップをはめてるんです。(2010年01月23日 22時42分40秒)
萬年筆歴の浅い私でもパーカー75は知っていた位メジャーな萬年筆ですよね!
シズレ模様のスターリングシルバー軸も、数多のフォロワーを生み出しましたね。 良い萬年筆を買われました!(2010年01月23日 22時46分28秒)
ardbeg32さん
仰る通り、パーカー 75は、書きやすいですね。 同様に、更に古い時代のバキュマチックも凄く買い易いように感じました。 中古品なので、多少なりとも使い込まれているという点を割り引いても、書きやすいように思いますが、デッドストックでも入手しない限り、真相解明は難しいかもしれませんね。(2010年01月23日 23時31分09秒)
scorpion 2さん
キャップのお話、拝見したような記憶があります。 しかし、モンブランのキャップが上手く合うものなんですね。 キャップは残念ですが、こういう組み合わせも面白いかもしれません。(2010年01月23日 23時36分16秒)
マジェスティさん
有難う御座います。 パーカーは名作が多いんですが、最近は元気がないので残念です。 近いうちに、もう1本、パーカーの名作が登場する予定です。(と言うか、します。)(2010年01月23日 23時40分41秒)
こんにちは。オークションはまだ一度も利用した事がないので、詳しいことは分かりませんが、マニアの間では激しい競い合いがあるようですね。出品者にとっては嬉しいことではありますが・・・
個人的には、広告写真左側のパーカー75の「うるし茶」が好みです。Made in USAだから、本当のうるしを使っているわけはないでしょうが・・・。Made in Japanなら、うるし加工のものがあっても良さそうですね。 (2010年01月23日 23時49分16秒)
ぽんすけ.さん
オークションでは、人気商品は競り合いが激しくなるのですが、それでも市価より安く手に入るので便利です。 最低限の冷静さは必要ですが。 海外メーカーでも漆塗りや蒔絵のものを出すのですが、仰るとおり、多分、これは工業用の漆を使ったものでしょう。 一応、漆は、漆なので本物でしょうが・・・。 中には日本の職人さんが手がけたようなものもありますが。(2010年01月24日 00時22分06秒)
お晩です。
初期のものですね。 私のは、その後のものです。 天冠と尻軸にはへこみがあります。 首軸の金属リングに目盛りはありますが、0は記されていません。 米製。ペン先などは同じ仕様です。 75は、シズレだけでも随分とあるようで、シズレだけを 集めてらっしゃる方もいらっしゃるようですね。 クリップが9金で、他の金属パーツはすべてスターリングシルバーの ものも存在するとか。 それほど、このペンが魅力あるものだった証ですね。 これが、ソネットになっちゃうと、なぜか、らしさがないんですよね、 残念ながら。 では、ごめんなさい。 (2010年01月25日 19時24分37秒)
田舎もんさん
こう言う息の長いモデルは、希少な個体が存在するので、はまると大変です。 パーカー75の伝統を引き継ぐのは、ソネットでしょうが、仰る通りパーカー75と比較すると魅力に欠けますね。 どうも、パーカーは、伝統的なスタイルを継承すると言うより、時代にあったものを作るのが得意のメーカーで、最近も同じ思想で開発しているのでしょうが、空回りしているように思います。(2010年01月25日 20時30分36秒)
僕は銀軸も好物なんで、欲しい萬年筆の1本なんですけど、なかなか食指が動かないんです。やっぱり、集めてらっしゃる方がベットされてそうな時は遠慮しちゃいますね。
煙草ケースのデザインを模したという、この格子縞の謂れも良いですよね。(2010年01月27日 12時46分54秒)
シューちゃんさん
銀軸には、あまり興味は無かったんですが、こうして手に入れてみると銀軸も良いですね。 75は、オークションでも手頃なので入門用に良いかもしれません。(2010年01月27日 17時35分12秒)
レッドのコッカー様が75シズレを落札されたのに刺激されて、私も入手してしまいましたw
というか、写真ではかなり状態の悪そうな物に冗談でビットしたらそのまま落札できてしまったと。 正直落札確定した時はやっちまった!と後悔したのですが、届いてメンテしたら全然問題ない超美品だったので災い転じて福となす、でした。しかもレッドのコッカー様と同じフラットトップだったので滅茶苦茶お買い得でした。 この記事がなければ正直出会えたと思えないブツだったので大感謝です。 出品物によくある首の金属リングの錆は、意外と根が深いわけではないみたいですね。私のはちょっと金属磨きで擦ったら一発で綺麗になりました。 材質的にアルミっぽいですから、茶色い錆のような物はインクの変質したものかもしれませんね。(2010年02月01日 01時54分37秒)
ardbeg32さん
おめでとう御座います。 私の記事がお仲間を生んじゃいましたね。 人気モデルと違って、状態が不明瞭なものは敬遠されがちなのでチャンスがあります。 しかし、上手くチャンスを掴まれました。 その幸運、次のオークションに生かしてください。 パーカー75に限らず、錆びや汚れに見えるものは悩みますよね。 しかし、一見微妙なものにほど、福があったりしますから、多少の冒険もオークションの醍醐味です。 勿論、鬼も出ますが・・・。(2010年02月01日 03時52分26秒)
パーカー75(スターリングシルバー)についてご質問してもよろしいでしょうか?
未使用のパーカー75をオークションで購入したのですが、キャップを開け閉めする度に「ゴリゴリ」という感覚があり、ペン先を回転させるときの目安になるためのメモリが刻まれているリングに傷がついていくようなのです。これはパーカー75をご使用になっていらっしゃる方、皆様も同様なのでしょうか? キャップの開閉をスムーズにしようとしてキャップの中に少量のシリコンスプレーを吹きかけました。これが良くなかったのでしょうか? (2011年12月20日 20時53分16秒) │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
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