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テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:劇場鑑賞
23日、新宿ミラノ3にて「GOAL!2」を鑑賞した。
客入りは、土曜日の昼の回、6~7割程の盛況ぶりで小学生男子から20代の若者を中心とした客層。 この劇場の客席は変わった配置がしてあり、行った事がある方は御存知かと思われるが、客席が画面に対してV字型になっていて画面に平行に座れない。座った体が若干外側に向いているので頭だけ前を向いている形になる、なんとも居心地の悪い劇場だ。 映画の話 GOAL!2 STEP2 ヨーロッパ・チャンピオンへの挑戦 スタンダード・エディション ニューカッスル・ユナイテッドの人気選手となったサンティアゴ。ロズとの結婚式の準備も着々と進んでいたサンティアゴに、レアル・マドリードへの移籍の話が舞い込む。反対するロズを説得し、マドリードに移り住み、ベッカムやロナウドらチームメイトに迎えられた。しかし、豪邸のような家を買い、高級車を乗り回す彼を、ロズは複雑な気持ちで見つめていた。ある日、サンティアゴの前に弟だと名乗る子供が現れた。 映画の感想 GOAL!2 STEP2 ヨーロッパ・チャンピオンへの挑戦 プレミアム・エディション 未見だった「GOAL!」を急遽前日にDVDで鑑賞して「GOAL!2」に望んだ。 まず監督が一作目のダニー・キャノンから、本作は『蝋人形の館』のジャウム・コレット=セラに変わったせいか作品の質感が随分と違う。キャノンはどちらかと言うとリドリー・スコット似の映像美と人物を掘り下げて描いていたのに対して、本作のコレット=セラはドキュメント調の映像で人物の掘り下げが浅い。 そして何よりも主役のサンティのキャラが前作では、家族思いで、極貧から這い上がってプロの選手になってゆく姿に共感をしたのだが、本作では当たり前かもしれないけど、オープニングからセレブで豪邸に住み、車はイギリスではBMWに乗り、スペインではランボルギーニを乗りまわし、自分本位で家族や婚約者に対して前作に比べると冷たい。だいたい、前作では亡くなった父の葬儀にも参加出来なかったサンティだっただけに、本作で父の墓参りにでも行くかな?と思って見ていたのだがそれも無い、冷たいサンティ。エージェントのグレンも途中で解雇してしまうし、初心を忘れてしまったサンティが悲しい。 その代わりと言っては何だが、今回は、前作で語られていた逃げられた母とサンティと種違いの弟が出てくるけど、こじ付けっぽくってイマイチ共感出来ない。(母を演じたエリザベス・ペーニャって「ニューヨーク東8番街の奇跡」の可愛い妊婦さんだったんですね、太ってしまい気づきませんでした。」 それからサッカーのシーンはリアルなのだけれどドラマがつまらない。サンティが夜な夜な繰り出す退廃的なクラブのシーンなんか要らないからストイックにトレーニングをするシーンでも入れてくれれば共感出来るけど、サンティは家に帰ってもテレビゲームをしていたりでくだらないシーンばかりが印象に残り、前作で見せた家族愛が本作から感じられないのが残念に思った。 私はサッカーについては素人同然だが前作は感動したし十分楽しめた、しかし本作は全然駄目だった。二人の監督の力量の違いをまじまじと感じた。 映画「GOAL!2」の関連商品はコチラをクリック。 上映後の話 映画が終わりロビーに出るとガラス扉の外に行列が見える。現在、ミラノ3は朝と昼の2回を「GOAL!2」を上映していて、夕方と夜は『大日本人』を上映していて、その『大日本人』の行列が4Fから1Fのチケット売り場前まで伸びている。新宿ではここだけの上映らしい、恐るべし松本人志。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.07.07 13:28:02
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