|
テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:マスコミ試写
その男ヴァン・ダム スペシャル・エディション / ジャン=クロード・ヴァン・ダム 映画の話 かつての輝きを失ったアクション・スター、ヴァン・ダム(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)。ギャラは下がり親権争いでも窮地に立たされ、疲れたヴァン・ダムは故郷ベルギーに戻ってくる。ところが、偶然立ち寄った郵便局に強盗犯がいたことから、警察や市民はヴァン・ダムを犯人だと思い込んでしまい……。 映画の感想 一連のヴァン・ダム作品とはジャンルは違うものの、近年のヴァン・ダム作品では最高の出来である。映画はヴァン・ダム自身が、ヴァン・ダムを演じる自虐的作品であるが作品のクオリティは非常に高い。 以下ネタばれあり まずオープニングからやる気を感じる。「人質奪還」と言うシチュエーションをワンカットで撮る無謀な劇中劇で幕を開ける。多数の敵を相手にヴァン・ダム・アクションが炸裂するシーンであるが、アジア人監督から「NG」が出て撮り直しにヴァン・ダムが「勘弁してくれよ」と泣き付く始末である。 このアジア人監督は、ヴァン・ダムが一時期、力を入れていたアジア人監督のジョン・ウー、ツイ・ハーク、リンゴ・ラムのパロディであろう。「ハード・ターゲット」でタッグを組んだジョン・ウーに踏み台にされた形のヴァン・ダムだけに悲哀に満ちたシーンである。 映画は銀行強盗を描いた秀作「狼たちの午後」(75年)をベースにしているのは明らかだ。強盗犯に翻弄される警察に対して、ヴァン・ダムの地元ベルギーが舞台だけに野次馬はヴァン・ダムに声援を送り出す。そして犯人の中には「狼たちの午後」でジョン・カザールが演じた犯人と同じ髪型をした男までいる。 映画の後半には突然ヴァン・ダムの独白が始まる。自分の信じた武道の世界とはまるっきり正反対のハリウッドの体制を嘆き始め、思わず男泣きまでしてしまうヴァン・ダムが良い、私も長年ヴァン・ダム作品を見続けてきたので一緒に目頭を熱くしてしまった。 映画の着地点も現実を見つめた世知辛いもので良い、ベルギーのシーンでは全てフランス語の台詞であり、作品のジャンルもヴァン・ダム゜にとって未知数のジャンルに足を踏み入れ、自己の過去を振り返り作品に変換させたヴァン・ダムの懐の深さを感じるもので感心した、ヴァン・ダム・ファン必見の作品である。 映画「その男ヴァン・ダム」の関連商品はこちら 映画スタンプ『ジャン=クロード・ヴァン・ダム』海外切手/レア物◆ 送料・代引手数料が無料!ジャン=クロード・ヴァン・ダム DVDコレクション 【一生涯保証付・一点もの】[直筆サイン] (映画 ハード・ターゲット 等) ジャン=クロード・ヴァン・ダム 狼たちの午後(期間限定)(DVD) ◆20%OFF! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[マスコミ試写] カテゴリの最新記事
|
|