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テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:試写会
試写会場は9割くらいの客入りだ。
【23%OFF!】ノーボーイズ、ノークライ(DVD) 映画の話 密輸組織の頭・ボギョンに可愛がられ、麻薬の密輸と知らずに運び屋をしていたヒョング。ボギョンに命じられ日本でヒョングの面倒をみる徹。荷物の取扱ミスをしたふたりは、組織から追われる身となる。 映画の感想 日本と韓国のコラボ作品と言うことでチョッと不思議な作品であるが、韓国色の方が強く出ているようだ。映画は韓国からボートで密輸品を運搬する韓国人青年の運び屋と、その荷物を受け取る日本人青年の奇妙な友情を描いた作品で、物語前半は韓国青年・ヒョングを演じるハ・ジョンウ寄りの物語で、中盤は日本人背年・亨寄りの物語で、後半は犯罪組織に追い詰められた二人が手を取り合い困難を打開しようと模索する姿が描かれる。 以下ネタばれ注意 私は普段韓国映画を見ないので判らないが、非常にドライなタッチで主役の二人の比重は完全にハ・ジョンウに重く置かれている。日本映画でスター俳優の妻夫木聡も物語冒頭は歯車的な役回りで「大丈夫か?」と感じて見てゆくと段々いつもの妻夫木らしい演技になってくるが、それでも妻夫木カラーの60%位しか出ていない感じであるが、妻夫木は台詞も韓国語を器用にこなしている。妻夫木の妹役には「フラガール」の徳永えりが演じているのだが、彼女は映画によって本当にカラーを変えて登場するので驚いてしまう。本作では3人の子持ちの母親で売春をして生計を立てている衝撃的の役である。彼女の出演シーンは「これって徳永えりなのか?」と勘ぐりながら見てしまった。それにしても彼女は北野武監督「アキレスと亀」の中で主人公の娘役で売春をしていたし、清純なイメージがドンドン崩れていっている。それから亨の元カノ役に貫地谷しほりがメガネっ娘で少しだけ出演している。 映画は組織からの任務を亨とヒョングが裏切り、未来の明るい生活を夢見て金のための計画を実行し始めてお互いの運命の歯車が狂い始める。国籍も境遇も違う二人の青年は一つの目的に向かい手を取り合うわけになるのだが、中々二人は微妙に距離があるが二人の距離がピタリと合う瞬間がある。それは団地で行われるカラオケ大会に飛び入り参加した亨が歌う「アジアの純真/PUFFY」に、更にヒョングが飛び入りして、二人の歌声がリンクする瞬間が本作のピークの様に感じた。それにしても妻夫木の歌声を聴いたのは初めてであるが上手い。丁度「アジアの純真」のコンポーザーの奥田民生の歌声に似た歌声である。 映画は紆余曲折を経てエンディングを迎える訳だが、割と現実的であった物語が突如ファンタジー風の味付けになり、アッサリと幕を閉じてしまうのはどうなんだろう?もう一歩踏みこめる余地を残した幕切れに若干の物足りなさを感じた。本作は韓国映画好きな方と妻夫木ファンの方にお勧めの作品だ。 映画「ノーボーイズ、ノークライ」関連商品 Deadly Lovely/iLL[CD] チェイサー ディレクターズ・エディション(初回仕様)(DVD) ◆20%OFF! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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