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テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:劇場2010
平日の昼間、客入りは悪く107席のチネ1には20名ほどの観客で客年齢が非常に高い。
新品DVD ウルフマン ブルーレイ&DVDセット 映画の話 19世紀末、兄の行方不明の知らせを受けて帰郷した人気俳優のローレンス(ベニチオ・デル・トロ)は、到着早々無残に切り裂かれた兄の遺体と対面する。犯人の捜索中にウルフマンに襲われた彼は自らもウルフマンに変身し、満月の夜になると殺人を犯すようになってしまう。そんなローレンスを父ジョン(アンソニー・ホプキンス)はわざと凶行に走らせ、警察へ引き渡すが……。 映画の感想 私の好きな「ロケッティア」の監督ジョー・ジョンストン作品という事で期待して見たが、実に真面目な作品でオリジナル(こっちは未見)の呪縛に囚われてしまったのか、面白味に欠ける作品に仕上がってしまった。 映画の時代設定も1891年と言うことで、物語と共に古風な仕上がりになってしまった事は否めない。物語はホラードラマの古典と言うべき展開で先の展開はほぼ読めてしまうのも難点であろう。以外なのはアンソニー・ホプキンスとベネチオ・デル・トロが親子と言う事だ。イギリス出身のホプキンスとプエルトリコ出身のデル・トロでは「人種が違う」と突っ込みたかったが、映画はちゃんとその辺を心得ていて母親がラテン系の方と言う設定でフォローしていました。 以下ネタばれ注意 まぁ、物語は判りきった事なので注目すべき点は「狼男アメリカン」以来のリック・ベイカーの狼男メイクである。CGで何でも描ける時代にベイカーは、あえて昔ながらのアナログメイクを駆使して本作の狼男を作り出したらしい。狼男への変身シーンは基本的に「狼男アメリカン」と似ていて、手の指が変な角度に曲がり、足の甲が縦に伸びる、眼球が狼っぽく変化する。今回のポイントは「狼男アメリカン」では顔が狼の様に鼻から前に突き出たパターンであったが、本作はオリジナル版を作ったユニバーサル作品だけに、顔は人間型の丸顔に対して毛むくじゃらになるパターンである。本作には狼男以外にも狼男のルーツとなる奇怪な少年の薄気味悪いメイクも見所である。 本作で最大の見せ場は警察に捕まった主人公が拷問の末、大勢の観衆の前での変身シーンは素晴らしい。通常、アナログメイクは暗がりや早いカット割りでメイクの粗を誤魔化してしまうが、本作は明るい室内で長いカット割りでじっくりと変身シーンを見せてくれる、この辺はリック・ベイカーの自信の表れであろう。続く、変身後の主人公がロンドンの街で大暴れは「ジュラシックパーク3」を監督したジョンストンだけに観客の見たい映像の連続に大満足である。 本作の狼男のポイントは走るシーンにある。走り出しは2足で走り出すが、スピードが出てくると4足走行に変わる所が本作のポイントであろう。そして、身のこなしは過去の作品では考えられない位にスピーディーになっているのもポイントだ。 本作は変身人間物ならではの主人公の苦悩や、主人公の兄の婚約者との恋愛エピソードや、主人公を追う刑事の活躍などを描きながら、最終的には狼男の原点と言うべき父と主人公の一騎打ちが見せ場だ。私も流石にそんな展開は予測していなかっただけにホプキンスVSデル・トロのウルフマン対決はエキサイトしてしまった。本作のメイクはちゃんと演じている俳優の顔から作り出した狼男メイクが秀逸であり、デル・トロ版も良いが、ホプキンス版は更に良い。更に多くの変身人間物での不満点は、変身シーンは丁寧に描かれるが人間に戻るシーンは割愛される事が多いが、本作は短いながら人間に戻るシーンが描かれているのに好感を持った。 近年、ユニバーサル映画は「ヴァン・ヘルシング」の中でも狼男をフィーチャーしていたが、今回新たにユニバーサル映画の看板作品として打ち出した訳だが、これだけ様々なホラー作品が公開されている中では古風過ぎる存在であり、“狼男”と言う枠から抜けきれないのが残念であった。 映画「ウルフマン」関連商品 【送料無料選択可!】オリジナル・サウンドトラック『ウルフマン』 / サントラ (音楽: ダニー・エルフマン) ウルフマン 【2010年1月発売予定】メズイッツ ウルフマン【メズコ】 新生『ウルフマン』7インチ登場!!ウルフマン7インチ アクションフィギュア The Wolfman - 7 Inch Action Figure: The Wolfman ウルフマン 7インチ アクションフィギュア/ウルフマン 【予約商品】【本州送料\390!!】ザ・ウルフマン/ ウルフマン 9インチ スタイライズド アクションフィギュア お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.10.20 00:26:42
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