000000
ホーム \| 日記 \| プロフィール	【フォローする】【ログイン】

中学受験算数教室インテグラル・教室日記～生徒とあゆむ合格365Days

全61件 (61件中 1-50件目)

1 2 >

お知らせ

より多くの方に読んで頂く為に、別ブログに続きを書きました。しばらくはこちらで記事を書いていきます。今後もよろしくお願いします。

2012.08.07

コメント(0)
夏の算数基礎固め（３）

夏休み、算数をどのように伸ばしていくかについての続きです。四谷大塚の合不合判定テストや、日能研の中学入試センター模試で偏差値５０～５５くらいで伸び悩んでいるレベルの子はどのように対策するか。サピックスのテストは偏差値が低く出るので、４５～５０くらいに相当します。私が「応用のカベ」と呼んでいる、ちょっと難しい定番的な問題で正解を出すのに苦労しているレベル、とも言えます。受験者層的に一番のボリュームゾーンにあたるので、ここから一歩抜きん出るのは容易ではありません。この状況であれば、「現状」と「目標」に対する細かい細かい分析が必要になります。まずは現状に対する分析。・基礎的な問題で取りこぼしはないか・つるかめ算、消去算など「応用問題を解くために必要な基礎的解法」はきちんと身についているか・計算ミス、問題文の読み間違いなどによる失点はどのくらいか・比較的得意な分野、よく間違える不得意分野は何か・解くスピードは遅くないか、応用問題にしっかり時間をかけられているかそれらを踏まえたうえで、目標である志望校の問題分析をします。・どの分野がどのくらい出題されるか・それぞれの難易度はどのくらいか・定番問題と、定番でない目新しい問題の比率・他科目の状況をにらみつつ、算数でどのくらいの得点を目指すか志望校については秋以降変更されることはあるので、夏の段階ではそこまで意識しませんが、参考にはします。私の指導は、これらを聞き取ったり、解かせてみたり、過去問を見たりして把握しながら進めていきます。要するに、「その子」の解答能力を上げるためのツボを押さえて、最小限の時間で最大限の効果を出す工夫をするのです。各塾別の対策についてはまた次回に。算数で合格する・勝どき月島の中学受験塾・算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2012.08.06

コメント(0)
夏の算数基礎固め（２）

６年生の夏、算数についてどのような勉強をしていくのがいいかという話題です。ずっと以前のブログで書いた内容ですが、算数に限らず他の科目においてもいえる「３つのカベ」の存在を意識するところから始まります。先にこの項目をお読みください。基礎のカベでつまずいているようであれば、夏に取り組むことは定番問題の習得です。「解法パターンの暗記」と言ってしまうと聞こえは悪いですが、九九のように暗記と思わないくらいのレベルにまで高めていきましょう。具体的には分野別に定番問題がある程度網羅された問題集を１冊、徹底的に仕上げることをお勧めします。日能研や四谷大塚の模試で偏差値４０～５０レベルならば「四科のまとめ・算数」がベストと思います。黒い四角の問題は後回しでもいいです。成績がそれ以下であれば日能研ブックスの「ベストチェック・算数」が無理なく進められる教材です。早稲田アカデミーの塾生は「バックアップテキスト」という教材が配布され、これを仕上げれば偏差値５８レベルまで到達可能です。しかし、四科のまとめのような例題がなく、少しレベルの高い問題が中心なので、算数が低迷している子は使い方に注意が必要です。偏差値５０前後で伸び悩んでいる場合は非常にお勧めです。これだけでも市販してくれたらいいのに･･･と、よく思います。サピックス生は、網羅系の問題集をこの時期に指示されることはないので、サピのテストで偏差値４０を切るような場合は四科のまとめを始めましょう。日能研生は、クラスによってはベストチェックをやるように指示されますが、これでは易しすぎるレベルの場合は「強化ツール」の「基礎と共通」を完璧に仕上げましょう。ただ、分野別にきちんと整理されていないので本当は四科のまとめの方がお勧めです。それぞれの教材に長所も短所もあります。算数にかけられる時間や、目標によってそれ以外の教材を勧める場合もあります。細かいことを言えばキリがないです。本当にお困りのようであればお問い合わせください。勝どき月島の中学受験塾・算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2012.08.05

コメント(0)
夏の算数基礎固め（１）

この時期、中学受験をする６年生はどの子も夏期講習で忙しい日々を送っているでしょう。目標を立てて成績アップのために努力することはもちろんですが、課題の量が多すぎたり、あれこれ手を出すことにより計画倒れするケースをよく聞きます（そして秋からうちにお問い合わせが来るのですが）。長い夏休み、時間はたくさんあるように感じるのですが、大手塾に通っている場合は塾の授業時間だけでも相当な量ですし、授業の定着として日々の復習にあてる時間も必要ですから、なかなか弱点補強の課題を進める時間は取れません。しかし、塾側から出された宿題に追われているうちは、根本的な改善に至らないということは断言します。担当と話し合いをして個別に課題を設定したもらった場合は別ですが、クラス全体に対して出される課題は、個々のお子さんにとってピントがずれている場合が多いのです。そんな中で、夏にしっかりと基礎学力を充実させるために、気をつけるべきことは２つです。１．優先的に取り組み、克服しようとする科目を２つまでにしぼる２．夏のうちに、これだけは必ず仕上げるという教材を決めておく夏休み前のテストで思わしくない結果だった子に多くあるパターンとして、「夏はとにかく頑張る」という、気合は入っているのですが非常に漠然とした状態、というのがあります。こういう子は気合の入ったあまり、指示された課題の重要度や優先順位を判断せずに片っ端からこなそうとします。この方法だと、時間ばかりかかって得るものが少ない勉強になります。そうなる前に、その気合の５％でもいいので、何をどういう風に進めていくかを考えることに時間を使っていきたいところです。算数で合格する・勝どき月島の中学受験塾・算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2012.08.04

コメント(0)
その後のサピックス（２）

最近のサピックスについて、続きです。小規模教室の増設が相次いだこともあり、一時期は６年生の塾生数が毎年4～500名ペースで増加した時期もありましたが、ここ２年くらいは５０００名弱で安定してきているようです（６年生が見せてくれるテストの受験者数を参考に書いています)。教室や塾生を増やしたところで学力上位層だけが増えるわけではないので、それに伴いサピックスの指導にも少しずつですが、変化が起きているようです。このあたりが昨日書いたもうひとつの大きな変化、「学力中下位層に対する対応の変化」です。少なくとも１０年前のサピックスは学力上位層だけを対象にした塾で、御三家レベルかそれに準ずるレベルを狙わないのならサピックスに通う意味はない、というくらいでした。塾側からも「学年+１時間の家庭学習をしてください」「渡した教材は全てこなし、さらに○○の問題集も」など、本当にそれをこなせる力がある子ならどこでも合格するのでは、という激しい指導方針でした。これはクラスのレベルにかかわらず言われていて、この方針について来れないのならサピックスに来なくていい、という姿勢がありました。α１レベルでは状況はあまり変わらないようですが、中下位層に対しては「この教材だけはやってください｣「難しいようなら星ひとつの問題だけでも」など、ソフトな対応をされるようになりました。その中でも顕著な例が「算数テキストのレベル分け」です。６年生の算数テキスト（冊子状）が、今までと変わらないもの（６１０テキスト）と、「６１１」で始まる基本問題を多く載せているものとに分かれるようになりました。以前はデイリーチェック（授業前の小テスト)くらいしかレベル分け教材を使っていませんでしたが、さすがにそれでは授業運営が厳しくなったようです。しかし、あくまでも上位クラス対象に作られた教材をベースにしているので、易しいテキストとはいえ中途半端に難しく、本当に算数で困っている子にとっては効果が薄い教材です。それならば、５年生までの内容をきちんと復習した方が、学習効果は上がります。そのあたりは以前も書いた通りです。そういう、算数が泥沼にはまってしまっている子に対する指導のことを、次回は書くつもりです。勝どきの中学受験塾・算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2012.08.03

コメント(0)
その後のサピックス（１）

ずいぶん前に、しばらくはサピックスの一人勝ちが続くだろうという内容のことを書きました。５～６年前までは難関校の合格実績を日能研と二分していた状況でしたが、その後、年々サピックスの占有率が上がってきています。学校によりますが、サピックスからの合格者が「募集定員」の７割、８割というところも出てきています。すると、以前であれば日能研かサピックスかを迷っていた受験生が、あまり迷うことなくサピックスに入塾することになり、そういう子が難関校に合格すればますます一人勝ちの様相を強めていくことになります。大手予備校の傘下になったこともあり、ここ数年で急速に塾生を増やしています。サピックスは他のどの塾よりも早いカリキュラムで進んでいくので、仮に途中でついていけなくなったとしてもサピックスから他塾に転塾することは可能です。とはいえ、サピックスも転塾をされては困るのでそれなりの手を打っています。大きな点では２つあり、ひとつは「小規模校舎の増設」です。従来サピックスは「大規模校舎に生徒を集めて競わせる」スタイルが中心で、６年生であれば１８～２４クラスの中でテストごとにクラス替えをしていくのが売りの一つでしたが、３～５クラス程度の小規模校舎も設置されるようになりました。小規模校舎は「通塾時間がかからない」という点に加えて「先生との距離が近い」「（サピックスのカリキュラムを受けながら）クラスが安定して精神的に落ち着く」などのメリットがあるようです。そういった小規模校舎には、昔のサピックスからは考えられないほど丁寧に学習面、進路指導面でフォローをする先生もいらっしゃるようです。反面、昔のサピックスや大規模校舎的な対応から切り替えられずに「こんな問題もできない奴は･･･（以下略)」などと発言する方も、実際にいるようです。誹謗中傷のつもりで書いているわけではありません。うちに転塾した（４科目全て切り替えた)子が実際に言われて傷ついていたので、これ以上そういうことはあってほしくないという願いを込めて書いています。その子はメンタル面で非常にデリケートな子でしたが、国語担当が得意とするメンタルサポートの成果もあって、今春第１志望校に見事に合格しました。サピックスの、もうひとつの大きな変化についてはまた次回に。算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2012.08.02

コメント(0)
今年の夏期講習

先日私が塾を開いていることを知っている方から、「今の時期、夏期講習とかですごくお忙しいのではないですか？」と声をかけられました。半分当たっていて、半分外れていたので「まあ、それなりに。」と答えました。うちの塾は大手塾との併用のお子さんが多いので、この時期は偏った時間帯で忙しいのです。6年生の夏期講習は、各塾で時間帯がまちまちです。・サピックスが13時くらい～20時くらい・日能研は朝７時半くらい～13時半くらい（昨夏から節電対策として）・四谷大塚、早稲田アカデミーは９時くらい～17時くらい・市進学院は８時半くらい～15時くらい・栄光ゼミナールはかなり変則的（単科講座がたくさんあるイメージです)などなどで、通う校舎やクラスによっても微妙に違ったりします。そうするとうちの塾に併用の6年生が来るのは、サピックス生であれば午前中、それ以外は夕方、または大手塾が休みの日、ということになります。例年ならば大手塾に通わずに全科目うちの塾で、という子が数名いるので午後の時間帯を全科目指導の子に当てています。が、今年は今日現在全科目指導をしている受験生がいません。そういうわけで、午前中と夕方中心の「偏った忙しさ」になるのです。他に、今年の傾向として「大手塾がある日は忙しくてとても通えないので、大手が休みの日に通いたい」という希望が多いので、どこかの塾が休みの日に私は比較的忙しい、ということになっています。大手塾が軒並みお休みになるお盆期間、うちの塾は休みなしです。夏休み期間の午後、9月からの土曜日午後に来られる（大手塾はたいてい授業がありますが)受験生は、今からでも受け入れ可能です。算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2012.08.01

コメント(0)
早稲田アカデミー（3）

前回、苦手科目の担当となかなか話ができない場合は改善を求めた方がいい、ということを書きましたが、塾側に要望を伝えることに二の足を踏む親御さんも少なくないようです。躊躇するタイプの親御さんとしては、「うるさい親だと思われたら、自分の子が不利な扱いにならないか」という理由が多いようです。それに関しては「まったく問題ありません！」と私は思います。講師側から見れば、ものすごく要望の多い人、無理な要望を言ってくる人は必ずいます。一例としては「あと３ヶ月で偏差値が１０上がらなかったら転塾させる」などというものです。大手の、特に集団指導の塾は生徒が多ければ多いほどいい（家賃や、講師に払うコストは変わらないので）という考えから、無理めな要望を持っている方でもとりあえず入塾させる、という傾向があります。特に、合格実績よりも塾生数を追求する塾はまさに「来るものは拒まず」状態です。そうするとどうしても、一定数の「要望の多い方」が出てくる事になります。「うるさい親だと思われたら・・・」と躊躇している親御さんは、そう考えている時点で、十分控えめです。そういう方が少しくらい要望を伝えたところで、講師側から見れば何ということはありません。むしろ、講師側が至らなかった点に気づかされる場合もあります。だから要望はきちんと伝えた方がいいのです。早稲田アカデミーは「元気のいい」個性的な塾です。急成長していることもあり、他の塾ではなく早稲アカを選ぶ親御さんは「この塾ならわが子を何とかしてくれるだろう」という大きな期待を持っています。早稲アカとしてもシステム上、そういう期待に応えていくことを重視しています。どんなシステムで応えていくのか、ということはここでは書かないようにしますが、他塾に比べると比較的柔軟に対応できるようになっているのは確実です。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2011.07.01

コメント(0)
早稲田アカデミー（２）

早稲田アカデミーについての続きです。大手塾の中では、比較的顧客サービスが充実しているのが早稲アカの特徴です。月１回程度の「回診電話」というシステムがあり、授業担当者から電話がかかってきます。ここでは成績状況や授業中の態度、親御さんの不安などについて担当講師と直接話すことができます。日能研では授業をしない「担任」と呼ばれる、電話対応や面談を専門に行う職員がいますが、早稲アカは授業を行う講師と直接話ができるので子どもの細かい様子を聞くことができます。このシステムは塾と家庭との信頼関係を築いていく効果がありますが、話をしていてかみ合わなかったり、事務的なこと（「夏期講習の申込がまだです」など）しか話題に上らないこともあります。さらに「前の担当はしょっちゅう電話をくれたのに、今の担当は申込の催促でしか電話してこない」などというケースも少なからずあり、よかれと思って行っているサービスが不満の火種になる要素もはらんでいます。塾側では「クラス担当」という内部ルールがあり、おもに電話をしてくるのは決まった講師です。国語か算数の担当がクラス担当になりますが、親御さんにとっては自分の子の苦手科目の担当ではない講師からばかり電話が来て、苦手科目について十分に話ができないこともあります。算国両方の担当からバランス良く電話が来たり、苦手科目の担当が主に電話して来る場合は信頼してアドバイスを求めることが順当ですが、苦手科目の担当とはまったく話ができない、という状況であれば改善を求めるのが賢明です。そういった話を、先日体験にいらした早稲アカ生のお母様に話したところ「電話なんて、入塾の前後以外かかってきたこともありません」と言われました。担当講師の当たり外れもさることながら、校舎による差があるのも早稲アカの特徴といえるでしょう。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2011.06.30

コメント(0)
早稲田アカデミー（１）

実に３年ぶりにブログを書きます。以前、日能研とサピックスについて思うところを書いたのですが、それから３年の間に塾の勢力図は大きく変わり、私の実感も変化して参りました。以前の文章を手直ししながら、早稲田アカデミー、栄光ゼミナール、市進学院など書いていなかった大手塾についても少しずつ書いていこうと思います。この３年間の間ブログを書かなかったことはさまざまな理由があるのですが、書くことを中断するきっかけになったことは良く覚えています。日能研、サピックスと書いたあと早稲田アカデミーについて考えをまとめていたときに、当時社長をされていた須野田誠氏が急逝されました。私にとっては間近でお話を聴いたことが数回あっただけですが、強力なカリスマ性を持った方で、自分が始めた塾を二十数年で日本有数の塾にしていった力を感じさせるスケールの大きな方、という印象を受けました。そして、須野田氏が亡くなられたことにより少なからずこの塾の流れは変わっていくはずなので、しばらくの間は書くことは控えた方がいいのではないかと考えているうちに、本業の方が忙しくなってしまいました。おもな大手塾の中では早稲アカと、栄光ゼミナールが「科目別」の受講を認めています。他の大手は４科目セット受講が必須なので、分かりにくい科目があってもその科目だけはずす、ということができません。（お金を払いつつ自主的に「はずす」ことはもちろん可能です）早稲アカ、栄光ゼミについては科目別受講が可能なので私は数人の塾生に「算数は全面的に指導するので、算数以外は早稲アカに行ってください」というお願いをしてきました。もちろん、早稲アカで算数も受講しつつうちにフォローとして通う生徒もいます。算数はうちの塾で、国語は国語専門塾に行き、理科は早稲アカ、社会は自宅学習、という強者もいました。私がお勧めするのがなぜ栄光ゼミナールではなく早稲アカなのかというと、中学受験に対する「本気度」の差、ということになります。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2011.06.29

コメント(0)
サピックス×四谷大塚

うちのような形態の塾には、いろいろな子どもが集まってきます。昨日は、サピックスの子と四谷大塚のＹＴテストを受けている子が、それぞれ自分の受けたテストの質問を持ってきました。質問が重なったので、「じゃあ、二人でお互いにお互いの問題を解こう！」ということにして、私も一緒になって解きました。お互いに緊張感のある、楽しい時間でした。文章ではうまく表現しづらいのですが、それぞれのテストにはそれぞれの「クセ」があると感じます。サピックスのテストはひとつひとつの問題が「重い」感じがして、時間内に全問解ききるのは困難です。複雑な計算を素早くこなし、短い時間で着眼点を押さえ、時には「裏ワザ」も使って解いていかないと高得点が望めません。それに対して四谷のテストは、易しい前半の問題をいかに効率よく進めていくかがカギになります。最後の方の問題でも、ものすごく難しいというわけではないので、そこにそれなりの時間をかけられれば得点を重ねていけます。逆に言うと、四谷系で点がなかなか伸びていかない子は、スピードが遅い場合が多いです。特に、定番的な一行題で時間がかかる子は、解き方がしっかり身についていないか、またはポイントを外した解き方をしているのです。これに対して、サピックスで得点が伸びない子は・問題レベルが高くて解けない・計算が遅い・複雑な設定の問題に対する読解力が無いなど、いくつかの理由が考えられ、それが組み合わさったりもしているのでややこしいことになっています。これを、その場しのぎ的に「その問題」だけ復習しても効果がありません。私は時間の許す限り、理解が甘い部分はさかのぼって教えています。そんなことは当たり前のことですが、それをきちんとやっていない塾が多いことには驚きます。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.07.07

コメント(0)
料理と算数

先日まで体験授業を受けていた４年生の男の子が、入塾しました。私は授業の前後に、可能な限り子どもと話をするようにしています。特に話題にはこだわらず、学校や家でのことを話しています。彼のお母さんは働いていて、とても忙しいようです。私が夜電話をするときに、帰宅していないことも珍しくありません。そういう環境だからかなのかはわかりませんが、彼は簡単な料理を自分でするそうです。弟のために、卵焼きを作ってあげたりするということでした。自分が小４のころを思うと…すごいと思います。彼は、問題を解くときの受け答えも、非常にしっかりしたことを言います。私は、料理と算数は関係が深いと思っています。料理を段取り良く行うためには、完成した状態から逆算していく姿勢が必要です。材料を買う時点から、逆算は始まっています。何が必要かを考えて買い物に行き、買い足りないものがないようにします。台所で作業をするときも、時間のかかる作業を先に行います。たとえば、先にお米を研いで、炊いている間におかずを作る…など。ある程度論理的に、筋道立てて考える力がなければできません。算数の問題でも、特に複雑な文章題は、筋道立てて考える力が必要です。求められている答えを出すためには、その前にこの数値を求める必要があって、それを求めるためには…と考えることは料理に似ています。そんな話を毎年のように授業でしていたら、昨年こんな本を見つけました。「カレーを作れる子は算数もできる」（講談社現代新書）タイトルの内容について書かれている部分は少ないですが、算数の本質的な部分を丁寧に解説している良書です。低学年のお子さんを持つ親御さんにも、ぜひすすめたい本です。ちなみに私も料理をします。自分の好物である餃子をよく作りますが、一度にたくさん作るので結構時間がかかってしまいます。今冷凍庫に全く在庫が無いので、そろそろ妻から「作って～！」と言われそうです。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.30

コメント(1)
大手塾の保護者会

今日、あるお母さんと話していてびっくりする話を伺いました。６年生のお子さんの通う大手塾の保護者会が先日行われたそうで、そこでの算数担当の先生のお話です（以下「　」内）。「この時期、難しい単元が続いていきます。」複雑な立体図形や数の性質、場合の数の応用問題などは年々難しくなっていると私も感じています。大手塾の多くは、６年生のこの時期にそれらを学習していくので、おっしゃることはごもっともです。「女の子にとっては理解しづらい分野でもあります。」私もそう感じることは多いです。具体的なイメージを持ちやすい数量分野にくらべると、空間把握力や抽象的な思考力が必要な分野を苦手とする女の子は少なくありません。「だから、できなくても気にしないでください。」えっ…？確かに、一部の学校を除くと、女子校では難関校でも立体図形や場合の数の出題は少ないです。とはいえ、塾のカリキュラムの中でそれを取り上げ、その分野のテストまで受けさせていて「できなくてもいい」と言ってしまうのはいかがなものなのか…。それなら何のために授業を受けさせているのか？と疑問を持ちます。具体的にどのレベルから先はできなくてもいいのか、という目安が示されたりもしなかったそうです。必要のないことを教えるくらいなら、女子には女子校頻出の問題を多く解かせるとか、立体分野でも最低限必要なレベルを繰り返させるなどすればいいのです。こんなことを多くの保護者の前で言いきってしまう気持ちが、私にはまったく理解できません。これを言った方は、話を聞いている保護者の方の気持ちをまるで考えていないと思います。苦手に感じている子を持つ親御さんを安心させようとして言ったのでしょうか？これではますます不安になるだけですし、塾に対しても不信感を持つだけですよね。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.29

コメント(0)
個別指導枠残りわずか！

ありがたいことにここのところ毎日、新規のお問い合わせをいただいております。個別指導に関しては、そろそろお断りをせざるを得ない状況になってきました。幸いなことに今のところは、希望される曜日・時間帯が少しずつずれているので対応できていますが、それでも時間枠が残り少なくなってきました。特に６年生については、もうあと１～２名までが、責任を持って指導できる人数と思っています。６年生の場合は、２学期から本格的に過去問指導が入ってきます。過去問専用のノートを提出させて、それに細かく目を通して赤を入れ、ＨＰにも書いてある「独自全問解説」を渡していきます。必要であれば弱点分野を特訓したり、類題を探して課題にしたりなど、ひとりひとりの実力を見ながら細かい対応を考えていくのには時間がかかります。また、入試は全科目の総合点で決まっていく以上、状況によっては理科・社会の補強もしていくことになります（国語は専門の担当がいます）。そういった、２学期に予想される忙しさを考えると、６年生を受け入れる人数には限界があります。６年生の対応に追われるあまり、５年生以下の子の対応がおろそかになるのも本意ではありません。私の塾では、基本的に全学年一律の料金体系を取っています。これは、どの子に対しても絶対に手を抜くことのないように、という自戒の念を込めています。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.27

コメント(0)
笑顔の花

先日、指導をしていて嬉しいことがあったのでそのことを書きます。個別指導で来ている小６の女の子が、比の理解が十分でない様子でした。普段通っている大手塾の宿題をこなすのにすごく時間がかかっていたので、「これは小５段階での割合をきちんと押さえた方がいいな」と判断し、小５時のテキストから課題を出しました。指定したページの問題を一通りやってくることと、もうひとつ特別な課題を出しました（詳細は秘密です）。それから一週間たち、宿題の確認をしました。問題に関しては解けなかったものもありましたが、特別課題の方は非常に高いレベルでこなしてきました。一週間前の状況を思うと、私としてもびっくりするくらいのレベルでした。分からなくて苦労している子に、取り組みにくい課題を山のように出しても、やる気が出るわけがありません。「これなら自分も頑張ればできる」と思えるような、ちょうどいい高さのハードルを設定してあげることが大切です。その子は、お父さんが熱心に勉強を見ているので「お父さんと一緒に相当特訓したの？」と聞くと、「自分一人でやった」と言うのです。これにはますます驚き、私は心の底から彼女を誉めました。すると彼女は、花が咲いたように明るい笑顔になりました。その笑顔を見ていたら私も嬉しくなり、そのとき教室にいた妻と３人で教室中に笑顔の花を咲かせていきました。来春、合格という大きな花を咲かせられるように！中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.26

コメント(0)
無料体験授業（２）

昨日に引き続き、体験授業の話です。初回の体験授業のときには、通常親御さんが一緒にいらっしゃいます。その際に短い面談をして、子ども同席の状態で現在の問題点を明確にします。お電話を頂いた際にある程度の状況は伺っているのですが、それは私と親御さんとの間の話なので「本人不在」の話し合いです。勉強方法や、成績にまつわる問題を克服するためには、何よりも子ども自身が問題意識を持つことが重要です。親御さんが心配していても、本人の問題意識が低い場合もあります。そういう場合は学習効果が上がりにくいので、今困っていることについて、なるべく自分の言葉で話してもらいます。このとき、親御さんが子どもの言葉を遮ってしまう場合が少なくありません。「○○くんは、××で困っているのよね？」などというように。そういうときには、もう一度聞き直していきます。親の言うことに対して「はい。」とか「うん。」というだけではなく、拙くても自分の言葉で問題点を話すことが重要です。英単語を耳で聞いて覚えるだけではなく、口に出して発音することは大切です。それと同じように、勉強や成績の問題点をきちんと話すことによって、自分自身の問題として再認識する効果があります。そうして頭の中で整理された問題点を、授業の中で少しずつ片付けていきます。自分が頑張ることで問題点が整理されていくことが実感できると、子どもは自分の中から変わっていき、前向きな顔つきになっていきます。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.25

コメント(2)
無料体験授業（１）

ここ数日、体験授業としてうちの塾に来る子の指導が何件か続きました。うちの塾では現在、３回の無料体験を実施しています（５月中にご連絡を頂いた場合のみです）。１回の授業で子どもの様子を細かくつかむのは難しいので、３回にしています。３回指導をすると、それぞれの子の考え方の道筋や、陥りやすい穴などが見えてきます。それをもとにして、どういった勉強方法、指導方針で進めるかを提案していきます。親御さんが集団指導を希望していても「しばらく個別で見た方がいい」と勧める場合もありますし、その逆もあります。初めて来るときにはどの子も緊張していて、表情も硬く、こちらの問いかけにもなかなか反応してくれません。それが２回目３回目となってくると、いい意味での慣れが出てきます。ある程度リラックスした雰囲気で指導が行えます。そのリラックスした状態の中で、「分からなかったことが分かるようになった」「新しいことができるようになった」という体験をしていくと、パッと明るい表情になってきます。私自身は何度も見てきている光景ですが、何度見ても嬉しいものです。こういう体験の積み重ねによって、少しずつ勉強が楽しいと思えるようになっていきます。うちの塾が、その足掛かりになれれば幸せなことです。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.24

コメント(0)
sapixとサピックス生（７）

サピックスのことをいろいろ書いてきましたが、今日でいったんまとめます。サピックスの利用の仕方の注意点としては１．下位クラスに在籍し続けそうなら見切りをつけるべき２．大量の宿題を何が何でも全部こなす必要はない３．子どもの健康状態に配慮しながら家庭学習を進めていく４．習ったことすべてを身につけなくてもいい４については、今日初めて触れる内容です。サピックスのカリキュラムでは、小５までで一通りの内容を終了します（他塾は小６の１学期までで終了させるところが多いです）。男子なら成城レベル、女子なら大妻・東洋英和レベルまでであれば、サピックスの小５までの内容を、最後の一年にきちんと定着させていけばお釣りがきます。サピックスの考え方としては「５年生の教材が全部身につかなくても、６年生になってもう一度扱う時に５年までの先取り貯金があればレベルアップがしやすい」というところです。これはこれで一つの考え方です。特に算数については、（すべて身につかなくても）先取りをすることで得られるものも少なくありません。いったん学んだ後で別の単元を学ぶことで、前の単元の理解が深まるという面があるからです。ただし、すべての子がサピックスの先取り方針に乗っかっていけるわけではないのです。サピックスの先取り方針にうまく乗っかれる子はむしろ少数派で、アルファクラスの上位の子だけ、と考えていいでしょう。私の経験から言うと、サピックスを上手に利用して成功する子は・αクラスに在籍しつづけられる子または・小５まではできる範囲でしっかりやり、小６になるときに転塾・小６時にそれまでの穴を埋めるために家庭教師や個別指導を併用というケースです。サピックスは、環境と雰囲気と教材を提供していて、家庭学習をどれだけどのようにやるかについては家庭の考え方に委ねているのです。そのことを理解しないままサピックスに通わせ続けると、後悔の残る受験になってしまいます。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.21

コメント(0)
sapixとサピックス生（６）

昨日は、小３の夏期講習でサピックスに疲れた女の子の話でした。私が今までに教えてきた子で、サピックスから転塾した子はたくさんいました。小４いっぱいで辞めた子、小５の夏で疲れて小６になるまでどの塾にも行かなかった子、小６になるときに転塾した子…。そういう子たちを見ていて感じたのは、「子どもが限界を超える前に手を打ちましょう」ということです。サピックスでは、家庭学習としてかなりの量の課題を出されます。まじめな子、まじめなお母さんほど頑張ってすべての課題をこなそうとします。途方もない量の課題を、睡眠時間を削ってまで取り組むことで疲れてしまいます。または、出された課題がこなせなかったことで自分を責めてしまう方向に考えてしまいます。ただ、そのすべてをやる必要は全然ありません。ある程度間引きしてしまっていいのです。サピックスは課題を出したら出しっぱなし、という話はよく聞きます。講師がサインするだけ、というのはまだいい方で全くチェックをしない課題というのも少なくありません。やらなくても怒られたりはしません。そもそも全員が全員、全部やってくると思っていないかもしれません。子どもが限界を超え、体調を崩してたりしてからでは大きな傷が残ることがあります。そうなる前に課題を選別したり、季節講習はお休みするなどの手段を講じる必要があります。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.20

コメント(0)
sapixとサピックス生（５）

引き続きサピックスの話です。今日は、私が強く印象に残った子どもの話です。受験熱が高い私立の小学校に通っていて、本人も高いレベルの学力を持っていた女の子がいました。小３の夏期講習からサピックスに通いだしたのですが、あまりの課題の多さに親子ともに疲れてしまい、一時期勉強が嫌いになってしまいました。そして、結局夏期講習だけ受講してサピックスをやめてしまいました。その子は小４の４月に私がいた大手塾に入ってきて、それから翌年の１月まで教えていました。それまでにも多くの元サピックス生を見てきましたが、その子もサピックス生独特の「習慣」が身についていました。授業中の演習やテストの際に「はじめ！」と言った瞬間にすごい勢いで、書きなぐるように計算を進めていくのです。難しい問題で行き詰ると、これまたすごい勢いで問題文を見直していき、すごい勢いで書いた式を消しゴムで消し、すごい勢いで書き直していきます。集中力があるのはいいのですが、前のめりで姿勢が悪く、消しゴムで消すときの動きなども荒っぽい子が多いです。そんなに力いっぱい消さなくても消えるのに、と思うくらいに。中学生でサピックスから移ってきた子によると、塾でそういう雰囲気があるだけでなく、講師から「一秒も無駄にするな！常にエンピツを動かせ！」と、言われたことがあるとの話でした。受験学年になると頭にハチマキを締める塾もありますが、サピックスの塾生は全身を見えないハチマキで締め付けられているような印象を受けます。サピックスの「売り」はこの緊張感のある雰囲気ですが、ここまで激しいのは…と感じる方にはお勧めできません。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.19

コメント(0)
sapixとサピックス生（４）

今日もサピックスの話です。サピックスの教材は、成績のいい子をさらに伸ばすことを主眼に作られています。下位クラスの子は、サピックスには向かないという話は昨日も書きました。プレジデントファミリー５月号の記事で、「サピックスでは講師間でも実力による給与格差が激しく…」という話が紹介されていました。今の時代、ある程度経験や実力の差によって給与格差があるのはどの業種でも珍しいことではありません。しかし、トップ講師の高い賃金を支えているのは下位クラスを担当しているアルバイトや派遣の講師です。サピックスの場合はそれに加えて社員講師間でも賃金格差が激しいようです。もしお子さんがそういった、力のない講師が担当だとしたら…成績が上がるはずがありません。サピックスはトップ校に合格するための塾なので、講師の配置も上位クラス重視の傾向になっています。良心的な塾であれば、下位クラスこそ本当に力のある講師が担当しているはずです。その辺りの見極めは、子どもにはなかなか難しいです。可能であれば親御さんがチェックしていくべきです。授業を見学をするチャンスがあれば、講師が説明をしている際に子どもの顔がどれだけ前を向いているかを見ると良いでしょう。子どもは、説明が分かりにくいと感じている講師の話を一生懸命聞きません。今通わせている塾を転塾するか迷っているならば、一度授業を見学しに行きましょう。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.18

コメント(0)
sapixとサピックス生（３）

今日もサピックスの話です。サピックスの利用の仕方の話の続きです。お子さんがサピックスの中で下位３分の１のクラスに在籍しているのならば、現在小６であっても転塾を検討することをお勧めします。大手の塾では下位クラスに手をあまりかけていないところが多いですが、特にサピックスの場合は下位クラスにいてもほとんど意味がありません。まず教材については、上位クラスと同じ教材で易しい問題だけを扱うか、上位クラスの要点を抜き出しただけのものを扱います。下位クラスの子の成績を伸ばす目的で作られてはいません。それから授業時間についても、休憩なしの長時間連続授業は下位クラスの子には向きません。サピックスの偏差値も、このレベルの子には当てになりません。「優秀な子が多い塾での偏差値４０」というのは、成績がいいのかよくないのか判断がつきにくくなります。実際サピックスの入試偏差値表では、偏差値５０未満の学校の難易度はかなりいい加減です。日能研や四谷大塚の偏差値表と対比させてみるとよく分かります。さらに一番問題なことは、講師の質が著しく下がることです。サピックスでは仕事の効率化から、徹底した分業体制でスケジュールを組んでいます。たとえば小５なら９０分×２コマ×３日で週６コマあります。算数と国語はＡ授業とＢ授業に分かれていて、理科社会は１コマずつです。「算数Ａ」の授業を担当する講師は、授業が終わると隣のクラスでまた「算数Ａ」の授業をします。別の日にもうひとつ隣のクラスで「算数Ａ」の授業をやり…という具合に進んでいきます。場合によっては別の校舎に行って同じ授業をやることもあります。そうすると、１コマぶんの準備で６コマ授業をできるので、確かに効率的です。逆に言うと経験の浅い講師でもひとまず授業ができるので、下位クラスでは経費の安いアルバイト講師や派遣講師が担当することが多くなります。（上位クラスは経験豊富な一流講師が担当します）このあたりのことはもう少し書きたいことがあるので、明日に続きます。昨日も書きましたが、私はサピックスが嫌いではありません。合う子と合わない子がいるということを言いたいだけです。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.17

コメント(0)
sapixとサピックス生（２）

サピックスについての話の続きです。今年、開成（156名）や桜蔭（116名）などトップ校でで日能研（それぞれ83名・63名）を大きく引き離した合格実績を出しました。過去数年はそれほど差がない状況が続いていましたが、ここまで離れてしまうと数年はサピックス優位の状況が続くことになるでしょう。６年生の後期になると日曜日にＳＳ特訓（サンデー・サピックス）が始まります。以前は選択制の講座でしたが、早稲アカのＮＮ講座へ流れてしまうのを警戒してか、最近は必修講座という位置づけになっています。（早稲アカは早稲アカで、更なる対抗策を打ち出していますが、それについては改めて書きます）ここで行われる内容は、入試を意識したレベルの高いものになっています。志望校別クラス（校舎によって対象校が多少違います）に、成績によって振り分けられていきますが、それぞれの志望校別クラスの教材が「充分に」こなせれば間違いなく受かる、というほどレベルが高いです。これは平常授業の教材についても言えることで、配布される大量の教材が「充分に」こなせれば、間違いなくアルファクラスに入れますし、どこの学校でも合格するように教材が作られています。我々塾講師の間では、「あの教材が（自分で）充分にこなせる子であれば、そもそもサピックスに行かなくてもどこでも合格するはずだ」という皮肉めいた会話がよく交わされます。実際の所は、サピックスの補完として個別指導や家庭教師を利用しているケースがかなり多いようです。昨日話題にしたご家庭から聞いた話ですが、サピックスの授業が終わるとすぐ近くのトーマスにゾロゾロ子どもが歩いて行くとか…。批判的なことばかり書いてしまいましたが、私はサピックスは嫌いではありません。少なくとも上位クラスはいい授業と緊張感のある雰囲気を提供しています。ただ、利用の仕方を誤ると子どもを潰してしまう危険性があることだけは確かなので、注意が必要です。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.16

コメント(0)
sapixとサピックス生（１）

日能研について３日間書いたからか、現在日能研に通われている方からの問い合わせを、昨日今日と数件頂きました。今日から数日は、私が教えたサピックス生について書いていきます。一番印象深いのは、家庭教師で教えた世田谷区の女の子です。小６のちょうど今くらいの時期に、私が登録していたプロ家庭教師センターを通じて依頼がありました。「基本的に算数を、過去問をやる時期になったら国語も指導できる先生」という条件で探していました。私はそのときにはすでに、大手塾で４科目すべての指導経験があったのでお受けすることにしました。まず体験授業ということで、本人がよく分からなかったという「基礎トレ」や「デイリー」の質問をいくつか受けました。この段階で「大きくはないが、ところどころ穴がある」と感じてはいました。テンポよく質問を解決できたのが気に入ってもらえたようで、翌週から正式に指導を始めることになりました。その際に、お母様が５年生のデイリーサポートを持ってきて「５年生の内容を固めるために、この中でうちの子に必要だと思われる問題を選んで復習させてください。」というご指示を頂きました。sapixでは非常に多くの宿題が出ますが、それをすべてやりきった上に５年生の復習までこなしていくのは困難です。この時のお母様のご判断は非常に的確でした。サピックスのデイリーサポートはＡ～Ｅレベルに分けられていて、段階を踏んでこなすようにできている教材です。しかし、回によってはほとんど同じタイプの問題が何問も並んでいたり、Ｄ～Ｅレベルでもかなり重要な問題があったりします。時間に制約のある状況では、問題を選ぶ目を持ったプロの力を借りる方が賢明です。他の科目の質問や、苦手にしていた天体の説明をしたりもしたために、５年生の復習は夏休みの始めまでかかってしまいました。しかし、この時期に５年生内容を固めておいたので、その後大崩れすることは一度もなく受験を迎えられました。日能研の回でも書きましたが、５年生の復習をするのは今です。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.15

コメント(0)
お問い合わせとお詫び

今日、新聞に折り込みチラシを入れました。今まで入れていなかった地域にもお知らせしたので、ありがたいことに何件ものお問い合わせをいただき、午後１時から４時までは電話を置くとすぐ次の電話が鳴る状態でした。お電話を何度も下さった方、何度もかけたがつながらなかった方にはご不便をおかけしました。今日つながらなかった方は、明日またお電話下さい。基本的には木曜定休日なのですが、明日は１６時まで開けております。現在別の集団塾に通っているというお子さんで、「個別で見てもらいたいが、この曜日しか空いていない」というお話も数件伺いました。時間帯は先着順ということにしております。個別を検討されている方は、早めに一度ご相談ください。予定の少ないお子さんに別の曜日に回っていただくなど、可能な限り調整しますが、ある程度埋まってしまってからですと調整がしづらくなります。今日お電話下さった方々からは、当たり前かもしれませんが、お子さんのことを何とかしてあげたいという気持ちを強く感じました。私も塾講師として、そういった親御さんの気持ちを応援していきたいと思っています。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.14

コメント(0)
日能研のカリキュラム（３）

今日も日能研についての話です。日能研は、子どもたちを競わせるシステムに関しては優れていると感じます。テストの成績で席順が入れ替わり、クラス替えも随時行っていくので、成績が「周りの子との比較」という形で目に見えて現れます。成績や順位が下がったら燃える、というタイプのお子さんには向いています。しかし、そのシステムには弱点もあり、後ろの方の席や下のクラスにいる子にとっては劣等感を感じていくばかりです。私が今まで教えてきた「日能研在籍生」または「元日能研」の子どもは、みな口を揃えて「後ろの方の席（または、下のクラス）はうるさいから嫌だ」と言います。うがった見方をすれば、これはこれで子どもをやる気にさせるシステムと言えるのでしょうか。さて、昨日の続きです。前の学年の基本問題がスラスラできない場合はどうするか。明快な解決策を期待した方には申し訳ありませんが、こればっかりはケースバイケースです。どの段階まで戻ればいいのかということは、それぞれの子の状況次第です。苦手な単元が数えるほどであれば、石を一つ一つ積み上げるように繰り返し勉強することで克服することは可能です。お子さんが今６年生で、５年生のレベルでつまづいているようであれば、今のうちに定着をしておかないと夏の講習の内容についていけず、成果のないものになってしまいます。６月に入ると、日能研的には今まで全くやっていない新しい内容が中心になります。ですから今のうちに５年生の復習を進めておきましょう。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.13

コメント(0)
日能研のカリキュラム（２）

日能研についての話の続きです。日能研は、昨日書いたように半年単位でカリキュラムを一回転させているため、学年が上がるほどに一週間にやる内容の中で問題のレベル差が大きくなっていきます。本科テキストでも栄冠テキストでも、易しい問題から始まりますがそのあと一気に難しくなっていきます。こういった「激しい段差」に苦労しているお子さんであれば前の学年のテキストを持ち出して復習するべきです。中学入試自体が相当レベルの高いことを扱っているので、前の学年のテキストに戻って勉強することは恥ずかしいことでも何でもありません。ただ、時間的にすべての内容を復習することはできません。現在のカリキュラムの勉強も無視できません。一つの提案ですが、たとえば来週勉強する内容が「場合の数」だとします。その勉強を塾でする前に、前の学年の栄冠テキストで「場合の数」の基本問題を解かせてみましょう。この時スラスラ解けるようであれば、これから勉強する「場合の数」の授業は普通に理解していけるはずですし、標準的な時間で宿題も終わるはずです。子どもは、半年や一年も前に教わった内容は結構忘れているものです。忘れていても、教わったときにそれなりに身についていれば少しの勉強で思い出すことはできます。要するに、これから勉強する内容の準備として前の学年の復習をするのです。スラスラ解けない場合はどうするか、についてはまた明日。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.12

コメント(0)
日能研のカリキュラム（１）

今日はズバリ、日能研のことを書きます。ご存じのように中学受験専門で、多くの塾生を育てている塾です。塾を比較する本には、トップレベルから基礎レベルまで、すべてのレベルのお子さんに対応するように書かれていたりもします。日能研のカリキュラムは、半年を一区切りとしてステージ１～５という名称で似た内容を何回も回していく形になっています。ただ、半年のうちの最後の何週かは、それぞれの科目で初めて扱う内容です。たとえば、社会では小６前期の半年間で、「地理」「歴史」を少しずつやり、最後何週かは初めて出てくる「政治」を学習します。半年ごとに再スタートするので、たとえば小５の２学期から受験勉強を始めたい、というご家庭にとっては「未習範囲の抜け」の心配が少なくなります。日能研の学習カリキュラムを、階段を上るのに例えて説明すると、小５の前半では「傾斜のゆるい階段を１０段上がる」ようなものです。小５の後半になると、もう一度スタート地点に戻って「普通の傾斜の階段を１２段上がり」、小６では、またスタート地点に戻って「傾斜のきつい階段を１５段上がる。しかも一段ごとの段差が大きい」という感じです。段差が大きい小６の階段を上りきるためには、小５までに階段を上がるための基礎体力をしっかりつけておく必要があります。要するに基本をしっかり押さえておくべき、ということです。現在小６で、傾斜のきつさや段差の大きさに苦労しているお子さんは、小５のテキストをもう一度復習していくべきです。この話、明日も続きます。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.11

コメント(0)
学習習慣の改善（４）

学習の習慣づけのためには少しずつ達成感を感じさせていくことがポイントだと書きました。塾で教えていると、この「達成感」というものは本当に大事だということを日々感じます。授業で８～９割の内容が理解できると、残り１～２割を「何とかやりきろう」と頑張る子は少なくありません。これが６割くらいの理解だと、わからないところがたくさんあるように感じる気持ちが強くなります。５割未満であれば、理解できていない部分の方が多いわけですから、やる気を出せと言うのはかなり無理があります。こういう時にこそ易しい内容で自信をつけさせ、達成感を感じさせることが次に向けてのステップになってきます。親御さんとしては、先々の入試を考えると、どんどん難しい問題をやらせていきたくなるところです。その気持ちは私も痛いほどわかります。しかし、今難しい問題を「やらせる」ことよりも、学習習慣・学習環境を整えて子どもが自ら「やる」方向に導いていくことの方が大切です。理解できた、という「波」にうまく乗ることができれば、大人が思っている以上に子どもは勉強を楽しんでやっていきます。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.10

コメント(0)
学習習慣の改善（３）

学習習慣をつけるために、毎日易しい内容の勉強を続けましょうと書きました。毎日きちんと続けていくのは簡単ではありません。勉強であればなおさらです。一定期間続けられたら、「続けられたこと」をきちんとホメていきましょう。そうやって、少しずつ達成感を感じさせていくことがポイントです。続けられたかどうか、という部分については他人との比較は関係ありません。私は毎年受験学年の子どもたちに、「受験というのは他人との競争で合格が決まっていくものです。しかし、勉強は自分自身との戦いでもあります。」という話をします。「勉強をしたくない」とか「他の楽しいことをしたい」という、自分に対して甘くなる気持ちと戦っていくのです。そして「昨日の自分」とも戦って、毎日少しずつ成長しつづけた人が、結果として受験を乗り越えていくものです。この話は、５年生以下には少し難しいようです。しかし「昨日の自分と比べて何ができるようになったか」ということを言葉で確認していくことは、やる気を継続させていくためには大切なことだと思います。算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.09

コメント(0)
学習習慣の改善（2）

昨日、一定の時刻に勉強を始める習慣について書きました。「そんなこと、とっくに試していますよ！」と思われたかもしれません。私も、塾でアドバイスをした際に同じように言われたことが何度もあります。そして、そういう親御さんが次に言うのは「やってみたけど、続かないんですよね…」私が教えてきた好成績をとり続ける子は、いい学習習慣を身につけていました。幼いうちから「子どもにとって、勉強をするのは当たり前」というスタンスで親が接しているのです。そして、長時間勉強することに抵抗を感じなくなっていました。そういう子を持つ親御さんに「○○くんは、よく勉強しますよね。」と言うと、たいてい「今でこそ勉強していますけど、こうなるまでは大変だったんですよ～。」という話が返ってきます。やはり長い期間をかけて、子どもの成長に合わせて少しずつ学習習慣をつけていったようです。学習習慣を身につける過程で、毅然とした態度で接することは、長い目で見れば子供のためになります。易しい内容でいいので、毎日時間通りに勉強を始めていきましょう。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.08

コメント(0)
学習習慣の改善（１）

昨日、成績アップのために生活を見直していきましょう、と書きました。記録をつけたり、計画を実際に書いてみることによって見えてくる「ムダ時間」があるはずです。もちろん、無駄が全部なくなってしまうと非常に息苦しい毎日になります。子どもは機械のように効率よくはできていませんし、親も子どもの生活に目を光らせ続けるのは大変です。では、どうすればいいのかということです。私が基本的にお勧めする方法としては「一定の時刻になったら勉強を始める」という習慣をつけることです。「うちの子は、勉強をやり始めると集中するんですけれど、やり始めるまでが長いんですよ～。」とか、「勉強を長くする日もあれば、全くやらない日もあって…」というお母さんには、必ずこの話をします。できれば毎日同じ時刻から始めるのが望ましいですが、どうしても見たいテレビ番組や習い事の都合などもあるでしょうから、曜日によって違いがあってもよいと思います。これを実行していくと、多少気分が乗らない日でも勉強を開始することへの抵抗が少なくなり、次第に言われなくても勉強を始めるようになります。そして、時計を気にしながら先回りして動くようになります。私自身も別の仕事が差し迫っていない限り、毎日２３時になったらブログのことを考え、毎日書くようにしています。高いレベルで成績を維持している子は、それなりの「いい学習習慣」が付いています。そういった子の話はまた明日に。中学受験算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.07

コメント(0)
ＧＷ明けに成績を上げるには

ＧＷも今日で終わりです。中学受験生を持つご家庭でも、それぞれの過ごし方をされたと思います。先日のブログで「ＧＷは軌道修正期間」と書きました。４月、ないし２月新年度からやり切れていなかったことを連休中にやりましょう、と。この連休中遊び過ぎてしまった、というご家庭もあるでしょう。そのことを後悔する必要はありません。それはそれで、普段なかなかできない家族団らんや骨休めができたと思えばいいのではないでしょうか。連休明けに大切なのは、日常生活のリズムを作り直すことです。４月17日のブログで「１週間の生活記録をつけてみましょう」ということを書きました。私は生徒に記録を自分でつけさせて、それに対して「○曜日はもう少し勉強しよう」などと一言コメントを書いていました。そして「これを踏まえて、達成可能な１週間の学習計画を書いてきなさい」と言って返却しました。一度記録をつけていると、あまりにも理想的すぎる計画は立ててきません。可能な範囲で少しずつ改善していくところが、計画を計画で終わらせないためのコツです。子どもですから、いつも計画通りに進むとは限らないので、土曜日か日曜日に「予備の時間」を１～２時間取っておくと安心できます。ＧＷの期間にたまっていた宿題や、したかった遊びなどを整理したのですからここで「理想的な１週間」をイメージして、それに近づくように日々の生活をできるところから変えていきましょう。次のまとまった休みは夏休みになります。それまで２カ月以上もあるので、日常の１週間をいいリズムで過ごせるかどうかが成績アップのカギになってきます。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.06

コメント(0)
男子校と女子校の問題の違い

昨日、男の子と女の子の「解き方」の違いについて触れました。中学受験をする１２歳の段階での男女差が、解き方の違いに現れるようです。入試問題でも、男子校と女子校では出題傾向が異なってきます。中堅レベルの以上の学校になると違いが顕著になってきて、同程度の偏差値であっても求められる学力が大幅に違ってきます。算数の難しさでは、男子校の方が圧倒的です。「算数が苦手な男の子」は中学受験では厳しい戦いを強いられることになります。ですから、偏差値５５の学校を志望するのならば、算数の偏差値は６０を目標にしたいところです。ただ公式に当てはめれば解けるという問題は少なく、柔軟な発想力が求められてきます。これに対して女子校の入試では、一部の難関校を除くと、発想力よりも粘り強さ・正確な計算力・問題の設定を理解する読解力などが重視されています。そうなってくると自然に、鍛えるべき力が男の子とは違ってきます。男子校とは逆に、算数が他科目より偏差値５ポイントくらい低くても狙っていける学校もあります。そのぶん、「国語が苦手な女の子」は厳しい戦いになってきます。私がはじめに勤めた大手塾では、ある年上司の判断で難関クラスの授業を算数だけ男女別に行ったところ、非常に良い入試結果が出たことがありました。私の塾でも小６の、２学期以降は男女別に授業を行う予定です。理想論では、男女差を考えずに全ての分野の力を伸ばせればいいのでしょうが、それはすべてのスポーツで一流になれ、と言っているようなものです。とはいえ、どのスポーツでも基礎体力が必要なように、５年生までは基礎学力をきちんとつけていくのが重要です。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.05

コメント(0)
算数の問題の「解き方」

私は算数の問題の、いろいろな解き方を研究するのが好きです。家庭教師でいろいろな塾のお子さんを教えていると「へー、この塾ではこの解き方を使うんだ～。」と思うことがよくありました。教える人によって解き方が違う、というのはこの世界ではよく言われることです。転塾したり、クラスが変わると「今度の先生は解き方が今までと違う」という話が子どもから出てきます。大抵そういう話が出てくるときは「今までより分かりにくい」場合です。分かりやすくなったときには「解き方が違う」ことよりも「分かりやすい」ことの方が子どもの主張の要点になります。ひとつの塾内ならば解き方を完全に統一するのが理想ですが、細かい部分のアプローチについては講師それぞれの「趣味」もあり、なかなか難しいところです。これが数学であれば解き方に一般性を求めるようになるので、担当者による差はグッと少なくなってきます。おおざっぱに言うと男の子は「裏ワザ」的な解法が大好きです。ゲームの影響もあるようです。新しい解法を学んでくると、嬉しそうに私に教えてくれた子もいました。それに対して女の子の多くは、問題によって技を使い分けるよりは、地道にコツコツ解き進めていく方法を好みます。私は、なるべくそれぞれの子が身につけてきた解法を尊重しますが「この解き方では無駄が多いだろう」という部分は修正していきます。他にも、教わっていた解き方が理解できていなくて、使いこなせていない場合は別の解き方を教えていきます。そうしていくと「こっちの解き方ならわかる！」となることがあります。結局「解き方」うんぬんよりも、その子にとって理解できているかどうかということなんですよね。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.04

コメント(0)
家での集中力

私の塾では、連休中は自習スペースとして開放しています。昨日書いたように、この連休は新年度からの「軌道のズレ」を修正するための期間と考えています。お昼前に、Ｍ君のお母さんから電話がありました。「先生、今日うちの子が伺いますけれど『場合の数』を少し見てくれませんか？」聞くと、午前中家で勉強していたら全然できていなかった、ということでした。Ｍ君には最近「場合の数」を教えたばかりなので、私としても責任問題です。彼が来ると、さっそく確認です。とはいえ、あまりベッタリ教えてしまっても成長しないのでしばらく様子を見ていました。すると、少し時間はかかるものの順調にこなしていきました。私は「家ではできていなかったようだが」と聞くと、「今日は朝早く起こされたから眠くて…午前中は集中できなかったんです。」大人にしてみれば「そんな理由で？」と思うかもしれません。しかし、こういうささいなことで子どもの状態が変わるというのはよくあることです。連休中、朝から晩まで家でずっと勉強するのは困難です。これが中学生であれば、音楽を聴いたり友だちと電話をしたりなど、自分なりの気分転換の方法を身につけるようになってきますが、小学生はそこまで器用ではありません。集中力の切れ目や、気分転換の方法までも親御さんが管理していかなければならないと思うと本当に大変です。少しずつ自分で管理できるようにしていければ理想的ですが、この部分については、現在のお子さんの状況によって私のアドバイスも違ってきます。もし本当にお困りのようであれば、連休中も開いていますのでご相談下さい。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.03

コメント(0)
GWの宿題

明日からカレンダーも４連休になります。塾からたくさんのの宿題を出されているお子さんも多いでしょう。この「たくさんの宿題」というのは、なぜ出されるのでしょうか。私も大手塾にいたとき、何人かの上司から「休み中は十分な量の宿題を出すように」と指示されました。理由は単純です。休み中に余裕のある時間を作ってしまうと、退塾を考えてしまうからです。ゴールデンウイークは、お父さんが休みで家にいます。家族が揃っていると、自然にお子さんの勉強や塾の話になりやすいでしょう。そこで「今の塾で本当にいいのだろうか…」となるのを恐れているのです。宿題をたくさん出せばとりあえず子どもが勉強するので親が迷うのを防げる、と思っているのです。実際、ＧＷ明けというのは退塾（転塾）の多い時期です。家庭教師や個別指導の需要が高まる時期でもあります。私は、なるべく一人一人と話をして、新年度からこれまでにやりきれなかったことを課題として指示していました。ＧＷは体勢を立て直すための大事な時期だと思っていたからです。そして、目的意識を持たせるためにまず自分で計画を立てさせました。本人が申告した内容があまりにも少ないようなら、理社の易しい問題などで基礎の定着を図るよう指示し、今まで順調にこなせていた子には発展問題を課題に出しました。当然ですが、４教科の課題バランスにも配慮していました。これを怠ると、得意科目だけ頑張ったり怖い先生の科目だけ優先してやってくるので。子どものためを思うなら、やみくもにたくさん宿題を出すよりも一人一人の子に目を配って課題を出していくのが筋ではないでしょうか。子ども自身も、自分がやるべき勉強を意識した時から、顔つきが変わってくるものです。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.02

コメント(0)
朝日小学生新聞に掲載開始！

朝日小学生新聞で、私の書いた原稿が掲載されました。私は、ゲラ（仮原稿）の状態で一度見ていましたが、新聞になった実物を見るとやはり感慨深いです。イラストもとてもかわいく描かれていて、低学年・中学年の子にも興味を持ってもらえる仕上がりになりました。基本的には中学受験を意識した記事で、記事の最後には入試レベルの問題を入れるようにしています。とはいえ、まだ年度の初めなので５月中は単元的にも、問題レベルとしても４年生で十分理解できるような内容にしてあります。今日の単元は「日暦算」でした。掲載される日がちょうど月始めだったので「来年の５月１日は何曜日？」という問題を出題しやすかった、と考えて選びました。私は塾でも「先生、今日ぼくの誕生日なんだよ！」と言われると、それをきっかけに生まれた時の曜日は？と質問していきます。こういう、勉強につながるきっかけは大事にしています。来週の記事では、公立中高一貫校の問題を取り入れています。公立中高一貫校を目指すご家庭では、ものの見方を広げるためにもぜひ朝日小学生新聞を購読してみてください。少しずつではありますが、子どもが新聞を読むようになっていくはずです。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.05.01

コメント(0)
成績の壁を超えるには

一生懸命勉強をしているのに、なかなか成績が伸びない子がいます。そういう「成績のカベ」を超えるためにはどうすればいいのかについてです。私は「成績のカベ」は３種類あると考えています。３種類のカベは、「基礎のカベ」「応用のカベ」「発展のカベ」と呼んでいます。まず「基礎のカベ」とは、教わった一通りのことを理解できているかという段階です。この壁でつまずいている子は、新しい単元が出てきたときに前の単元を忘れてしまっています。理解が不十分な状態で公式ばかり覚えようとしているとこの状態に陥りやすいです。これを乗り越えるには、きちんと理解をさせた上で、時を置いてこまめに復習をしていくことです。次の「応用のカベ」とは、ことばの通り応用問題がなかなか解けない段階です。ただ、応用問題といってもそのほとんどは「定番的な問題」で占められています。これを一通り解けるようにしていけばいいのですから、厳選された定番問題を一つずつこなしていくことで多くの場合は解決します。必要なのはヒラメキでも、才能でもありません。「メソッドに沿った努力」です。最後の「発展のカベ」を越えるのは簡単ではありません。越えるための準備として、多くの定番問題を筋道立てて、途中式もきちんと書いて解けるようにしておく必要があります。その上で初めて見る難問に向き合って、思考力を高めていく訓練を重ねていくのです。すべての子が十分に成績を伸ばしていけるような、最適な塾の形を考えた結果が現在の指導形態です。壁を突破してその先を目指すお子さん、現在の塾では物足りないお子さんが、門を叩いてくれるのを待っています。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.04.30

コメント(0)
塾講師の言動によるいじめ

昨日、いじめのことについて触れました。いじめは大人の社会でも起こりうることなので、子どもの間でも放っておくとあっちこっちで起きます。塾でのいじめを、実際私が目にしたことは何回もあります。その一つ一つについて詳しく書くことは、私にとっても心が痛むので今日は避けておきます。ただ、残念なことですが、講師の言動がいじめを助長する場合があるのです。ある日、担当している子どもと授業後に話をしていたら「前の先生は、私たちに変なあだ名をつけてきたんだよ。私なんか、授業中にオナラをしちゃったことがあったから『屁こき』って呼ばれてたんだよ！」…もうあまりにも常識外れで、私も言葉を失いました。ちなみに、女の子です。他にも、上位クラスを担当していた講師が「次のテストで結果を出さないとクラス落ちするぞ！『負け組』になりたくなかったら勉強しろ！」などと、子どもに対して言っているを聞いたことがあります。当人としては頑張ってほしい一心で言ったのかもしれませんが、そもそもクラスが下がったら負け組なのか、というところに疑問を感じます。その塾の中で上位にいるというだけで、変な特権意識を持たせてどうするのでしょうか。いま一生懸命勉強している子は、将来社会の中心となって活躍していく存在です。責任ある立場に立つ人間こそ、広く温かい心で他人に接していって欲しいものです。そして、そういう子どもたちを指導する者として私も日々精進したいと思っています。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.04.29

コメント(0)
「やる気がない」と片付けていませんか？

勉強以外のことで悩んでいるとそのことで頭がいっぱいになり、覚える力が鈍ってくることがあります。たとえば学校で人間関係について悩んでいたり、塾でクラスが変わってしまうと同級生や親になんて言われるか…と悩んでいたり、などということがあります。子どもがこのような状態の時に、「覚えられないのはやる気がないからだ！」などと言おうものなら、ますます委縮してしまいます。こういうときには、何よりも優先してその悩みに向き合っていく必要があります。すぐに解決はしないかもしれませんが、話を聞いて寄り添っていくことで前進することも少なくありません。塾で週２回も３回も子どもを見ていると、ちょっとした変化に気づくことがあります。その原因が「前の日夜更かしをした」とか「来る前にお母さんに叱られた」などという程度なら大したことはないのですが、いじめなどのような大きな問題である場合もあります。そういった子に対して、塾講師としての立場から何がしていけるかということは私がこの仕事を始めた直後からのテーマです。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.04.28

コメント(0)
暗記が苦手な子（３）

暗記に時間がかかる子、苦手な子についての続きです。子どもに限らず、大人でもイメージが湧かないものを覚えるのは困難です。パソコンに触れない生活をしている人に、ソフトの種類や操作方法を説明しても覚えてもらえなくて、すぐにまた同じ話をしたという経験はありませんか。歴史は得意だが、地理は苦手だという子はこのケースであることが多いようです。歴史の場合はいろいろな人物が登場してさまざまな出来事を起こしていくのに対して、地理は人物の姿が見えにくい分野です。ともすれば、地名や農工業の丸暗記になりがちです。これでは旅行にあまり行ったことがない子にとってはイメージが湧かないでしょう。私としては、地理も教え方次第では十分にイメージを持たせることができると思います。お子さんが地理が苦手なようなら、担当している講師が暗記優先の授業をしている可能性があります。歴史の知識は豊富だが地理は「苦手」という塾講師は、結構たくさんいます。「なぜ香川では、さぬきうどんが昔から食べられてきたか？」などというところから地理の学習が広がっていきます。これだけのきっかけから地形・気候・農業・交通…多くの関連事項につなげていけます。その場所に暮らす人々の立場に立ってみることで、暗記ばかりに感じられていた地理という分野がリアリティーを帯び、子どもの興味を引きつけていきます。ゴールデンウイーク後半に旅行に行くご家庭では、ぜひその土地の人々の暮らし方について目を向け、話題にしてみてください。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.04.27

コメント(0)
暗記が苦手な子（２）

暗記に時間がかかる子、苦手な子についての話の続きです。小６受験学年になって、ある程度精神年齢が上がっているにもかかわらず暗記に時間がかかる子は、暗記することがらが十分に理解できていない場合が多いです。社会で「日清戦争」「下関条約」「三国干渉」の３つを覚えようとしても、この３つのつながりがきちんと理解できていなければなかなか覚えられません。それでも社会ならば用語を覚えていれば得点になることが多いですが、理科の場合は用語の示す内容まで理解しなければいけません。たとえばロウソクの「内炎」「外炎」「炎心」など、それぞれでロウがどういう状態なのかを押さえなければ得点になりません。「理科が苦手」「理科の用語が覚えられない」という子の多くは、意味や流れがよく分かっていない、用語を覚えていても現象の説明ができない、などです。流れがわかっているかどうかは、テキストを十分に読ませた上で説明をさせてみれば判断できます。友達に教えるのが好きな子はその科目に興味があるというだけでなく、流れを説明する力も徐々に鍛えられていくので成績がどんどん伸びていきます。ぜひともご家庭で、お子さんにひとまとまりの内容を説明させてみてください。論理力、作文力、語彙力、要約力などいろいろなものが連動して向上していくはずです。明日もこの話題、続きます。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.04.26

コメント(0)
暗記が苦手な子（１）

暗記に時間をかけているのに、なかなか覚えられない子についての話です。国語で、語彙力を高めるために「難語２０００」や「ちょっと難しい～」に取り組んでいるがなかなか進まない。社会で、何度も白地図を埋めているが地名が覚えられない。理科で、植物などの重要用語を何度繰り返しても覚えられない。どれもよく聞く話です。お悩みの親御さんも多いことでしょう。覚えるのに時間がかかる子は、暗記事項を受け入れる準備ができていない可能性があります。もう少しくだけた言い方をすると「現段階でのキャパシティを超えている」とも言えます。こういう状態であれば、大人から見たら「なんでこれだけのことが覚えられないんだ！」となってしまいます。入れる器が小さいのに、たくさんの水を入れようとしても入りません。器を大きくすることから始めなければいけません。子どもは日々成長していくので、ある程度放っておいても少しずつ器は大きくなっていきます。今暗記しようとしていることとは別のことに取り組んでいるうちに、地力が鍛えられてくるのです。まだ受験学年でないようなら、算数系パズルや読書で論理的に考える力を鍛えておくと物事を関連付けて覚えるようになるのでおススメです。受験学年の場合は、少し話が違ってきます。小６ともなれば、ある程度のことは覚える器ができてきます。それでもなかなか覚えられないとなると、問題点は別のところにあるでしょうが、その話はまた明日に。中学受験の算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.04.25

コメント(0)
独自の暗記法

暗記についての話の続きです。先日ブログで触れた、大学受験生の女の子の指導を始めました。一通りの指導を終えた後、久しぶりということもあって学校の話をいろいろ話してくれました。同級生に英語がすごくできる子がいて、高１の時に校内スピーチコンテストで優勝したそうです。その子は、幼いころから英語を習っていたわけでも帰国子女でもなく、中学から公文で英語を勉強していただけ、ということでした。ただ、すごく「耳がいい」のだそうです。英語の発音を正確に聴き取って、それを再現する力があるので英語力が上がっていったのでしょう。「音声による暗記力がある」と言い換えられます。たくさんの生徒を教えていると、それぞれの子に得意な「暗記法」があることに気付きます。「みかん…和歌山・愛媛・静岡」とノートに書いても全然覚えられないが、白地図にみかんの絵を描くと場所で覚えられる子。漢字を、何回も練習するのではなく一回だけものすごく集中した状態で書くと覚えられる子。マインドマップのような「図」を書いて関連項目を線でつなぎ、それを眺めることで映像的に覚える子。面白いゴロ合わせを独自に考え出し、繰り返し反復しながら覚えていく子。すべて、私が教えていた子たちの暗記法です。丸暗記に強い子というのもいて、そういう子は暗記プリントを上から順番に覚えてきます。「からっ風」の次は「近郊農業」、その次は…という風に。もちろん私は、順番を変えたテストを実施しますが。暗記がなかなかできない子は、字を眺めるだけになっていないでしょうか。言葉を何回も書く・問題文と合わせて書く・例文を作って文章で覚える・声を出して読んで覚える・図や絵と組み合わせて覚える…これらはどれも紙と鉛筆があればできます。早く、自分に合った暗記法が見つかるといいですね。それでも、親から見ると「どうしてこれだけのことを覚えるのにこんなに時間がかかるのか」ということを感じる場合もあるでしょう。そういう子についての話は、また明日に。算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.04.24

コメント(0)
丸暗記頭にならないように

昨日、全国学力テストが実施されました。きょうの朝刊にその問題が掲載されていたので、ご覧になっている方も多いでしょう。私が注目しているのは「算数Ａ」の６番の問題です。小問１では「約１キロの重さのもの」を選ぶもので、小問２は「約１５０平方センチの面積のもの」を選ぶものでした。この問題、中学受験を目指すお子さんだけの中で正答率を出してくれないものかと思います。数年前、塾で私が理科の授業をしていた時に、小テストで「人間の赤ちゃんは体長約何センチで生まれてくるか」と出題しました。正解は「約５０センチ」です。「約」ですのでご了承ください。これに対してＴ君が「１０センチ」という解答をしてきました。あとで聞いたところＴ君は、一度は教わったことのあるその数値をどうしても思い出せなくて、苦しまぎれに答えたということでした。私はそこで、「１０センチって、だいたいどのくらいかわかる？」とＴ君に聞きました。Ｔ君は冷静に考え、普段使っている定規を思い出しながら「このくらい」と、指を広げて示しました。私はさらに彼に対して「じゃあ、赤ちゃんの大きさを指や手で表してみて。」と質問をしました。彼は「うーん」と言いながら、「このくらい」と、自分の肩幅くらいの大きさを、両手を使って示しました。ここで彼は自分が先ほど書いた解答を思い出しました。「あ…！」このやり取りは、私にとっていろいろ考えさせられる所がありました。３０センチとか５０センチなどの数値が現実感覚を伴って入っていないことにショックを受けつつ、実物に触れる機会が少ない現代っ子、都会っ子に同情しました。そして、暗記重視に走りがちな自分の授業を反省しました。丸暗記で膨らんだ、頭でっかちな状態にならないように学力を伸ばしていけないか。これは私が執筆する朝日小学生新聞で始まる「おはなし算数力」の大きなテーマでもあります。算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.04.23

コメント(0)
子どもが心をひらくとき

ゴールデンウイークに、家族でゆっくり話し合いましょうということを書きました。これに関して、私が教えた子を二人紹介します。ひとりめは、中３の女の子です。高校受験に向けて勉強をしていましたが思うように成績が伸びず、そもそも受験をした後の高校生活に対して前向きなイメージが持てない、という状態でした。１０月に３連休があり、お母さんは思い切って母娘二人で旅行に行きました。（ちなみに、お父さんは北海道に単身赴任していました）そこで、女同士で普段はなかなか話せない話をゆっくりしてきたそうです。私はその話の内容は詳しく聞いていませんが、お母さんは「受験も控えていて旅行なんて…と思っていましたが、行って本当によかったです。私の気づかないところでいろいろ悩んでいたようで…」と、おっしゃっていました。それからは見違えるほど元気になり、成績も伸びてきていい受験を迎えられました。もうひとりは、小６の男の子です。一人っ子で甘えん坊な子で、受験が近くなってきてもなかなかエンジンがかからない。お母さんはかなり熱心な方でしたが、イマイチ空回りという状態でした。そんな彼が、積極的に質問に来るようになってきた時期がありました。「日曜日になると、父親が勉強を教えたり散歩に連れ出して男同士でいろいろ話をするんですけど、私には言わない話を父親には話すんですよねー。」と、お母さんは話していました。少し悔しそうに、さみしそうに。しばらくそんな日曜日を繰り返すうちに、その子は次第に受験に対して覚悟が決まってきたようです。いつもとは違った環境に身を置くと、心も解放されて普段はできない話ができることがあります。連休の予定はもう決まっているかもしれませんが、その予定の中に、ぶらぶら散歩しながら親子で話をする時間を作ってみませんか。算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.04.22

コメント(0)
復習回で追いついていますか？

サピックスでも日能研でも四谷大塚でも、毎週進んでいくカリキュラムの中に復習を中心とする週が存在します。今日はそれについての話です。算数が苦手な子にとってはこの復習回が、理解しきれていない単元を取り戻すためのチャンスです。親御さんとしても「この週で追い付いてくれれば」と、期待を寄せることでしょう。教える側としては、ここは腕の見せ所です。普段教えている子どもが、どこでつまづいているかを踏まえて扱う問題を選んでいくので、日頃から一人一人の様子を把握している必要があります。理解が進んでいる子が多いようなら、もう一歩進んだ問題に取り組むときもあります。ここで問題になるのは、どのあたりにレベルを合わせるかということです。通常の授業では「クラスの平均より少し上」に合わせるように、どの塾の講師も研修を受けています。できる子だけわかる難しい授業ではいけないのはもちろんですが、成績を上げるためには授業が易しすぎてもいけません。しかし「復習回」では、全員が理解できるようにレベルを抑えるべきところです。問題が解けるようになった達成感を感じることで、次の学習への動機づけにもつながります。「復習回」の授業を受けた後で、お子さんが「よく分からなかったところが分かるようになった！」と言っていたら、順調です。また、「前はやらなかった難しい問題ができるようになった！」これも順調です。しかし、「前もよくわからなかったけど、今日もやっぱりダメだった…」とか、「応用問題ばっかりやって、難しかった…」などと言うようなら明らかに危険です。こういう場合はクラスレベルや指導方針と、お子さんの状況が合っていないと考えられるので、早めの対処をお薦めします。ゴールデンウイークは、カリキュラムに追われる普段の学習を立て直す絶好の機会です。お父さんも交えて親子で、じっくり話してみてはいかがでしょうか。ゴールデンウイークも面談を受け付けている算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.04.21

コメント(0)
補助線はヒラメキ？

今日は補助線の話です。多くの方が補助線はヒラメキと思われているようですが、少なくとも受験算数においてはそんなことはありません。私は数多くの学校の過去問を解いていますが、補助線がヒラメかないとどうしようもないという問題は図形問題の中でも５％未満です。そして、そういう問題は時間内に解くには難しすぎて合否には影響がありません。昨日書いたような「定石的な攻め方」が身に付いていれば十分です。私の指導では、補助線の引き方は難しいものも含めて５種類です。５種類をきちんと教えておけばあまりにも不自然な引き方はしなくなります。１問ごとに「この問題ではこう引くのが正解」ということだけを教えていたのでは、まったく同じ問題が出た時にしか対処できません。応用が利かないのです。とはいえ、いきなり本質的な抽象論を教えても小学生には理解できません。ひとつひとつの問題を解く、という経験から学んでいく面も重要です。こういった抽象論と具体論のサジ加減が、小学生の指導では難しいところです。抽象的な思考力がまだ発達していないからこそ、算数ではＸやＹは使いませんし、「太郎君」とか「花子さん」が出てきたりするのです。私の塾では、問題を通じて少しずつ本質に迫っていくように組み立てを考えています。それでも常に狙い通りに進むわけではないので、生徒の理解度を見て復習の回にどの問題を取り上げるかで調整していきます。大手塾でもたいてい「復習回」はありますが、これについての話はまた次回に。算数教室インテグラル（図形講座も開講しています）のＨＰはこちらから

2008.04.20

コメント(0)
図形問題の克服方法

今日の集団指導の内容は「直線図形の面積」でした。図形分野を苦手とするお子さんが多いので、専門家としての意見を少々。図形分野は、ある程度の部分「努力」でカバーしやすいところです。図形が苦手だと言っている子のうち、少なくとも半分以上は演習量の不足によるものです。「うちの子は図形センスがない」などと言ってはいけません。もちろん、ただ漫然と解いていても学習効果が上がりません。多くの問題で登場する「定石的な攻め方（問題に対するアプローチ）」をしっかり身につける必要があります。その「定石的な攻め方」が他の分野に比べて数が多いので、ひとつひとつの攻め方をマスターするために類題を多く解く必要があります。「埋めかえ」だけをひたすらやり、ある程度身についたら「等積変形」…などのように。大手塾ではたくさんの種類の攻め方を、短時間でどんどん進めていくので身につきにくいのです。そして一通りの攻め方が身についた時点で、どの攻め方を使えばいいかを選んでいく段階に移行します。これは結構レベルの高いことです。攻め方がヒラメかないとどうしようもない場合も、確かにあります。しかし、それを乗り越えるために量をこなすのです。量をこなすことにより持っている引出しを開ける速度が速まり、試験中にいろいろな攻め方を試す時間的余裕が生まれます。今日の授業中に先日、植物をホメてくれたＩ君が「算数って、こんなに面白い科目だとは知らなかった！」と、またまた印象的なコメントを残してくれました。中学受験算数教室インテグラルのＨＰはこちらから

2008.04.19

コメント(0)

全61件 (61件中 1-50件目)

1 2 >

ジャンル別一覧

出産・子育て
ファッション
美容・コスメ
健康・ダイエット
生活・インテリア
料理・食べ物
ドリンク・お酒

ペット
趣味・ゲーム
映画・ＴＶ
音楽
読書・コミック
旅行・海外情報
園芸

スポーツ
アウトドア・釣り
車・バイク
パソコン・家電
そのほか
すべてのジャンル

人気のクチコミテーマ

子供服セール情報と戦利品・福袋情報…

6～8店舗目 300円OFFミックスナッツ…

(2024-04-26 10:53:52)
高校生ママの日記

マイナンバー更新へ！　パン屋巡り(*…

(2024-04-26 17:58:10)
共に成長する家族！子供と親の成長日…

感謝の気持を大切に・ルンルン

(2024-02-10 18:40:57)

中学受験算数教室インテグラル・教室日記～生徒とあゆむ合格365Days

お知らせ

夏の算数基礎固め（３）

夏の算数基礎固め（２）

夏の算数基礎固め（１）

その後のサピックス（２）

その後のサピックス（１）

今年の夏期講習

早稲田アカデミー（3）

早稲田アカデミー（２）

早稲田アカデミー（１）

サピックス×四谷大塚

料理と算数

大手塾の保護者会

個別指導枠残りわずか！

笑顔の花

無料体験授業（２）

無料体験授業（１）

sapixとサピックス生（７）

sapixとサピックス生（６）

sapixとサピックス生（５）

sapixとサピックス生（４）

sapixとサピックス生（３）

sapixとサピックス生（２）

sapixとサピックス生（１）

お問い合わせとお詫び

日能研のカリキュラム（３）

日能研のカリキュラム（２）

日能研のカリキュラム（１）

学習習慣の改善（４）

学習習慣の改善（３）

学習習慣の改善（2）

学習習慣の改善（１）

ＧＷ明けに成績を上げるには

男子校と女子校の問題の違い

算数の問題の「解き方」

家での集中力

GWの宿題

朝日小学生新聞に掲載開始！

成績の壁を超えるには

塾講師の言動によるいじめ

「やる気がない」と片付けていませんか？

暗記が苦手な子（３）

暗記が苦手な子（２）

暗記が苦手な子（１）

独自の暗記法

丸暗記頭にならないように

子どもが心をひらくとき

復習回で追いついていますか？

補助線はヒラメキ？

図形問題の克服方法