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カテゴリ:小説感想
いつものバーで、いつものように酒を呑んでいた「俺」は、見知らぬ女から、電話で奇妙な依頼を受けた。伝言を届け相手の反応を観察してほしいという。疑問を感じながらも依頼を果したのだが、その帰り道、何者かによって殺されそうになった。そして、ひとり調査を続けた「俺」が知ったのは依頼人と同じ名前の女が、地上げ放火ですでに殺されていたことだった。 ススキノの便利屋探偵第2弾。 ミステリィのシリーズを読んだのは内田作品位なので、歳をとる主人公に新鮮さを感じます。 ハイ、「俺」は30歳になりました。 「いよー!どうしてる?元気?」自分が間違ったことを言ったということがわかった。 初っ端から笑わせて頂きました。好きだ、このテンション 時はレーガンアメリカ大統領時代...えーと、80年代か。 賭け事でお金儲け・大麻の栽培、現実離れしているところなんて本職は何!? と、問いたくなるけど、...賭博師? 人生、堅実な生き方が一番だ。 世間から見たら犯罪でしかあり得ない生き方も「俺」にかかれば堅実な生き方。 自信満々な語りぶりが、「俺」っぽくて失笑してしまいました。 前作に続いて登場のキャラがいて、それもまた面白く話を分かりやすく展開させてくれた気がします。 えーと、美恵子さんどこ行った?? コンドウキョウコの正体にびっくりしました そして、最後の告白の手紙がしんみりきました。 長い長い手紙でした。 こういった当事者が告白する形で締め括られ真相が暴かれるというよりは、「俺」が真実に迫って欲しかったなというのは正直な感想です。 けれど、下手っくそで「作文ンン?」みたいな内容が逆に現実味溢れていて「しんみりしたなぁ」と思う事が増しました。 焦って書いた、ということをよく表現していると思います。 時系列がバラバラだったり、平仮名が多かったりといったところなど、特に~。 真実の愛が問われる内容にも思われましたが、どうだろう。 復讐するから、それだけの理由で、復讐相手に身を委ねられるもんなんだろうか。 女だからものっそ気になります。 ...その時になんないと分かんないや。 何も知らなかったにしろ、「俺」こそが憎たらしい相手に復讐するんだみたいな考え方があったにしろ、自分が動いたせいで復讐の決意を押してしまった。 「俺」は悔しくって仕方ないんだと思います。 純白のウェディングドレスの裾が見えていたのだ。 唖然となってしまいました。 ここで涙してしまいました( ´△`) 急いで小樽を出た「俺」だから、間に合うと思っていたし、 人を殺して自殺という終わり方とはさらさら思っていなかったのでこの一文に胸打たれてしまいました。 ウェディングドレスってすごく抽象的な絵画のイメージにも思えるので、最後にこれが使われたことは見事な結末でした。 ほんとはページが残ってるから、「続きはどうなるの!?」って思ったんですけどね。 下戸の私はお酒の名前がさっぱりです。 仕事でお酒を扱うけれど、日本物ばかりなので、カタカナが並んだ本作のバーでの様子にはちょっとオサレ感が漂ってる感じがしました 素敵な感想拝読しました!!どうもありがとうございますーー\(>▽<)/ 読書とジャンプさま 19番の独り言さま まぁぼの交差点さま お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年06月16日 17時02分14秒
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