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2012年6月3日
小さな旅(1)
(2)
[ 考古学・日本古代史 ]
最近は体調をみながら色んなところに出かけている。博物館や美術館、野草園に科学館などだ。仙台市が管理する施設はほとんどが無料で入れる。65歳以上の市民には「豊齢カード」が送付され、これを施設の窓口で提示すれば良い。暇つぶしになるし、自分の刺激にもなる。自転車に乗ったり歩いたりで、健康維持にも役立つ。まさに「一石三鳥」なのだ。
≪地底の森ミュージアム≫
ここは世界で唯一、氷河期の森が再現された博物館。多分地下鉄工事の際に発見された遺跡で、約二万年前の湿地帯跡。当時は現在より平均で7~8度ほど気温が低く、周囲にはトウヒ(アオモリトドマツ)、ダイマツ(チョウセンゴヨウマツ)、モミなどの針葉樹が茂っていた。この湿地に鹿などの動物が水を飲みに立ち寄り、それを旧石器人が狩猟するためキャンプ地にしていた。
累々たる針葉樹の倒木の間に、作りかけの石器や残骸、鹿の糞、焚火の痕などがそのままの形で保存されている、珍しい地下の博物館だ。私は既に5回ほど訪れているため、企画展を観るのが目的。今回の企画展は「仙台の遺跡1 ~名取川下流域の遺跡~」で、8つの遺跡からの出土品が展示されていた。いずれも道路建設や宅地開発などに伴う発掘。東北で一番大きな甕(かめ)を見られたのが収穫か。建物の外には当時に近い樹木が植えられ、雰囲気を出している。
≪縄文の森広場≫
ここは高台にある縄文時代の遺跡。8戸ほどの竪穴式住宅跡や、食料を保存するための穴などが見つかっているほか、大量の縄文式土器が出土している。私が訪れた時は大勢の小学生が来館していた。授業の一環で滑石を磨いて「勾玉」を作る実習のためだ。ほかにも縄文式土器を作ったり、木の棒を廻して火をおこす実習、壊れた土器を復元する実習もあるようだ。
企画展は「海辺のムラの環境と暮らし ~国史跡大木囲貝塚~」。松島湾の周囲には縄文時代の多くの有名な貝塚があるが、これは湾の南岸で標高40mほどの高台にある遺跡。東西450m、南北600mの広さに、厚さ5mの貝層が形成されている。ここから出土した土器は、東北地方の縄文前期、中期の編年の基準となった。
展示品は私も訪れたことのある七ケ浜町歴史資料館からの借用物で、土偶、骨製の装飾品、釣り針、石製のおもり、クジラ、イノシシ、犬の骨などだった。クジラは湾内に漂着したもので、シカやイノシシは狩猟によって得られた獲物。犬は人間と共に生活し、狩猟を助けたのだろう。松島湾岸の遺跡には製塩に関するものが多いのも特徴。作られた貴重な塩は、多分奥地に住む人へも届けられたに違いない。縄文時代の犬は、稀に食用にされた例がある。
今回は2つの小さな博物館を巡ったが、仙台市内にはこの他にも小規模の博物館がある。予算も人員も限られた中で、どんな展示を企画して客を呼ぶかが学芸員の腕の見せ所だろうが、多分どこも苦戦しているはず。数が増えれば増えるほど予算や人員が減るからだ。ボランティアによる解説も、きっとその一助なのだろう。頑張れ小さな博物館たち~!!
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Last updated 2012年6月3日 5時38分56秒
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2012年6月2日
北のまほろば
(7)
[ 読書 ]
司馬遼太郎著『北のまほろば』を先日読み終えた。「街道をゆく」シリーズの第41巻。青森県内を旅した際の紀行文だ。「まほろば」はあまり聞き慣れない言葉だが、「優れた良いところ」を意味する古語。本州最北端の青森県だが、司馬にとっては寂れた土地ではなく、豊かな土地に思えたのだろう。
倭(やまと)は 国のまほろば たたなづく青垣 山籠れる倭しうるはし
古事記や日本書紀に現れる伝説的な英雄日本武尊(やまとたけるのみこと)が死に瀕して、生まれ故郷の美しさを想って詠んだ歌とされるが、もちろん歴史的な事実ではない。ただ、古代から国のために戦地に赴き、彼の地で亡くなった多くの兵士がいたことは間違いない。そして遠く離れた故郷を思う気持ちは、古今東西共通だと思う。
この本で取り上げられているのは、先ず弘前城、岩木山、津軽衆と南部衆、津軽出身の作家。弘前城の項目では石場家のお婆ちゃんも出て来た。作家で出て来たのが今東光、日出海兄弟、太宰治、石坂洋次郎などだが、私はほとんど読んだことがない。太宰の「走れメロス」は小学校の教科書で知った程度で、石坂の小説は映画「青い山脈」を観たのみ。私が読んだ長部日出雄の「津軽世去れ節」は津軽三味線に命を賭ける男の栄光と没落を描いた小品だが、そこには津軽の独特な風土や、津軽衆の心情が良く描かれていた。
十三湖と中世の豪族安東氏との関係、三内丸山遺跡、亀が岡遺跡、大森勝山のストーンサークル、弥生時代の水田遺構である垂柳遺跡などにも触れている。それらを訪れて、青森は縄文時代から富み栄えた地であることを確信したのだ。三内丸山は五千年近く永続的に営まれた縄文の村で、当時は海の傍にあったため鮭の遡上や栗の栽培などで食料に恵まれていた。
また垂柳遺跡は、弥生時代の東北では稲作は不可能との常識を覆した。これは陸路ではなく、海路を辿ってイネがもたらされたためで、関東地方とほぼ同時期に稲作が始まっていたのだ。ただし後世気温が低くなると、稲作は一旦後退する。まだ冷害に強い品種がなかったためだ。縄文時代の東北が日本列島の中で一番人口が多かったことも立証されているが、それだけ豊かな収穫があったのだ。
冬季の八甲田山で大量遭難死した第八師団の話(新田次郎の小説で有名)と当時の南蒙古進出との関係、古来の狩猟民であるマタギの話、版画家棟方志功の話も興味深いが、戊辰戦争で敗れた会津藩士が明治政府から下北半島への移住を強制された話には驚いた。45万石の大藩から名目3万石の「斗南藩」へ。廃藩置県までの3年間の幻の藩の苦しみを初めて知った。それほど東北は明治新政府から目の敵にされたのだ。
津軽半島の先端である竜飛崎へは菅江真澄(三河国出身)や、長州藩の吉田松陰が津軽藩の警戒を破って訪れている。彼らはどんな想いで岬に立ったのだろう。素晴しい本だったが、幾つか著者の誤解があった。その最大は、西行や芭蕉が訪れた最北の地は宮城県との記述。正しくは岩手県。平泉で芭蕉が詠んだ 夏草や兵どもが夢の跡(高館)、五月雨の降のこしてや光堂(金色堂)などの有名な句を、彼が知らない訳がないのだが。「画龍点晴を欠く」とはこのこと。惜しいものだ。
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Last updated 2012年6月2日 18時51分40秒
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2012年6月1日
人生の意義とは?
(2)
[ 人生論 ]
映画監督の新藤兼人が亡くなった。100歳だったと言う。私は彼の映画を一度も観たことはないが、反骨精神に富んだ社会派の監督であることは知っていた。それに女優乙羽信子の夫だったことも。4月22日が誕生日で、関係者が100歳のお祝いの会を催したらしい。その時、彼は挨拶で一言「さよなら」と言ったそうだ。
その誕生祝いの後、2回も救急車で病院に運ばれたようだ。「さよなら」はユーモアだけでなく、案外本気だったのかも知れない。死の前日、監督は寝言で映画のことを話していたとか。最後の最後まで映画作りが頭の中にあったのだと思う。彼にしてみればまだ道半ばだったのだろう。息子や孫にも映画監督がいると聞いた。彼の遺志はきっと息子や孫が継ぐに違いない。
先日2010年の我が国の平均寿命が発表された。それによれば女が86.3歳で、男が79.55歳。男女とも前年よりわずかに下がったようだ。言うまでもなくこの平均寿命は、その年の出生児が何歳まで生きられるかの平均予測で、私達成人のものではない。ましてこれから何年生きられるかを保障するものでもない。でも、少なくともその歳まで生きたいと思うのが人情だ。
だが幕末期はそうではなかった。吉田松陰や坂本竜馬は30代で死んだ。満年齢なら松陰はまだ20代の若さだ。もちろん自分の意思ではないが、彼らは死を賭して行動していたのだから同じようなもの。戊辰戦争で敗れた会津藩の白虎隊に至っては10代での切腹。死を称賛するものではないが、平和な現代ではとても考えられない覚悟の人生だった。
さて、私の体調は少しずつ回復している。先日までのめまいと吐き気は、間違いなく薬の副作用。これは危ないと思い、妻には何かあったら救急車を呼んでくれと言っていた。だが彼女は本気にしなかったようだ。初めて低血圧になったため、血圧降下剤を2日休んだ。一時は140近かった脈拍が70台まで下がり、逆に血圧はようやく110を上回るようになった。どうやら体が薬に馴染んで来たようだ。
昨日は少し歩いた。最近隣の市や町でクマが出たとのニュース。この日はとうとう市内にも体長1.5mのが現れたようだ。用心のためラジオを聞きながらの散歩。本当は近所の山に登りたかったのだが、無理せずその麓にあるお向かいさんの畑を見た。畑は木の柵で囲まれていた。イノシシが荒らすのを防ぐためとのこと。帰路は幾つかの団地を迷いながら帰った。2時間8kmのささやかな旅だった。
今日は昨年津波の被害を受けた地区を、自転車で廻る予定。体調を見ながらゆっくりペダルを踏もうと思う。未曽有の津波で多くの方々が犠牲になった町。それをこの目で確かめるのだ。死を必要以上に恐れることはないが、かと言って侮るのは愚かなこと。「盛者必衰」の言葉を心に刻みながら、生きていることの意味を考えてみたい。
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Last updated 2012年6月1日 17時26分8秒
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2012年5月31日
正々堂々
(2)
[ スポーツ関係 ]
喜ぶ者がいる一方で悲しむ者がいる。特に勝負を争うスポーツの場合は、より一層明暗が際立つ。女子バレーボールはセット数の差で、ロンドンオリンピックへの出場権を手にした。ランクから言ってタイより上位になると思われたのに、タイもキューバに勝つほど強くなっていたのには驚いた。確かホッケーも出場権を得たが、ハンドボールの40数年ぶりの参加はならなかった。
オリンピックとの関係は不明だが、クルム伊達公子は全仏の1回戦に敗れた。確か41歳のはずだが、その飽くなき挑戦心に敬意を表したい。女子レスリング国別対抗でロシアを破って日本が優勝した。最初の4人が連続して勝ち、簡単に優勝を決めた。だが吉田沙保里は負けた。新しい攻撃の形を模索している最中のようだが、一瞬のためらいが負けにつながった。「親子」で戦っている浜口京子は、ロンドン後の引退を決めたようだ。
海の向こうでは新たな動きがあった。大リーグレンジャーズのダルビッシュはリーグトップの7勝目を挙げた。試合後は女装して他の2人と共に歌を歌ったとか。これは新人を迎えるチームの伝統儀式。こうして外国での暮らしに馴染むのは良いことだ。さらに素晴らしいニュースも飛び込んで来た。3Aダーラムにいたゴジラ松井が、相次ぐ主力選手の故障で急遽大リーグのレイズに昇格したのだ。
上がったばかりの試合で松井はいきなり2ランホームランを打ったようだ。3Aでの成績は2割にも達せず、ホームランも打てなかった松井だが、大リーグ生活10年目の経験は本物だった。チームの監督はもとより、これまで所属していたヤンキースなどの関係者も絶賛していた由。第2戦はベンチスタートの代打になったようだが、これからも頑張って欲しいと願う。
さて、昨夜は楽天対巨人の試合にしびれた。何と巨人の先発杉内が、9回2アウトまで1人も塁に出さない完全試合。最後の1人も2ストライクを取りながらの4ボール。大記録はついえたが、ノーヒットノーランは達成した。これまで田中と投げ合って勝ったことはない。無論去年まで所属していたソフトバンクでの話だが、0勝4敗と相性が悪かった。それで密かに闘志を燃やしていたようだ。
一方の田中は約1カ月ぶりの1軍出場。今年は体調が悪く、開幕戦から黒星スタートだった。その間に新人を含め、これまで力を発揮出来なかった投手の活躍で貯金まで作るほどの好調さ。だが相棒の嶋捕手や抑えのラズナー、松井稼、鉄平などが故障中。だからこそ復活が望まれたのだが、高橋由伸の一振りに敗れた。負けはしたが、彼のことだ。きっと復活するに違いない。
昨夜は雲峰師匠の掲示板を通じて「人生の楽園」の映像を観た。街道を歩くことに魅せられた1人のランナーの話だ。「塩の道」や「東海道品川宿」などの話で、画面には雲峰師匠、Sパパ、ちっちさんの姿もあった。元はウルトラマラソンの物凄い経歴を持った(今でもトランスヨーロッパに出る超一流の現役選手もいるが)選手が、色々調べながらテクテク街道を歩く姿に感銘を受けた。
私は昨年4つのレースを欠場した。今年も既に3つが欠場で、近く行われるレースも欠場の予定だ。原因は不整脈に伴う体調不良と足の痛み。2度の手術を受けたが治らない。目下頻脈を抑える薬を飲んでいるが、まだ体に馴染まないようだ。まるで200kmのレースを走り終えたような感じ。フラフラして目が回り、このまま死ぬのではないかと思う時もあるほど。それでも体が落ち着いたら歩いたり自転車に乗って出かけている。
走友のレースぶりをネットを通じて観ている。今年初めて行われた富士山のトレイルレースや野辺山のレースなどがそうだ。もうウルトラを走ることはとても無理だが、今は歩いたり自転車に乗ることがレースだと、自分に言い聞かせている。イタリアのセリエAで八百長事件が起きたようだ。今季優勝したチームの監督も捜査の対象とか。神聖なスポーツにインチキが罷り通るとはゆゆしきこと。たとえ勝っても負けても正々堂々と戦うのがスポーツマンであるべきなのに。
≪
今月のラン&ウォーク
≫
ラン:2回12km
ウォーク:210km(自転車の距離の40%分を含む)
月間合計:222km
年間累計:948km
うちラン:242km
これまでの累計:79093km
地球2周まで残り923km
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Last updated 2012年5月31日 5時34分9秒
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2012年5月30日
植物たちの勢い(2)
(6)
[ 園芸・家庭菜園 ]
お向いさんが立派な山ウドをくれた。今までウドを植えていた畑が護岸工事で潰されるため、急遽抜いたものとか。酢味噌和えにして食べたが、お向いさんの切ない気持ちは良く分かる。妻が畑から抜いた玉ネギをポテトサラダに入れ、葉っぱは翌日の味噌汁の実になった。昨年の秋に植えた苗が、ようやく食べられるまでに成長したのだ。
買った苗は100本。そのうちダメになったのが5本として、収穫は95個か。今回は追肥を重ねた割には、トウが立つのが少ない。そして厳しかったこの冬をよくも乗り越えたものだ。6月半ばまではそのままの状態にしておき、その後全て抜いて陰干しする予定。
白ゴーヤの苗がダメになった。どうやら虫に食われたようで葉っぱに穴が開き、蔓も無くなっている。これではもう育つのは無理。後はあばしゴーヤともう一種類のゴーヤに頑張ってもらうしかない。花壇のユリの葉が直線的に切られている。丸い糞が残っていたので、これも虫が食ったようだ。だが、いくら探しても幼虫はいない。何だか不思議な感じだ。
ジャガイモの葉が茂って来た。男爵の小さな種イモを15個もらって植えたのだが、そのうち発芽したのが11株ほど。あんな小さな芋が立派な葉を茂らすことに驚く。塀の際に播いたキュウリが発芽しているが、今ではジャガイモの葉が邪魔。茎をそれぞれ2本ほどに間引きした上、紐で縛ろうと思う。
先日ようやくユズのつぼみを見つけた。まだ小さいのだが、古い葉がついた枝にしか見当たらない。イチジクだと剪定後に延びた新しい枝にも実をつけるのだが、どうやらユズの場合は違うようだ。厳しい冬の寒さでほとんどの葉が落ち、心配していたユズ。僅かに残った葉の近くに、小さくて可愛い蕾が12個ほど。今年はとても少ない分、ひょっとして大きく実るかも知れない。新しい葉や枝も出たので安心だ。
モロッコインゲンの蔓が伸び出した。だがまだ支柱を捉え切れないで空中をさまよっている蔓が多い。そんなのを見つけるたびに、支柱に巻き付けてやっている。適当に雨が降るせいか順調な生育ぶりで、収穫が楽しみだ。トマト、ミニトマト、ナスに花が咲き出した。ミニトマトやナスは、花が咲いたら必ず実が実る。そんな野菜を観るだけで楽しい。これは作った者しか味わえない喜びだろう。
ところでこの時期に茂るのは雑草だけではない。畑のあちこちから芽を吹き出しているのはカボチャ。そして中にはサクランボやトマトやジャガイモの小さな芽もある。それらは撒いた堆肥に混じっていたもの。我家の裏庭には3基のコンポスト容器があって、生ゴミや愛犬のウンチを原料にして堆肥を作っている。その中に混じっていた種が成長するのだ。そしてジャガイモが「皮」からの発芽なのにはビックリ。
時には植えた覚えのない木が育つこともある。白い花を咲かすハナズオウは2mほどの高さになった。これは多分鳥の糞に混じっていた種から育ったのだと思う。裏庭に小さなルピナスが生えていたが、きっとこれもそうだろう。地味なネズミモチは抜いた。カボチャの芽は全て抜くが、トマトは玉ネギの収穫後の畝に移植する予定。そして裏庭の1本の樹木。これはサクランボじゃないかと密かに楽しみにしているのだが。
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Last updated 2012年5月30日 8時20分17秒
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2012年5月29日
植物たちの勢い(1)
(4)
[ 園芸・家庭菜園 ]
なぜ私の広辞苑に「一病息災」が載ってないのか考えた。この言葉の原義は「無病息災」。病気をせずに健康で長生きするのが本来の意味だ。それが「軽い病気ならより健康に注意するため長生き出来る」意味で、一病息災のような造語が出来たのだろう。私の広辞苑は昭和48年印刷の第2版。40年前にはまだ普遍的でないため、収録されなかったのだと思う。
さて、気温が上がると目につくのが雑草。雨上がりの後ならなおさらだ。それほど広くない我が家の庭だが、これからの季節は雑草との戦いになる。カラスノエンドウ、タンポポ、ハハオコグサ、ツユクサ、ハコベなどは簡単に抜けるし、手間もかからない。ところが厄介なのがオオバコ、ドクダミ、ヨモギ、スギナ、そして名前も知らないイネ科の雑草だ。
オオバコは良く見かける草で、葉の占める割合が大きい。これは踏まれても強く、刈っても地中に根が残り、種が自然と周囲に散らばって繁殖する。石川県に勤務した当時、白山に登ったことがある。昔からの信仰の山で、車は途中までしか入れないため歩いて登るしかないのだが、その登山道がオオバコで埋まっていたのには驚いた。
点々と続くオオバコの群落は、きっと登山靴の裏についた種が落ちて繁殖したのだと思う。他の草なら育たないような場所でも生き続ける生命力は物凄い。人文科学、社会科学の分野が得意な出版社に「勁草書房」と言うのがあるが、社章は何とこのオオバコ。「勁草」は強い草の意味。多分厳しい出版界で生き延びるために、敢えてこのような命名をしたのではないか。
ドクダミ、スギナ、ヨモギの共通点は根が地中深く延びること。このため上の方だけちょん切っても、またそのうちに生えて来る厄介者。近所に老夫婦が住む家があるが、高齢に伴う障害のため庭が荒れ放題で、家の周囲がスギナで覆われるほど。年に2回草刈りを頼んでいるようだが、きれいになるのは草刈りの直後だけ。半月後にはまた元通りになるから恐ろしい。
除草作業が面倒なためコンクリートで固めたり、石を敷き詰める家もあるが、私はまだまだ頑張る積り。そう言えば小笠原諸島へ渡るフェリーの乗船定員が近く減員されるみたいだ。世界遺産に登録されるほどの貴重な自然を、観光客がもたらす外来植物から守るのが目的のようだ。日本の雑草の大半は、小学校しか出ていない牧野富太郎博士の命名とか。それで東大の助教授になったのだから大変な偉業だ。
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Last updated 2012年5月29日 4時47分50秒
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2012年5月28日
一病息災
(2)
[ 健康 ]
今日は病院に行った。かかりつけの内科医で循環器病が専門の個人医。まだ働いている頃は時間の節約のためバスに乗ったのだが、今はたっぷり時間があるから山の上まで歩く。10時前なのに、結構待合室に人がいる。これは初めてのことだが、手術を受けた専門病院だと6時間以上待たされることに比べたら大したことはない。
心臓が落ち着いた頃を見計らって血圧測定。上が101で下が74。脈拍数は120で結構きつい運動をしている状態。体調を受付の人に伝えると、少し早めに処置室に入るよう促された。ベッドに横たわり先ず心電図の検査。その結果を観て、今度はモニター心電図をつけながら点滴注射。薬剤は生理食塩水と鼓動を抑えるためのもの。それらが終わると廊下で待機。
やがて名前を呼ばれて診察室へ。心電図と点滴で心臓の動きを確認したM先生が丁寧に説明してくれた。結果は2回目の手術の時と似たような波形が現れている由。2度も手術をしたのに再びこの症状が出たことを、先生も深刻に受け止めているようだ。2度の手術で不整脈が発生する回路を遮断したのだが、また別の回路が新しく出来て、「環状頻脈」とかいう微弱な不整脈が出ている由。
3回目の手術をするかどうかは専門病院の判断に委ねることにして、当分薬で対応することになった。処方されたのは1回目の手術後に服用し、副作用が全く出ない相性の良いもの。診察を受けている間に外は暗くなり、雨も降り出していた。薬局で処方箋を出すと、「また飲むようになったのですか」と薬剤師。彼女達も職業柄患者の容体が気になるのだろう。「2回手術を受けたんだけど、また不整脈が出たんだよ」と言うと、気の毒そうな顔に変わった。
雷鳴の中をバス停まで急ぐ。大粒の雨だ。アパートの軒先で雨を避けながらバスを待つ。案外早く来たバスに乗り込んで終点まで。そこから家まで走る。さほど濡れずに済み、着替えるほどではない。「お父さんどこへ行ってたの」と妻ののんびりした声。「病院」と一言だけ告げて私は黙った。「どんな状態だったの」。妻の質問にも暫く無言。2回の手術で完治したと思ったのだが、そうは問屋が卸さなかった。少し間を置いて、事実を告げる。それ以上彼女は何も問わなかった。
昼食後は自室で休息。そのうちに眠くなり、布団を敷いて眠る。やはり脈拍が乱れた夜から、眠りが浅くなっていたのだろう。1時間半ほど眠ると、朝と間違えた。いつの間にか雨は止んでいた。愛犬といつものように夕方の散歩。途中すれ違った人に挨拶され、思わず「お早うございます」と言った後で間違いに気づいたが、時既に遅し。まあ、今さら恥ずかしがる歳ではない。
また付き合うようになった不整脈だが、自分では「一病息災」と思いたい。こうなったらとことん付き合って長生きし、後は「ケ・セラセラ」だ。ところで「一病息災」が「広辞苑」に載ってないのが不思議。ネットではちゃんと調べられるのにだ。まあ、世の中にはいろんなことが起きる。そして「なるように」しかならない。「良いじゃないの幸せならば」。これは昔流行した相良直美の歌である。
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Last updated 2012年5月28日 18時6分45秒
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