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2004年07月21日
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カテゴリ:民事訴訟法
昨日は口頭弁論についてお話しました。
口頭弁論とは、ごく簡単に言うと
1、公開の法廷で
2、双方が
3、口頭で
4、裁判官の面前で弁論すること

でしたね。
今日はそれぞれの例外についてお話しましょう。

まずは、1、公開の例外です。
条文をご覧ください。

憲法第八十二条
 裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。

○2  裁判所が、裁判官の全員一致で、
公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、
対審は、公開しないでこれを行ふことができる。
但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する
国民の権利が問題となつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。

○2をご覧ください。
「対審」とは口頭弁論のことだと思って下さい。
そうすると、公の秩序又は善良の風俗を害する虞(おそれ)がある場合には裁判は公開しなくてもいいということになります。
「公の秩序又は善良の風俗」というと大げさに聞こえますが、
結局公開すると返って国民の信頼を得られなくなる場合と考えていただければ結構です。

例えば、企業秘密を漏らした人に対する損害賠償請求の事件では、
その漏れた情報が本当に企業秘密なのか、企業秘密だとしたら
どの程度の賠償が必要なのか裁判ではっきりさせなくてはなりません。
となると、公開の法廷で企業秘密を公表しなくてはならないことに
なってしまいます。これでは企業秘密の意味が無くなり、
国民は「企業秘密を守るために裁判所を利用したいのに
企業秘密を公表する裁判をするなんておかしい」と言って裁判を信用しなくなります。
これでは困るので、公開によって返って国民の信頼を失う場合には
裁判は非公開となります。

つぎに2、双方が関与しなくてはならないということに対する
例外です。
では、まずなぜ双方が関与しなくてはならないのでしょう。
それは当事者の意見を十分に聞くためでした。

ということは当事者が裁判の途中で死んだらどうなるのでしょう。
清水君に「100万円払え」と訴えた三島さんが裁判途中で
死亡した場合、どうすればいいのでしょうか。
もちろん、裁判は一旦終了し、三島さんの相続人が改めて
清水君に裁判を起こすと言う考えもあるでしょう。
しかし、それでは清水君は同じ裁判を2回させられることになり
ちょっとかわいそうです。
そこで、当事者が死亡した場合は、その相続人が裁判を引き継がねばなりません。
条文もあります。

民事訴訟法第百二十四条  
次の各号に掲げる事由があるときは、訴訟手続は、中断する。
この場合においては、それぞれ当該各号に定める者は、訴訟手続を受け継がなければならない。
一  当事者の死亡
     相続人、相続財産管理人その他法令により訴訟を続行すべき者
(以下略)

裁判を引き継ぐにはこれまでの経過などを把握しなくてはなりませんから、裁判はしばらく中断します。
これは双方がきちんと関与できるようにするためです。
しかし、このときに三島さんに弁護士がついていたらどうなるのでしょうか。

普通依頼人は弁護士に主張したいことだけ伝えて、基本的には
法廷に立ちません。ということは例え依頼人が死亡したとしても
弁護士さえいれば裁判は続けられますし。相続人もそれで
満足するケースがほとんどです。
なので、弁護士がついている場合、当事者が死亡したとしても
裁判は中断しません。つまり当事者が不在のまま裁判が進められます。

第百二十四条  
2  前項の規定は、訴訟代理人がある間は、適用しない。

訴訟代理人とは弁護士のことを言います。つまり、この条文は弁護士がいる場合には訴訟は中断しませんよと言っているのです。。
さて、明日は3口頭の例外と、4裁判官の面前でということの例外について
お話しましょう。





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最終更新日  2004年08月04日 08時43分00秒
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