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カテゴリ:ネットビジネス
最近、「料率80%以上のアフィリエイト」とか、「日給6900円以上可能」とか言う広告を目にします。 Dネット(仮名)という組織の広告です。 一体どんな物かと思って調べてみました。 Dネットに加入すると、2900円を初めに払い、参加マニュアルを買います。そして、参加マニュアルに従いDネットの宣伝をして新たな加入者を募り、新たな加入者が2900円を払うと、宣伝者に2300円、本部に600円が入ると言うことだそうです。 これだけ読めば、Dネットがマルチ商法だということがお分かりかと思います。 確かに、厳密に言えば、上下関係が一代しか発生しないところが普通のマルチ商法とは違います。 例えば、Aさんが初めに参加して、Bさんを勧誘させ、さらにそのBさんがCさんを勧誘した場合、Cさんの払ったお金はBさん(と本部)にしか行かず、Aさんには行かないようです。なので上下関係が一代限りで終わると言えます。 ですが、マルチ商法は「販売組織の加盟者が消費者を組織に加入させ、さらにその消費者に別の消費者を組織に加入させることを次々に行うことにより組織をピラミッド式に拡大していく商法(警察庁)」と定義されています。 そして、Dネットは、初めの2900円を回収するには最低2人以上を加入させなくてはならないので、「消費者に別の消費者を組織に加入させることを次々に行う」ことになり、マルチ商法だと言うことがいえます。 さらに、「商品の販売の外形をとっていても、商品に価値が無いならネズミ講」する判例もあります(最決昭和60年12月12日)。ですから、Dネットの「参加マニュアル」に商品価値が無い場合にはねずみ講として違法行為となる場合もあります。Dネットの宣伝者には「参加費」などと書いている者が居ますが、これなど自らねずみ講であることを認めてしまっているようなものです。 また、Dネットの宣伝者の中には、Dネットのいうことを真に受けて「普通のアフィリエイトと似ています」と言っている者が居ます。 確かに、普通のアフィリエイトでも宣伝者は購入者が現れると一定の額を受け取る点ではDネットと同じです。しかし、普通のアフィリエイトは、購入者が次の宣伝者として行動することは期待されていません。これに対し、Dネットは購入者が次の宣伝者として行動することが期待されています。 この点が大きく違います。そして、普通のアフィリエイトでは、購入者は何も宣伝しなくても損するとはいえません。ちゃんとした商品を受け取っているからです。しかし、Dネットは購入者が次の購入者を見つけないと損します。これも大きく違います。 Dネットはマルチ商法であり、合法のようですが、下手をするとねずみ講として法律に触れる恐れがあります。それに、Dネットでも自分が次の購入者を見つけなければならないという点では、楽して儲けるのはなかなか難しいです。また、1人につき2人以上を勧誘しなければならない以上ねずみ講のように理論上いつか行き詰まることも明らかです。 また、「必ず儲かる」と言って勧誘したものの、結局損をさせてしまった場合、宣伝者は詐欺罪に問われかねません。 違法とはいえませんが、自らが購入者であり勧誘者となる組織に対しては近づかない方が無難でしょう。みなさん、お気をつけ下さい。 また、楽天でDネットのような組織の宣伝をすると、削除対象になります。実際、楽天広場である人がDネットの宣伝をして削除されていました。当たり前でしょう。こんな違法すれすれの組織の宣伝をすれば削除もやむを得ないと思います。 皆さんは、やるなら自分でサーバ建ててやるべきでしょう。 <参考ページ> ・警察庁 ・インターネット・ねずみ講の研究 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年01月08日 22時48分17秒
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