テーマ:☆詩を書きましょう☆(8326)
カテゴリ:詩
花に寄せて まだ小さかったオオテマリが純白の大きな花房になり その花も変色して落下した 垣根のモッコウバラが疎らに咲いていたのは初めのうちだけで 満開となって芳香を放ち 今は醜悪な姿を曝している 若かった日々は一体どこへ消え去ったのだろう あの時確かにあったはずの愛は一体どこへ行ったのだろう あれから五十年の歳月が流れたが 人は歳を取るごとに何かを得 その代わりに何かを喪失うのだろう 五月 風がそよぎ雲が光る 太陽はまだ天空に在り やがては月も昇るだろう 過ぎ去った日々のように何食わぬ貌をして ホオズキの白い花 日ごとに膨らむ葉陰の青梅 クレマチスは勢いを増し 子鴨はずいぶん遠くまで泳げるようになった 五月 空は俺の頭上に高く 道は俺の前に遠い そして心の奥底では 不安という生き物が密かに息づいている 亡くなる知人が増えた ブログを休んだりコメント欄を閉じた友もいる 夜逃げして音信不通のクラスメイト いつも電話をかけて来て 同じ話を繰り返す認知症の先輩も 咲いた花はいつか散り 出会いはいつか別れを迎える定め 記憶は忘却へと変貌し 希望は失望によって谷底へと突き落とされる 1512km先のゴールを目指して たった一人黙々と走り続ける後輩 4カ月ぶりにブログを更新した友 愛する家族を失った友は 哀しみに耐えながらも新しい生活をスタートさせた 目には見えない季節だが 少しずつ変化して止まることを知らない 前途に何があるのか分からない俺だが それでも俺はこの弱り始めた二本の脚で前へと進む 老化と死という未知の世界へ 手探りのままたった一人で < 本日のO川さん情報 > 「本州縦断レース」(青森~下関間1512km余)に単独で挑戦中のO川さんですが、昨日の第17日目は京都府舞鶴市大江町から兵庫県の養父(やぶ)市までの43kmを9時間で走破し、無事ゴールしました。これで走った距離の累計は1034.2km(私の計算上)となり、残りは500kmを切りました。 昨日はスタートからゴール地点まで、ずっと歩道があることに驚いたそうです。午前10時には気温が29度に達し、暑さに苦しんだようですが、まだまだ元気なようで何よりです。18日目の今日は兵庫県養父市から同県新温泉町(津村温泉)までの予定。いよいよ明日は山陰地方の鳥取県に入りますね。今日も健康と安全に注意して慎重に走ってほしいですね。O川さんガンバ~!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[詩] カテゴリの最新記事
|
|