056010 ランダム
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ゆっさんのお仕事・子育て奮戦記

ゆっさんのお仕事・子育て奮戦記

いよいよ出産 

陣痛


さて、朝の5時半頃、陣痛が始まった。
痛みは、例えて言えば、下痢をしてお腹が痛い時のような感じ。他の人は生理痛の強いのと表現していたが、私は普段生理痛がほとんどないので、やっぱりお腹をこわしたときの痛みと言う方が実感がある。
それが規則的に来るのだが、とにかく痛い。
初産だし、すぐには進まないだろうと思ったので、8時半頃まで待ってから吉村医院に電話し、フ~さんに付き添われて来院。助産婦さんに診てもらった。
この時点で3cm開口。「まだまだですね」といわれて、一旦家に帰る。
帰りに近くの公園を散歩した。陣痛が来るたびに、腰をフ~さんにさすってもらう。
私も彼も寝ていなかったので、とにかく少しでも寝なくちゃと思い、しばらく自宅で横になる。痛くてあまり眠れないが、せめてフ~さんには本番でしっかりしててもらいたいので寝ててもらった。

助産婦さんが、お風呂に入ると痛みが楽になると言ったので、お風呂を準備しようとした。ところがうちは普段シャワーだけだったので、浴槽は物置になっていてすぐには使えない。
中に入っていたものを全部取り出し、浴槽を洗おうとしたところで力尽きて結局あきらめた。


入院


痛みも相当強くなったのでもういいだろうと思い、午後3時ごろ、また病院へ行き、そのまま入院した。
私の前にお産がもう1つあり、すぐには分娩室に入れなかったので病室で待機。(吉村医院には分娩準備室はない。)すると院長がやってきて、
「あなたは安産だから、心配ない」と一言。
それから院長の娘さんの織絵さんも来てくれた。織絵さんとはいろいろ縁があってフ~さんともども知己を得ていた。
他のお産で忙しい中、ときどき助産婦さんが様子を見に来てくれ、痛みに苦しんでいるときには腰をさすってくれた。
そして5時半頃、前のお産の片付けも終わり、いよいよ和室の分娩室に入った。


さあ、本番


いよいよ分娩室に入った。
吉村医院の和室分娩室は、暗く、暖かかった。暗くするのは産婦が落ち着くのと、ベビーが出てきたときなるべく胎内と近い環境にするため。
産婦はベッドに縛り付けられないので、自由な姿勢が取れる。いろいろ聞く話によると、仰向けでいるのが一番痛くて辛いらしい。
イスがあったので、私はイスの足につかまり、四つんばいになっていた。
いちおう痛みを逃がす呼吸法を教えてもらったが、もう痛くてそれどころではない。陣痛が来るたび、「ぎゃああああ~!」と叫んでいた。
でも助産婦さんは「すごくいい痛みが来てます。」なんて言う。状態がいいので、何も指示しなくても、自然にお産が進んでいるとも言った。
そのうちに水が流れ出るのを感じた。破水だ。
破水の後は、陣痛と一緒にいきみが来るようになった。
分娩中、何回もトイレに行った。トイレに座っているといきみが来た。
助産婦さんが、小水が溜まっているので管を入れていいかきいたが、いやだったので拒否した。
最後のほうはフ~さんにつかまって、ぶら下がるような姿勢をとった。
そしていよいよ頭が見えてきたと言われた。手で触ってみてと言われ、手をやると確かにベビーの頭がある。


生まれた!


助産婦さんが「じゃあ、立った姿勢で赤ちゃんを手で受けてみましょうか」と言った。
そこで、後ろからフ~さんに支えてもらいながら、中腰になり、両手を出した。
そして最後の陣痛といきみ。一瞬のうちに体の中からそれは出てきて、私の手のひらに乗った。ずしっと感じる重み。わっ、びっくり!
それからすぐに私は仰向けに寝かされ、ベビーをお腹の上に乗せられた。
先ほどまでの死にそうな痛みはうそのようになくなり、楽になった。
ベビーはお腹の上で小さく「うっうっ」という声を上げながら手足を動かしていた。テレビなどでよくある、「おぎゃー!」という盛大な産声ではなかった。
後で聞くと、吉村医院で生まれる子どもはみんな、大きな産声は上げないそうだ。普通の病院では分娩室が明るいので、暗い胎内から出てきた赤ん坊には痛いほどにまぶしく、それで辛くて大きな声を出すらしい。

しばらくすると、院長がやってきて私のお腹を押し、胎盤が出た。そして生まれたときに切れた会陰を縫合した。
この段階になってようやくフ~さんがおそるおそる質問した。
「男の子?女の子?」

女の子だった。

このあと、フ~さんがへその緒を切った。へその緒は弾力があってなかなか切れず、ちょっとたいへんだったそうだ。

お腹の上にベビーを乗せたまましばらく休んだ後、ベビーの身体計測があり、それから病室へ移った。

2001年12月2日午後10時54分、身長50cm、体重3440gの健康な女の子誕生。


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