カテゴリ:シネマ/ドラマ
古今東西を問わず、政治や軍事の領域に「悪」の要素が必然であることは、つとに16世紀イタリア・ルネサンス期の政治思想家マキャヴェッリが犀利に分析しているところで、現在の国際情勢を見るにつけても自明のことだが、今年のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』にはことのほかそれが色濃く滲み出ていて、見ていてゾクゾクさせられる。例えば、映画史上の傑作『ゴッドファーザー』シリーズのような凄みと静かな気魄が全篇に溢れていて、大の男を夢中にさせる。「黒田」をもじっているのかも知れないが、親しみをこめて「ブラック大河」「ダーク官兵衛」などと呼ばれているのもうなずける。
当時の日本人のトップクラスの智力と持久力、智略・智謀と胆力、理念構築と現実洞察の全人間的な能力を傾注して天下泰平の世を引き寄せてゆくブレイン(頭脳)ゲームを描いて、歴代大河の中でも異色でありつつ、屈指の記憶に残る作品になっている。演技・演出・脚色などについてはほかのサイトに譲ることにするが、主役の岡田准一を筆頭に、その素晴らしさは言うまでもない。 佳境に入った展開はますます絶好調で、視聴率の数字も着実についてきているらしい。当然であり、納得である。 万が一、まだ見ていないという方がいれば、今からでも遅くないから、ぜひおススメしたい。 ○[軍師官兵衛]番組最高の視聴率19.4% 中国大返し、秀吉天下取りでV字回復 【マイナビニュース 22日】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.07.23 16:04:15
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