カテゴリ:現代短歌の曠野
斎藤史(さいとう・ふみ) みじか夜を美しといひて惜しみつつやがて眠りにゆくばかりなる 歌集『朱天』(昭和19年・1944) 短い夜が過ぎて行くのを 短いなりに ぎっしりと稠密で美しい時間なのだと言って惜しみながら やがて眠りに入ってゆくばかりなのである。 註 くはし:現代語「詳しい」の語源の古語だが、精緻で繊細な美しさを言った。古典に、椿や紫陽花の花を「くはし」と表現した例がある。 * 作者は、この作品を含め戦前から作歌を始めていますが、主として戦後に活躍した歌人と見られるので、カテゴリーは「現代短歌」に繰り入れます。当ブログサイトでは、原則として昭和20年(1945)8月15日正午以降を「現代」と見なしています。 夏の大三角 ウィキメディア・コモンズ パブリック・ドメイン お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年08月26日 11時04分34秒
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