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ひだまりの中で…

ひだまりの中で…

子宮頸部円錐切除術への道


★2008年7月子宮頸部高度異形成の診断を受け
円錐切除術の手術を受け6日間の入院生活を送りました。

今まで婦人科の病気とは無縁だと思って過ごして来た私ですが…
・・・というより「子宮頸部異形成」って何ソレ?
そんな名前の病気あったの??と頭の中がハテナマークで一杯の私でした。

そして、突然の「手術」の言葉に不安と恐怖で一杯の日々を送りました。
この手術は結構沢山の方が受けているようで、人それぞれ感じ方も辛さも違うでしょうが
私が感じた入院生活の様子を自分の言葉で書き綴ってみました。

終わってみれば…アッと言う間の数ヶ月でしたが結末が良かったからこうして書いていられるのだと思います。

早期発見、早期治療で大した事なく済んだ事に感謝しつつここに記してみます。


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★2008.6.16(月)

人間ドッグ受診

★2008.7.7(月)

ドッグの結果「婦人科所見あり要再検」通知が来て病院へ
細胞検査で引っかかったため「組織検査」へ
酢酸を塗られて、怪しい部位を採取するのだとか・・・
酢酸を塗られた後、ガーゼだか綿だかが不足していて暫く放置…
一応「酢」なので沁みて痛いです…早くしてくれ~~~って感じ。
組織採取の時は、違和感はあったけど痛みは無かったです。

今回の結果が「高度異形成」であれば手術になる・・・と
結果が出るまで不安な日々を送る。

★2008.7.28(月)

検査の結果「高度異形成」という診断結果。
手術をしましょう…紹介状書きますから、T病院に行って下さいなるべく早いほうが良いな・・・」
いろんな説明をされたのだけれど、何だか良く理解出来なくて…
ただただ「手術」の文字のみが頭の中を駆けめぐってる。

家に帰ったら、手術する事になった母を不安に思ってか、泣きべその娘。
「大丈夫だよ~大丈夫」言いながらドンドン不安になる私であった…

★2008.7.29(火)

紹介状を持ってT病院へ・・・
何度か来た事がある病院(子供の入院や実母の通院)ではあるけれど、自分の事となると緊張~~~
ドキドキして気分が悪くなる頃呼ばれて診察室へ…
あれ??紹介状を書いてくれたK医師がそこには居た!!
まだ若いけれど、一生懸命で優しい先生の顔を見た瞬間。
気が楽になる・・・

手術の為の検査をする。

エコー(内視鏡)
子宮頸部組織検査
血液採取(5本)
胸部レントゲン
心電図
肺機能
血液凝固検査

終わった頃にはグッタリしてた・・・

手術の説明、日程の調整をして
8月27日の手術と決まった。

1か月先かぁ・・・そんなに先でも良いのかな?
この後、農作業を間に合わせる為、必死で(?)働く事になる^_^;

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★2008.8.26(火)

入院
午前10時、主人と娘に付き添ってもらって入院。
大部屋に一時入るが、午後には明日の手術に備えて個室へ移動。
特に検査も無く、何の制限も無いので、今まで読めなかった本を読み倒す。
それにしても暇だ・・・携帯電話も使って良いとの事。
心配する家族や友人達からのメールにパワーを貰い、のんびり過ごす。

★2008.8.27(水)

手術当日

午前10時から点滴が始まった。
手術用なので針が太いらしくちょっと痛かった。
手術着に着替え、肺動脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)予防の為のストッキング(スリムウォークみたいな物)を履く。

もっとお腹が空いて辛いかと思ったが、点滴が入ってるせいなのか、空腹感も喉の乾きもほとんどない。

私の前に一人手術が入るとの事で「手術は午後4時からです」という連絡を受けていたのに、看護士さんがバタバタと3時頃来て
「ごめん、もう呼ばれそうなの…」と
え・・・家族間に合わないんですけど・・・
慌てて家族に連絡するもギリギリか…というきわどい線。

結局間に合わなくて、一人寂しく看護士さんと共に手術室へ歩いて行く
エレベーターに乗り合わせた人達に若干不審な目で見られる^_^;
そうだよねぇ…前がはだけそうな手術着に点滴持って歩いてればねぇ…

バタバタと支度をしたし、何しろ自分の足でトボトボ歩いて手術室まで行ったので
全く緊張感が無い・・・もっとドキドキして具合悪くなるかと思ったのに^_^;
病棟担当の看護士さんから「いってらっしゃい!頑張って下さいね!」と声をかけられ。

3時半、手術室到着

手術担当の看護士さんがにこやかに迎えてくれる。
手術担当医(主治医と違う先生)は椅子に座って仮眠中??お疲れなんですね…(手術2つめだしね…)
手術台に座って用意をしてる時に「ご家族到着したんですけど~」
やっぱり間に合わなかったよなぁ・・・
手術担当の看護士さん「元気に入りましたぁ」って伝えて下さい!!
と中から叫んでました。

あとで聞いたら、娘は母の顔を見るべく、3階まで階段をダッシュしたらしい(エレベーターが遅いので)
なのに新人病棟看護士さんがモタモタしていて間に合わなかった…と。
娘・・・怒怒怒…手術を終えた私に、物凄く怒ってましたヽ(゚_゚>)

アッと言う間に手術着を脱がされ、心電図、自動血圧計、酸素を計る為のクリップを付けられる。

腰椎麻酔・・・
物凄く痛いかと思ったらそうでもなかった。「お~上手に出来ましたねぇ」と看護士さん
麻酔が効いてくるにつれ足がピリピリして痛い。
と思ってるうちに何だか気分が悪い。「すいません気持ち悪いんですけど」
言ってるそばからムカムカ感が増し、何だか上半身も麻酔が効いてる感じ。
頭がぼんやりした所で「血圧見て!!」と麻酔医。

麻酔のせいで急激に血圧が下がった為の不快感と判明。
「今お薬入れてるからね~大丈夫だよ~」の声がけに
言葉を返せない。頭だけかすかに動かして意思表示。

少し頭がハッキリして来た頃、麻酔がかかってるか確認。
足下に婦人科の内診台に使うような足置き場(?)を設置しベルトで固定。
もう下半身は全く動かせない・・・

手術が始まった。意識はあるので会話や器具の音は聞こえるが
手術室に音楽がっかっている(チャゲアスや米米クラブだった)ので、足下で行われてる会話はあまり良く聞こえない。

電気メスで止血しながら切除しているので、室内に煙が上がる。焦げ臭い。
痛みは全く感じないので、ぼんやりしていると
看護士さんが肩を叩いて「終わりましたよ~~」
主治医のK医師も顔を覗き込んで「頑張ったね~~~」笑顔が眩しい。

少し麻酔が切れて来た??
手術室の寒さを改めて感じる。物凄く寒い!!
歯がガタガタ言ってる・・・
タオルや毛布を一杯掛けてもらっても震えが止まらない「寒いよ~~~」

病室に到着

家族が心配そうに見ている「お疲れさま」そんな言葉がかけられる。
何しろ寒い、電気毛布最強でかけてもらってもまだ寒い。
フットポンプ(足を空気で圧縮する機械)が付けられ、血栓予防。

喉の乾きも空腹感も不思議なほど無いけれど
お茶とプリンを飲食。

あまり痛みも感じないので家族と普通にお喋り。
主治医が「どう?大丈夫?」と顔を出してくれて主人に病気の説明があるから
と別室へ…

この時は「付き添残って貰う?」の看護士さんの言葉に「大丈夫です」と帰してしまったが
夜になって猛烈な頭痛に襲われ「残って貰えば良かった~」後悔。
痛み止めを飲んでも治まらない、点滴を2本増やされて、動けないので尿管も外して貰えず、一晩中眠れなかった(泣)

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★2008.0828(木)

術後1日目

頭痛は少し治まったけれど、まだ体調は悪い。
早く動きたいけれど、まだいろんな器具が付いていてそれもままならない…
朝食から普通食だったけれど、吐き気の為におみそ汁を2.3さじしか飲めなかった。

午前10時…「動けそう?」と言う看護士さんの言葉にこくこく頷き
やっとフットポンプと尿管を外してもらった。
これで寝返りが出来る…ベッドからも起きれる。

動けると確認された後、大部屋に移動。
点滴したままベッドごとガラガラと移動される私。
大部屋は入院初日に入った部屋で、同じメンバー「お帰り~~」と迎えてくれた。
看護士さんも「みんなが待っててくれて良かったね~~」と。

同室の方々は、いずれも婦人科の病気で入院されていて
子供が高校生、大学生の同年代の方が多く、術後の経過をみんなで助け合い、笑い飛ばして過ごせた。

このお部屋に入院出来てラッキーだったなぁ…と思う。
病院食がどうの、看護士さんが可愛いの、子供の進路が・・・
と話題も一杯あって、すっかり仲良くなった入院生活でした。

★2008.8.29(金)

術後2日目、退院診察

特に異常が無いようであれば31日の退院と決まる。
退院後暫くは車の運転はしないこと、農作業は退院後1か月はやらないこと
と言われた・・・けれど・・・守れるか・・・?な?

★2008.8.31(日)

術後4日目、退院

午前中微熱あり・・・看護士さんに「もう一晩泊まってく?」と言われたが
いえいえ・・・・帰りますf(^ー^;

午後3時半家族が迎えに来る。
同室の方とはお名残惜しい(?)けれど「お大事に…」と言葉をかけながら病室を後にしました。

久しぶりの外は気持ち良いけれど・・・帰って来るだけで疲れました(汗)
夕食は退院祝いという事で、お友達の経営するレストランへ
いつも食べてた、ハンバーグとエビフライのセットだったけれど

「え~ハンバーグてこんなに美味しかったっけ?アイスクリームってこんなに甘かったっけ?」
美味しい美味しいを連発しながら、頂きました。
いつもの半分くらいしか食べられなかったけど、食事が美味しいって幸せな事だなって感じました。

★2008.9.1(月)

退院2日目

体がだるく気力も無く…ただひたすらベッドで寝て過ごしました。
子供が本を一杯貸してくれたので、のんびりごろごろ…です。

★2008.9.3(水)

退院4日目

昨日までほとんどなかった出血がいきなりあってビックリする。
それ以降は大人しく寝てる事にする。
また病院に戻るのはいやだなぁ・・・

★2008.9.5(金)

退院6日目、再診

出血がなかなか止まらないので病院へ
予約ではないので2時間も待たされた・・・
ずっと寝たり起きたりの生活だったので待ち時間ですでにぐったり。

診察を受けるも「取りあえずは大丈夫」とのこと。
安静にしてるしかないのか・・・

病理検査に出ていた切除部分の結果が、もう出てると言う事で聞いて行く。
K医師が説明用紙に図を書きながら説明していくが

術前診断は「子宮頸部高度異形成…疑い」

術後診断は「子宮頸部上皮内癌」・・・<癌>という文字にビビる私。

でも切除断端部分に悪性所見ナシ…で今回の手術で癌の部分は取り切れているらしい。

これからも定期的に検査が必要だけれど、ひとまず安心。

もうしばらくシャワーのみなので、早くのんびりゆっくり手足を伸ばしてお風呂に入りたいなぁ…
冬じゃなぁったのが、せめてもの幸い(*^。^*)

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最後に・・・
毎日学校帰りに電車の時間を1時間遅らせてお見舞に来てくれた息子(学校から病院、病院から駅までは結構遠いのに…)
婦人科病棟に男の子が来るのって抵抗あるよね・・・
父親に無理言って毎日顔を見せに車で来てくれた娘(家から病院まで車で20分)
私が居ない間、家事全般を引き受けてくれた娘、それを手伝ってくれた息子と主人。
家族の暖かさと優しさに感謝した数日間でした。

退院してからも体調がすぐれず、すぐに横になっていた私ですが
そんな時も無理をさせず見守っていてくれた家族。
家族の協力あっての、のんびりした時間を過ごせました。
ありがとう・・・本当に。

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★今回の事で改めて思った事は「定期検診」の大切さ・・・
私も6月の人間ドッグでの子宮癌検診で高度異形成を見つけてもらわなければ
子宮頸癌になっていたかもしれなかったという事。

円錐切除術はそれほど大きな手術ではありません。手術だけの時間は37分でした
(麻酔等の準備もある為、手術室入室から病室に戻るまでは1時間半ほどかかりますが)

術後の痛みもほとんど無く(開腹手術ではないので傷口が痛いということは、ほとんどありません。生理痛のような痛みは伴いますが)
麻酔の副作用による頭痛が起きなければ大変な思いもしないと思います。

婦人科の検診は嫌がられる場合も多いようですが、何事も早期発見、早期治療です。

そんな事を思い知らされた6日間の入院生活でした。


子宮頸癌は、今、若い人にも増えているようです。
私は大丈夫…と思わないで検診受けて下さいね。


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素材byフリー素材ROKO あんずいろ





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