その時私は、遠いところにいたのだけれど、
それが為に、何となく体験を共有しきれていないという、
苛立ちを感じることがある。

それはともかく、あの頃は中国四国地方を回る営業をやっていて、
岡山に行くにも、広島に行くにも、高松に行くにも、
飛行機で行ったりしていた。
電車で帰ってくる時にも、確か姫路で降りて在来線に乗り換えたり。
で、確か三宮からはバスだったはず。

あの頃の神戸市内には、福岡の市バスやらなんやら、
各方面から協力に来てくれていた人たちがいた。
被害にあった人たちに思いを馳せることはもちろんだけれど、
あの時に手を差し伸べてくれた人たちに、
今一度感謝したいと思います。ありがとう。

神戸の得意先の百貨店には、
とりあえず売り場から引き上げてきた商品の選別に行ったのだけれど、
道路脇に並べられた簡易トイレが汚かったことをよく覚えている。

災害っていうのは、トイレが汚くなることなんだ。

東京も近々大地震が来そうだとか言われている。
ちょっとまじめに準備をしようと、二人で話した。