大型ポスターなどの印刷生産性を大幅向上できる世界最高水準のインク吐出速度を実現!
昨日、大日本スクリーンの印刷機を紹介したが、富士でも同様の機械を展示していた。スピードはかなり遅いらしく、私が行った時は展示デモが中止されていた。用紙にまずは、塗布されるインクジェットインキが染み込みやすいように予めコーティングをかける前処理が行われるのがスクリーンとの大きな違いだ。 また、片面印刷でこちらは平版ではなく、ロール方式で印刷される。ついでに上記のマシンと関係があるかどうかは確認しなかったが、下記の情報がサイトに載っていた。大型ポスターなどの印刷生産性を大幅向上できる世界最高水準(*1)のインク吐出速度を実現!産業用インクジェットヘッド「Q-Class Sapphire」(キュークラス サファイア)国内販売開始高精度なインク吐出と幅広いインク適性で、ディスプレイ・エレクトロニクス分野の製造装置への応用も期待 2009年7月15日 富士フイルム株式会社 富士フイルム株式会社(社長:古森重隆)の100%子会社で産業用インクジェットヘッドのリーディングカンパニーである米国FUJIFILM Dimatix社(フジフイルムダイマティックス、以下、FDMX社)は、大型ポスターやラベル、パッケージなどの印刷生産性を大幅に向上できる世界最高水準(*1)のインク吐出速度(最大吐出周波数50kHz(*2))を実現した、オンデマンド型(*3)ピエゾ方式(*4)の産業用インクジェットヘッド「Q-Class Sapphire」の国内販売を7月16日より開始いたします。本製品は、インク液滴のサイズや形状を調整しながら吐出量や着弾位置を正確にコントロールする高精度なインク吐出と、溶剤インクやUV硬化インクなどに対応できる幅広いインク適性も兼ね備えた画期的なインクジェットヘッドです。*1 オンデマンド型ピエゾ方式の産業用インクジェットヘッドにおいて。*2 吐出周波数とは、ピエゾ素子にかける駆動信号の周波数のこと。50kHzは1秒間に50,000回のインクを吐出する。*3 必要なときに必要な量のインクをノズルから吐出する方式。*4 電圧を加えると変形するピエゾ素子(圧電素子)を用い、インクを貯めた圧力室を変形させインクを吐出するインクジェット方式。 FDMX社は、大型ポスター、ラベル、パッケージなどの印刷分野で用途が拡大している産業用インクジェットプリンターヘッドの研究開発・製造・販売をワールドワイドで展開しています。昨今、産業用インクジェットプリンターには、高速で高い描画性能が要求されており、加えて、使用されるインクも多様化しているため、それらに使われるインクジェットヘッドには、より高い生産性と高精度、幅広いインクに対応することが求められています。FDMX社は、MEMS(*5)方式による高品質で耐久性に優れた最先端のインクジェットヘッドを開発するなど、その高い技術力・品質・サービスにより世界でもトップクラスのシェアを確保しています。 今回、国内販売を開始する「Q-Class Sapphire」は、FDMX社独自のMEMS加工技術を駆使したシリコンノズルとカーボン素材のボディーを組み合わせて新たに開発した「ハイブリッド構造」、ノズルごとにインク液滴の吐出量を精緻にコントロールし繊細な階調表現ができる「VersaDrop?技術」(*6)の2つを採用しています。これにより、下記を実現しました。(1) 世界最高水準のインク吐出速度 256個の各ノズルから、世界最高水準のインク吐出速度(最大吐出周波数50kHz)でインクを吐出。これにより、生産性が大幅に向上。(2) 高精度なインク吐出 インク液滴のサイズや形状をより正確に調整しながら、高精度なインク着弾位置を実現。インクジェット方式では難しかった、豊かな階調表現が必要な絵柄とシャープでクリアな文字が混在する印刷に最適。(3) 幅広いインク適性 溶剤インク、UV硬化インク、有機溶剤系の機能性インクなど多様なインクに対応。最高70度までインクを加熱できる高い堅牢性も兼ね備え、粘度の高いインクも吐出できるため、幅広い用途で活用することが可能。*5 MEMSとは、“Micro Electro Mechanical System(微小電気機械システム)”の略称で、半導体微細加工技術を用いて、シリコン基板上にマイクロメートルオーダーの電子・機械構造を3次元的に作り込む技術、および製造した部品の総称。この技術をインクジェットヘッドに適用することで、高精度のインク吐出ノズルなどを高精度かつ高密度に配置でき、機械的にも化学的にも安定なインクジェットヘッドを作ることができる。*6 必要なインク液滴量をノズル部で複数段階に調整して吐出し、階調表現を行うFDMX社独自の技術。「Q-Class Sapphire」では、4段階の階調表現ができる。「Q-Class Sapphire」は、写真レベルの高品質が求められる大型ポスター、ラベル、パッケージなどの印刷分野に加え、今後インクジェット技術の応用が見込まれているフラットパネルディスプレイ製造や電子回路基板製造などの分野でも活用が期待されています。また、今回同時に、「Q-Class Sapphire」を4つ搭載し、インターフェース回路、インクタンク、ヒーター、センサーおよびインク・フィルタを実装しパッケージ化した「ScanPAQ2.5(スキャンパック2.5)」の国内販売も開始いたします。「ScanPAQ2.5」は、「Q-Class Sapphire」の特長を生かしたまま、お客さまが開発するインクジェットプリンターへ簡単に組み込んで使用することができるため、製品開発の期間短縮に貢献します。FDMX社は、最先端のインクジェットヘッド技術を駆使して、需要が拡大している印刷分野を中心に、お客さまのニーズに応じたインクジェットヘッドを開発・提供していくとともに、今後は、エレクトロニクスやフラットパネルディスプレイなどの分野への取り組みを強化し、インクジェット技術による生産工程の技術革新に貢献していきます。記1. 製品名 (1) 産業用インクジェットヘッド 「Q-Class Sapphire」 (10/30plタイプの2種) (2) 産業用インクジェットヘッドアレイ 「ScanPAQ2.5」 (10plタイプ)2. 国内販売開始日 平成21年7月16日3. 主な機能と特長 【 「Q-Class Sapphire」(10/30plタイプ) 】 *世界最高水準のインク吐出速度 256個の各ノズルから、10plタイプでは最大50kHz、30plタイプでは最大33kHzという世界最高水準のインク吐出速度を実現しているため、生産性が大幅に向上。 *高精度なインク吐出 インク液滴のサイズや形状をより正確に調整しながら、ばらつきのない、高精度なインク着弾位置を実現し、10plタイプでは最高1,200dpi、 30plタイプでは最高900dpiの印刷解像度が可能。さらに「VersaDrop?技術」により、1つのノズルから出るインク吐出量を4段階に変更して階調表現することもできるため、写真レベルの品質が求められる大型プリント、ラベル、パッケージなどの印刷ニーズに対応。 *幅広いインク適性 印刷用途で使用されている溶剤インクやUV硬化インク、フラットパネルディスプレイ製造や電子回路基板製造などに使用されている有機溶剤系の機能性インクなど幅広いインクに対応。また、高い堅牢性も兼ね備えているため、最高70度までインクを加熱することができ、粘度の高いインクの吐出も可能。 【 「ScanPAQ2.5」(10plタイプ) 】 *1,024個の各ノズルからの高速インク吐出 4個の「Q-Class Sapphire」を搭載しており、1,024個の各ノズルからインクを高速に吐出することが可能。 *小型サイズのパッケージタイプ 必要なインターフェース回路、インクタンク、ヒーター、センサーおよびインク・空気のフィルターを実装した小型パッケージタイプ。2色のインクに対応。