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ラングロトラ 「ほないこか?」
ジンオウガ 「かたじけない(ズシン、ズシン)」
ジンオウガ 「奥様、ラングロトラ殿は必ず無傷でお返しいたすゆえ、ご心配なさらず」
ラングロトラ妻 「なんやのんもぅ………その代わり、アンタらも死んだらアカンで!」
ジンオウガ 「………………」
ジンオウガ 「分かっています」
ドスファンゴ 「こうなってしまっては時間が惜しい。あ奴に接近を感づかれる前に、ウラガンキン様のところに向かおう」


―火山、頂上<夜>―

ウラガンキン (ジンオウガさんのお守り……?)
ウラガンキン (凄いお守りを、弟は探していると言っていた……)
ウラガンキン (気になる……)
ウラガンキン (さっきから妙な胸騒ぎがする……)
ウラガンキン (ああは反抗されたが、やはり心配だ)
ウラガンキン (弟の様子を見に行くか……)

ウラガンキン (ズシーン、ズシーン……)
ウロコトル達(親衛隊) 「殿下、お出かけですか?」
ウラガンキン 「ああ、ちょっとね。弟の様子を見に行こうかと」
ウロコトル達(親衛隊) 「その前に、少しお話をいいでしょうか?」
ウラガンキン 「何だい?」
ウロコトル達(親衛隊) 「弟殿下のことです」
ウラガンキン 「………………」

ウロコトル達(親衛隊) 「おつかえしているウロコトル達から聞いたのですが、何でも、無茶に火山の溶岩流を掘り返して、何かを探しているとか……」
ウロコトル達(親衛隊) 「その影響からか、火山の溶岩の流れが狂い、今、中腹はとても危険な状態となっております」
ウロコトル達(親衛隊) 「今偵察隊を出しているのですが、崩れる可能性があります」
ウロコトル達(親衛隊) 「それでも採掘をやめようとされない訳を、殿下はご存知でしょうか?」
ウラガンキン 「………………」
ウラガンキン 「君達はここに残っていてくれ。僕が様子を見てこよう」
ウロコトル達(親衛隊) 「殿下、しかし……」
ウラガンキン 「何、少し様子を見てくるだけだよ(ズシン、ズシン)」

ウラガンキン (弟……どうしてしまったんだ……)
ウラガンキン (火山の地形を変えてはいけないと、あんなに言ったじゃないか!!)
ウラガンキン (まさか、あの男にそそのかされて……)
ウラガンキン (先ほども、何かを話しているようだった……)
ウラガンキン (あの男が何かを探しているなら、弟がそれをさせられている可能性もある)
ウラガンキン (いずれにせよ、様子を見てこなければならない……!!)


―火山、頂上、岩陰<夜>―

ティガレックス亜種 (ケケッ……奴が動き出した……)
ティガレックス亜種 (ジンオウガの野郎をおびき出すダシに使わせてもらうぜ……)
ティガレックス亜種 (締め上げたジャギィ達からの情報によると…………ここにジンオウガが来ているらしい…………)
ティガレックス亜種 (『あのお守り』と命、置いてってもらうぜ…………)


―火山、中腹<夜>―

ジンオウガ (暑い……溶岩がここまで流れてきている……)
ドスファンゴ 「ぬ……大分地形が変わっているようだが……」
ラングロトラ 「ほんまかなわんでぇ」
ラングロトラ 「原因はウラガンキン亜種やねんけどな」
ドスファンゴ 「弟殿下が?」
ラングロトラ 「手当たり次第にあちこち掘り返しよるから、下流の溶岩流の流れまで変えてしもたんや……」
ラングロトラ 「今じゃワシでも、どこに何があるんかさっぱりわからんようになってもうたわ」

ジンオウガ 「ウラガンキンのところへは、ここから遠いのか?」
ラングロトラ 「いや、もう着くで」
ジンオウガ (お守り……未来を見通せるものを、彼は持っているだろうか……)
ジンオウガ (もしくは、妻と子の現状を探知できるようなものでもいい)
ジンオウガ (協力を頼まなければ……!!)
ラングロトラ 「……お?」
ラングロトラ 「丁度向こうから来よったがな」

 >ゴロンッ! ゴロンッ! ゴロンッ! ゴロンッ!!
ジンオウガ (ぬ……大きい)
ジンオウガ (体中にお守りをつけている……アレが火山の王、ウラガンキンか……!)
 >ズッシィィィィンッ!!
ウラガンキン 「(フゥゥゥゥ……)」
ウラガンキン 「誰かと思えば、ラングロトラの親分ではないですか」
ラングロトラ 「よう」
ウラガンキン 「ここは危険だ。崩れる可能性があるゆえ、退避を」

ウラガンキン 「……?」
ウラガンキン 「そちらのお方は、もしかして、渓流のジンオウガ殿でしょうか?」
ジンオウガ 「火山の王、失礼する。いかにも俺がジンオウガだ」
ジンオウガ 「話は手短に済ますゆえ、少々時間をいただけないだろうか?」
ウラガンキン 「………………」
ウラガンキン 「並ならない事情があるようですね。分かりました。お聞きしましょう」
ウラガンキン 「少し溶岩の流れが薄い場所があります。そこへ……」

ウラガンキン 「……………………………………ふぅむ……そんなことが渓流で…………」
ウラガンキン 「大変なことだったと思います。心中、お察しいたします」
ジンオウガ 「頭を下げることはない。全て、俺が至らなかったせいなのだ」
ウラガンキン 「あまりご自分を責めない方が良いと思われます」
ウラガンキン 「僕も、あなたの悩みを引き受けましょう」
ウラガンキン 「可能な限りお手伝いをさせていただきます」

ジンオウガ 「有難い」
ジンオウガ 「早速なのだが、お話したお守りに類似するものを、お持ちではないか?」
ジンオウガ 「妻と子の様子を、どうしても知りたいのだ」
ウラガンキン 「未来予知のお守りですか……」
ウラガンキン 「残念ながら、そのような古代のお守りは、僕は持っていません」
ジンオウガ 「そうか……」

ウラガンキン 「そもそも古代のお守り自体、存在しているのか、していないのか定かではないものなのです」
ウラガンキン 「僕もそれらしきものをひとつしか所有していません」
ジンオウガ 「どのようなお守りか?」
ウラガンキン 「これです(キラッ)」
ウラガンキン 「このお守りには、持つ者の『痛み』を消し去る力があります」
ジンオウガ 「ほう、痛みを……」
ウラガンキン 「ただ、キズを治すわけでもなく、単に痛みを消しさるものなので、使い方を誤れば、恐ろしい事態を引き起こしてしまいます」

ドスファンゴ 「痛みとは体の危険を知らせる信号じゃ……それをなくすとは、また恐ろしいお守りもあったものだ……」
ウラガンキン 「ですから僕は、大抵の攻撃にはビクともしない力があります。危険なので僕が所有しています」
ウラガンキン亜種(岩陰) (コソコソ)
ジンオウガ 「…………」
ウラガンキン 「他にもお守りはありますが、あなたの求めているモノとは違うようだ……」
ジンオウガ 「いや、お話を聞けてよかった。ご協力に感謝する」
ウラガンキン 「待ってください」
ジンオウガ 「?」

ウラガンキン 「見れば、あなたは怪我をしている様子。人間の兵器にやられたというその右目が膿んでいます」
ウラガンキン 「気休めにしかならないかもしれませんが、このお守りをお貸ししましょう(キラッ)」
ジンオウガ 「それは、危険なものなのではないのか?」
ウラガンキン 「僕の持つ数多のお守りのせいかもしれませんが、妙な胸騒ぎがするのです」
ウラガンキン 「このお守りは、今のあなたが持つべきものだと、心のどこかで何かが言っております」
ジンオウガ 「………………」
ジンオウガ 「分かった。預かっておこう」

ジンオウガ 「……!!」
ジンオウガ (嘘のように痛みが消えた!!!)
ジンオウガ (気分も晴れていく……右目は見えないままだが、視界がはっきりしてきたぞ)
ジンオウガ (それに、暑さも全く感じない。これは……)
ウラガンキン 「多少は楽になったでしょうか?」
ジンオウガ 「ああ……手間をかける」
ウラガンキン 「早く下山した方がいい。そのお守りはお貸ししておきますので、適切な治療を受けた方が良いと思われます」
ウラガンキン 「アグナコトルさんを、あなたのところに向かわせましょう」

ジンオウガ 「そこまでしてもらうわけには……」
ウラガンキン 「僕が好きでやっていることです。気にしないでください」
ジンオウガ 「……ならば、その言葉に甘えさせてもらうとしよう」
ウラガンキン 「はい(ニコリ)」
ウラガンキン 「…………」
ジンオウガ 「……?」
ウラガンキン (やはり、この方の顔には死相が出ている……)
ウラガンキン (不幸を呼ぶ未来予知のお守りのせいだろうか……)
ウラガンキン (僕が渓流までお送りするべきだ……)

ウラガンキン 「僕も山を降りましょう。近い道を知っています」
ジンオウガ 「そうか……助かる」
ラングロトラ 「ほな、ワシは帰るで、オカンも待っとるしな」
ジンオウガ 「ラングロトラ、世話になった。この礼は必ず後ほど」
ラングロトラ 「そんなもんいらんわ。早いこと嫁さんと子供を見つけたりや(ゴロゴロゴロゴロ)」
ドスファンゴ 「行ってしまった。しかしウラガンキン様が一緒に降りてくださるとは、頼もしい」
ウラガンキン 「……早く降りた方……が……」

 >グラグラグラグラ
ウラガンキン 「地震!?」
ドスファンゴ 「大きいぞ!!! 若頭、こっちにつかまるんじゃ!!!」
ウラガンキン (くっ……ウロコトル達が言っていたのはこういうことか……!!)
ウラガンキン (ここの地盤がゆるくなっている……崩れる……!!)
 >バシュゥゥゥゥゥゥゥ!!!!
ドスファンゴ 「後ろから溶岩が……!!!!」

ジンオウガ (熱さを全く感じない……)
ジンオウガ (そのせいか、危機感が欠如したようだ……この二人を逃がさねば……!!)
ジンオウガ 「…………!!!!」
 >ギラッ
ウラガンキン 「二人とも、僕につかまってください!」
ジンオウガ 「いや、ウラガンキン殿はドスファンゴ老を連れて、可能な限りここを離れるんだ」
ウラガンキン 「何故です!? いくら痛みを感じなくなっているといえ、あなたは手負いなんですよ」
ウラガンキン 「僕の指示に従ってください!!」

ウラガンキン亜種 (こそこそ)
ウラガンキン亜種 (悪く思うなよ、兄貴……)
 >ガンッ!!!! ガンッ!!! ガンッ!!!!
 >グラグラグラグラグラグラグラ
 >バシュゥゥゥウウウウウウウウウウウ!!!!!!!
ジンオウガ 「溶岩が滝のように流れ落ちてきたぞ!!!」
ウラガンキン 「くっ……!!(バッ!)」
ジンオウガ 「自らが盾になって……!!」

ウラガンキン 「僕の体は、ある程度の溶岩には耐えられます。お二人とも早く避難を!!」
 >ズシャアアアアアアアッ!!!
ティガレックス亜種 「ヒャアアァアハハハハハハハハハハ!!!!!!」
ウラガンキン 「!! ティガレックス亜種か!! 溶岩に乗って…………」
 >キラッ!
ジンオウガ 「!!!」
ティガレックス亜種 「見つけた!! クサレ外道とお守りィィィィィィ!!!!!」

 >ガアァァアアンッ!!!
ジンオウガ 「………………」
ティガレックス亜種 「流石だなァジンオウガ! 流石だよジンオウガ!!! 俺の攻撃を受け止めるなんてな!!!」
ティガレックス亜種 「そうじゃなきゃ面白くねぇ!!!」
ティガレックス亜種 「俺を殺し、家族を殺したクサレ外道は、そうじゃなくちゃ面白かねぇよなァァアアア!?」
ティガレックス亜種 「ヒャハ!!! 感動の再会だ!!」
ジンオウガ 「…………ティガレックス……亜種!!!」
ティガレックス亜種 「ずっと狙ってたんだぜェェ!? お前をこうして!(ガブッ!!!)」

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最終更新日  2011.01.31 23:39:24
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