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カテゴリ:株式投資全般
今年は相場環境が本当に良好ですね。歴戦のバリュー株投資家の方の中には目標とする資産レベルを達成して既に市場から去ったり、資金を引き上げて年内の引退を宣言されたりする方もちらほらと出てくるようになりました。
株式投資の世界は竜宮城に似ていて、「一度フラリと迷い込むと、毎日が楽しすぎて二度と外に出て来れない。」ところなので、そこから脱出するというのは強い意志力が必要ですし、幸せの中で卒業されていった投資家の方には尊敬の念を禁じえません。
そんな状況の中自分自身を見つめ直してみると、私は未だ目標とする資産レベルを達成できておらず、また足元の今年の成績も全く十分なものではありません。そのため、少しでも良好なパフォーマンスを目指して必死の試行錯誤の毎日を過ごしています。
ところで、私はもう何十年も前のことですが、まだ幼稚園児だった時に園のイベントでジャガイモ堀りに出かけました。そして大興奮して掘りまくり自分の体力では到底持ち帰れないほどの大量のジャガイモをビニール袋に入れて帰りのバスに乗り込もうとしたのですが、ジャガイモが重すぎてどうしてもバスのトラップを登ることが出来ず、しまいに袋が破れてジャガイモが全部転げ落ちてしまい、それが無念で号泣し、「ジャガイモを全部持って帰れないのならここで死ぬ。」と先生を困らせたことがありました。
その後幼稚園の先生から事の顛末を聞いた母親がこの話に激しく立腹し、家に帰ってアンパンマンの頬っぺたになるほどにフルビンタされて、「おまえは鹿児島男子の末裔とも思えない、どうしようもない強欲な馬鹿者だ。恥を知れ。」と正座させられたのですが、その時に痛いほっぺをさすって鼻水をすすり下を向きながらも、「自分は絶対に間違っていない。頑張って掘ったジャガイモが多すぎて手に負えないのは薄々分かってはいたが、あれはやっぱり絶対に家に持って帰るべきだった。そしたら母ちゃんも喜んでくれてきっとこんなには怒らなかったはずだ。」と思い続けたということがありました。
私は投資家になってから、何故かこの幼少時の悔しかったエピソードを何度も何度も繰り返し思い出すようになりました。そして、「きっと自分は資産が増えても、幼稚園のジャガイモの時と同じでそう簡単には満足できないのかもしれないなあ。」と思い至るようになりました。
結局、投資家というのは一人一人そのゴールは違うのだろうと思います。そして、私はまだまだ大きなリスクを取り、じゃがいものようなでこぼこでやんちゃでどうしようもない主力株たちを両脇に抱えて、日々死力を尽くして血みどろに戦っていかなくてはならないステージにいます。恐怖に震えパンパースをはめる毎日。これが私の日常であり宿命です。これからも「じゃがいもの悔しさ」を忘れず、投資家として少しでも成長できるように毎日精一杯戦って行きたいと考えています。
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Last updated
Sep 29, 2013 12:08:17 AM
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