鎖肛とは。鎖肛とは? 一言で言うと 「直腸が肛門まで届いていない」 または 「届いているけど、肛門が狭窄している」 状態です。 ・ まず、ちょっとむずかしい話になりますが、鎖肛のわけ方について。 鎖肛は直腸が止まってしまった場所で 「低位鎖肛・中間位鎖肛・高位鎖肛」 にわけられます。 これは恥骨直腸筋という筋肉を基準に ・ 恥骨直腸筋を通過し、肛門外括約筋まで届かなかった「低位鎖肛」 ・ 恥骨直腸筋で止まっている「中間位鎖肛」 ・ 恥骨直腸筋の上で止まっている「高位鎖肛」 とわけられます。 ・ 次に、そのままにするとどうなるか、どのような処置をするか、など。 人間は肛門から排泄するので この状態は非常にまずいわけです。 うんちの出口がない、もしくは狭いわけですから。 詰まってしまうと、それはもう、えらい事になります。 実際に、生まれてから鎖肛が発見されるまで ひどい子だとおなかが膨張し、吐きまくるそうです。 (排泄ができないので…) 逆に出生後に体温を測る時に気づいてもらえて すぐに処置をしてもらえ、苦しい思いをしなくて済む子もいます。 このため、詰まらないためにいろいろな処置をします。 この処置も、瘻孔の有無や合併症、 先生の方針によって千差万別のようです。 中間位や高位ではとりあえず 人工肛門を造設してうんちの出口を確保します。 それから時期をみて、肛門を作る手術をします。 また、人工肛門を閉じます。 低位の場合は、瘻孔を切って広げたり そのまま様子を見たりするようです。 一般的に低位は「出生直後、一度手術すればOK」とされていますが ぞうタンのようにとりあえず瘻孔を広げて様子を見て 時期を待って肛門に穴を移す手術をする子もいます。 また、肛門そのものができていた場合は そこに移すなり広げるなりすればよさそうですが なかった場合(手術で形成した場合)は 場所がよくなかったりすると再手術して肛門の場所を移す事もあるようです。 ・ 鎖肛の起こる確率。 鎖肛の起こる確率としては、本によってもさまざまです。 私が読んだり聞いたりしただけでも ・ 2,000人に1人 ・ 4,000人に1人 ・ 5,000人に1人 ・ 1,600~6,000人に1人 と、これだけの説があります。 なので以前ここでは触れていませんでしたが 参考程度に掲載する事にしました。 とある本によると男の子の方が確率が高いとされていますが また別の本によると(鎖肛全体では)低位が男子45%、女子70%と最も多いとされていて いろいろな説がある事がわかります。 ・ その他、思いついたままに。 鎖肛の場合、よく瘻孔(ろうこう・穴のようなものです)があります。 私に娘の手術の説明をされた先生によると 「途中で止まってしまった直腸が どこから体の外に出ようとして 瘻孔を形成する」 そうです。 出産翌日、しかも娘の状態を理解しきれていない頭で聞いた話なので うろ覚えではありますが、確かそういうお話でした。 これも場所によってはいろいろあるみたいです。 このHPで主に扱っていく「低位鎖肛」は先生によると 「恥骨直腸筋も肛門外括約筋もできている状態なので (それらができていなくて 作ってあげなきゃいけない高位や中間位と違って) できている組織に直腸を通してあげればいいので そんなに心配はない」 そうです。 肛門ができていても薄皮一枚かぶっていたり 直腸とつながっていても肛門が狭窄していたり その子によって症状はいろいろですが 組織ができているので予後はいいのだそうです。 どーんと構えてていいですよ、と言われました。 また、組織自体はできているので うんちがじゃじゃ漏れ状態なることはないそうです。 *「そこ、間違ってるよ」「うちの子はこうだよ」 「うちの主治医の先生はこう言っていたよ」等ありましたら どんどんご指摘ください! 学生時代、生物が大嫌いで、いまだに腸の順番もわからない 内臓の配置もわからない、そんな私が書きましたので ご指摘大歓迎です(^^) 恥骨直腸筋とか肛門外括約筋って、 おかげさまで名前は覚えたけど何をする筋肉なんだろう?? 最終更新日 2004.11.17 ジャンル別一覧
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