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明日のリョウ

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August 28, 2014
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鋼のような筋肉。

北島三郎も顔負けのパンチパーマ。

そして「サザエさん」のアナゴさん以上の唇を持ち合わせる、
中央アフリカ出身のクラスメート。

その名を『アルゼルモ』。

齢22歳。

そんな彼の今日を、俺、マルメンLIGHTSが追った。



トータル2時間の性教育がようやく終わり、本日の最終授業4時限目へ。


「みんな、こんにちは~!」っと、元気よく○○先生が教室に入ってきた。


○○先生 : 「それじゃ、授業をはじめ・・・あれ?アルゼルモ君は?」


「さっきまでいたんですけど・・。」っと、クラスメートB君が答える。


○○先生 : 「カバンはあるから、すぐ戻ってくるでしょう。先に授業を始めますね。」



・・・20分後。



教室のドアが静かに開いた。



「あ、どうしたの?今日は珍しく帽子被って?」っと、さっきまで被ってなかった帽子をなぜか被って登校してきたアルゼルモ君に問う○○先生。


「○○先生、大切なのは・・・























SAFE S○X!」っと、この言葉を「遅れてすみません。」の代替語のように使用するアルゼルモ君。


○○先生 : 「え?あ、さ、さっきの講義で・・・。」


アルゼルモ君 : 「おぅ、大事な事だ!」


○○先生 : 「そ、そうね。」


(もうS○Xの話は勘弁してくれ!)っと、神に祈る俺の思いとは裏腹に、授業そっちのけで、”アルゼルモ講師”の”性教育教室”の鐘が鳴った。


「さっきの講義の時、S○Xは子供を作るための手段であって、愛のための手段ではない!っとある女が言ってたのを覚えてるか?」っと、言いながら自席に着くアルゼルモ君。



(誰かが確かそんなこと言ってたな。)っと、思うクラスメート。



アルゼルモ君 :「確かに、S○Xは愛のための手段ではないかもしれない。



ただ・・・




















愛を深めるための手段ではある!」



(お~なるほど、さすがアルゼルモ君!続きを聞かせて!)っと、誰も思っていないのも気付かず、アルゼルモ講師の講義が続く。



「良いか、お前らよく聞け!



人は愛し合ってるからこそS○Xをし、



そこで愛を、



愛を深め、



深め、



深め、



そして結婚し子供を作る。



だからS○Xは子供をつくるためだけの手段ではない!」っと、強くこぶしを握り締め、”本当の講義”でとったと思われるメモを見ているアルゼルモ君。



クラスメート : 「・・・。」



「ただ、大切なのは・・・・」っと、言いかけた言葉を止め、ゆっくり立ち上がり、そして被っている帽子を脱いだアルゼルモ君。


アルゼルモ君 : 「みんな見てみろ、この帽子という道具を!!!」


クラスメートの視線がアルゼルモ君の脱いだ、高々と掲げられた帽子にそそがれる。


アルゼルモ君 : 「一緒なんだよ!」



(何が?)っと思うクラスメート。



アルゼルモ君 :「帽子って言うのは、太陽の光が頭にあたるのを防ぐための道具であり、こいつのお陰で俺たちは日射病にならずにすんでいる!」



(だから何?)っと思うクラスメート。


アルゼルモ君 : 「つまり、”防ぐ”と言う意味では一緒なんだよ!



この帽子も、



妊娠や性病を”防ぐ”ための道具・・・












コンドームも!」


全員 : 「・・・。」


アルゼルモ君 : 「良いか、お前らよく聞け!



S○Xをするは個々の自由だ!



だが”帽子”は使え!



大切なのは・・・
























SAFE S○X!!!」


全員 : 「・・・。」



全員思った。


遅刻してまで、わざわざその説明のためだけに部屋に帽子を取りに帰るなよな。


っていうか、お前はその”帽子”をしなかったから、愛を深める前に、今月で産まれて5ヶ月になる子供ができちゃったんでしょう!




今日のアルゼルモ君 <完>




『今日のアルゼルモ君』のあとがき 

はじめに。

この場を借りて最後の最後で”下”のネタになったことをお詫びします。

ただ彼に子供がいると言う”オチ”を<FINAL>で持ってきたく、そのためにはこのネタからしかつながりができなかったことを理解して頂ければ幸いです。

ちなみに、避妊具に例えるため、わざわざ部屋に帽子を取りに帰った滑稽さと、未婚で子供がいるにも関わらず、「SAFE S○X」を連呼する矛盾さに彼の魅力を感じたことが、この『今日のアルゼルモ君』を書こうと思ったきっかけです。

『今日のアルゼルモ君』を書くにいたり、彼のキャラを文章の中で確立するため、たまに垣間見られる奇奇怪怪な一面を全面的に出し記述してきました。

ただ、彼の根本的な性格は気さくで明るく、誰とでも分け隔てなく接し、そして何よりも思いやりのある本当に心優しい青年です。

どこの学校にでもいる、クラスの人気者とは彼のようなことを言うのでしょう。

彼の素顔を隠すため、数ヶ月前からの彼の督促「FACEBOOKを承認しろ!」を無視してきましたが、これでようやく「承認」することができます。

彼の本名は『Anselmo Rafael Abeso Ndjugu』。

コアなアルゼルモ君ファンの皆さん、この3ヶ月間『今日のアルゼルモ君』を読んでくださってありがとうございました。

いつかまたアルゼルモのような”逸材”に出会う日を楽しみに、『今日のアルゼルモ君』の一日を終えたいと思います。







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Last updated  August 28, 2014 12:01:33 PM


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